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あやかし商店街(参) 十二

美希は、また驚いた。

「どうして知ってるん?!」

「ふふふ、それは秘密じゃ♪」

「えー」

「と、言いたい所だが、特別に教えよう」

「ほんま?!」

「うむ」

「実は、この猫がお前さんの猫に会いたいそうなのじゃ」

「そうなん?」

勇は「そうです」と言うように一鳴きした。

「にゃー」

美希は嬉しそうにして慣れた手つきで勇を抱っこした。

「じゃぁ、今からお家においでよ猫さん♪」

「行ってもいいの?突然の訪問にご両親もビックリするんじゃ…」

と真司が言った。

しかし、美希はニコニコと笑って

「全然大丈夫やよ♪美希も今帰るところやったし♪」

「うむ。ほな、、行くかの」

「みゃー!」


真司は楽しそうにしている菖蒲と、やっと会える事に興奮している勇を見て内心心配だったのだった。


(大丈夫かなぁ…?)



真司•菖蒲•勇達は、美希の家の前に来ていた。

案の定、上を見ると窓辺には例の黒猫が丸まって寝ていた。


―ガチャ


「どうぞ~」

美希は家の鍵を開けると、菖蒲達を家の中に招いた。

家には誰も居なくて、中はシーンとしていた。

「御家族の方は居ないの?」

「うん。皆、お仕事やよ。」

「そうなんだ」

真司は、お雪ぐらいの歳の女の子が、誰も居ない家の中で一人で過ごしていると思うと、少し心が痛かった。

しかし、女の子はそんなことは気にしてないという風にニコリと真司に笑いかけた。

「あんな、うち寂しくないよ?だって、うちにはボルサノがおるんやもん♪」

菖蒲と真司、そして、勇は目がキョトンとした。

「「「ぼるさの?」」」

二人と一匹は、声を揃えて言った。

「あれ?今、お姉ちゃん達の他にも声がしたような…」

勇はハッとして手で口元を押さえ、何もないかのように「に、にゃー」と鳴いた。

「あはは…き、気のせいじゃないかなぁ~」

「ふふふ」

「????おかしいなぁ~?まぁ、いいやっ♪中に入って♪お茶いれる!」

「うむ。そじゃぁ、手伝いでもしようかのぉ」

そう言うと、菖蒲と美希はリビングに向かい、台所へと向かった。

真司と勇は、リビングにある鼠色の少しふわふわしてるソファに腰を下ろした。

そして、こそこそと真司と勇は会話を始めた。

「なぁなぁ、ぼるさのって何や?」

「え?!僕も知らないよ。でも、猫の名前…だと思う。」

「あの美猫の名前が、ぼるさのやと?!」

「わわっ!しーしー!!」

真司は突如大きな声を上げた勇の口元を慌てて押さえた。

「声が大きよ」

「すまんすまん。しかし、あの美猫は外国から来たんかぁ」

「…え」


(…思う所そこなの?)


真司は、何か嫌な予感がした。

何故そう思ったかは、多分、あの名前を聞いたからだと思う。


(うーん………まさか、ね)


そう思っていると、トレーを持った菖蒲と茶菓子の入ったお皿を持っている美希が現れた。


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