完結番外編&プチ宣伝
【完結・祝! 番外編】
「え? なに言ってるの。 まだ終わらないよ~?」
“狂った子供”は呟いた。
その声で、沢山の人間が歩いてきて、私の周りを囲む。
「え、その、あの……」
私は、引きつった笑顔を作るしかなかった。
こんにちは、皆様。私は、そう。この物語の作者、凰でございます。
昨日でめでたく完結した為に、キャラたちに「ありがとう、おめでとう」を言いにいこうとしたら、なぜか私が物語の中に入ってたわけで。
「あのさー、なんでボクの名前とか明かしてくれないー?」
狂った子供、つまりはチルドレンが私に話しかける。
「いやぁ、名前を明かさない方がおもしろいかなぁって」
「ダメだよー、ボクにはちゃんと名前があるよ。 それを言わないのは……ね?」
かつては白かった、今は赤いワンピースを翻すチルドレン。いや、可愛いんだけどね、それはダメでしょ。いま、この人は、私に銃を向けていらっしゃる。
「おい、“狂った子供”。 それはやめておけ」
……ありがとうございます!
あまりにも狂ったこのチルドレンを止めてくださったのは……うぉう、まさかの真人ちゃんでしたよ。
「俺の方がな、こいつにストレス溜まってんだよ。 お前さぁ、何勝手に俺のこと不幸にしてくれたわけ?」
「いやぁ、そっちのほうが面白いか「面白くねぇっ!」」
あぁ、もう最悪。こんなことになるなら、「完結・祝!!」なんて調子のらなかったらよかった……。
「すいませんーっ!」
私の目の前に立っているチルドレン、真人、他にも、雪、夜人、咲子、朔、時雨、梅子、梢さん、春夏、雛、それと、歩。
全員に、土下座しました。
今は、土下座ブームだそうですね。いやでも、この土下座は、そのブームに便乗したおふざけじゃなくて、心からの謝罪です!信じてくださいお願いします。
「はぁ……頭あげてください」
ため息をつく時雨の声が聞こえて、頭をあげる。
「あなたも、私たちになにか言い分とかあるならいってください」
時雨に言われて、私はここぞとばかりに言い返すことにした。
「あのね、なんで勝手に異名とか作ってる訳? “傍観者”とかさ、“狂った子供”とかさ、本当打ちにくいんだからね?」
「「「「「「「「「「「「いや、お前がつけたんだろ」」」」」」」」」」」」
「う"……。 それからっ、人数多すぎ!」
「「「「「「「「「「「「いや、それもお前のせいだろ」」」」」」」」」」」」
「……すいませんでした」
なんと!
自分が作ったキャラに怒られた挙句、謝らされましたよ。
なんですか、これ。下克上ですか?
「はぁ……」
それからもしばらく、キャラたちの不満を全部ぶつけられて、もう私の心は破壊寸前。ため息をつくしかなかった。
ほんと、『些細な嘘から始まった』といえ、この作といえ、キャラが、作者への尊敬がなさすぎる!
ひどいよ~。
普通なら、「お疲れ様でした」とか笑顔で言ってくれるものじゃないの?違うの!?
「てことで、さ。 もう、凰は小説を書けない身体にしてアゲル」
チルドレンが、可愛らしく笑って、引き金を引こうとする。
「ちょーっ、待って! 第三弾は、チルドレンとかが大活躍するからっ」
「え」
チルドレンは、引き金を引こうとする手を止めて、私のほうをみた。そして、真顔になる。
「それは嬉しいね。 でも、チルドレンって呼ぶのはやめてくれるかい?」
そういいながらも、チルドレンは銃を片付けた。
……ふぅ。よかったぁ。
「じゃあ、宣伝したらどうですか? せっかくですから」
胡散臭い笑顔でそういうのは時雨。
「え、いや、キャラに宣伝しても意味な「黙って宣伝してね」」
いやいや、チルドレン。黙っちゃったら宣伝できませんよっ!!
「さ、宣伝して。 早くしないと、ボク、怒るよ?」
鬼の笑顔(?)で言われて、仕方なく宣伝開始。
「えーっと、第三弾もここ、複雑・ファジーで執筆しようと思っています。 できるだけ複雑にしていくので、よろしくお願いします」
「チッ」
私の宣伝に舌打ちしやがったのは誰だ……あ、真人か。
「なんですかっ、これでも文句ありですか!?」
「おもっしろみのねぇ宣伝だな」
さらっと、真人ひどい!
「確かに、そうだね。 読まないと殺すとか言ったらどうだい?」
え、いや、それ完全にフラグたちましたよ!?
私、悪い人になっちゃいますよ!
「ほら、この女の子のいう通りに言えよ」
「真人。 その呼び方は好ましくないね。 私にはちゃんと」
「名前があるんだな、もう分かった」
ふぅ、と真人がため息。
チルドレンは、一体何度この言葉を繰り返すんだろう……。
「ま、それはいい。 とにかく、ボクの言う通りにしてね?」
チルドレン、可愛らしく微笑む。
また、とにかく、それをみて私が感じたのは体全身の肉が剥がれるような……えぇっと、つまりは、恐怖です、はい!
仕方なく、私は皆様のほうを向いて土下座。
「よ、読まないと……『ピー』!」
とりあえず、ピー音が響いたけど、ちゃんと言ったから、チルドレン達も満足そうに笑った。
さてさて、ここまでで番外編を終わりにしましょうか。このままだと、もう永遠に続きそうですから、これ。
では、ありがとうございましたーっ!
第三弾は、番外編に書いてある通りです。あ、もちろんのこと、『ピー』たりはしないので、ご心配なく!