目覚めは唐突
プロット?そんなもの無いですよ、ええ(`・ω・´)
またぽっと出でやってしまった・・・。
私は、この世界に生まれた堕ちた。
最初に感じたのは酷く甘い匂いと、肌にべたつく様な滑った感触、そして浮遊感
遅れて体に衝撃が加わり、自分が地面に転がったのだと理解した。
初めて動かした手を地面に添え、存外衝撃が弱かった理由を察する。
芝生が優しく自分を受け止めてくれていたのだ。
地面に接する肌に芝生のチクチクとしたくすぐったさが何処か心地よい。
薄っすらと目を開けると、強烈な光に一瞬眉を顰めた。
「・・・ぁ」
光が雲に遮られ、徐々に視界が輪郭を成していく。
最初に樹が見え、青々しい葉が視界いっぱいに広がり、その向こうに空が見えた。葉が騒めき、風に揺られて飛んでいく様。
その背後に広大な空がっぽかりと穴を開け、顔を出した太陽が再度木漏れ日として森を照らしていた。
しばらくの間ぽけーっとその光景を眺める。我に返って視界を下ろすのに幾分か時間を要した。
周りを見渡しても樹、樹、樹、樹、樹・・・。
どうやら此処は森らしい。小鳥が木々に止まり、何処からともなく虫が鳴く声がする。森は森でも、此処は何処だろうか?
そんな疑問が浮かぶ前に風が肌を優しく撫で、その肌寒さに可愛いくしゃみが出た。
今更ながら自分を見下ろせば、白い肌を惜しげも無く外気に晒している。
纏うものは甘い匂いを発する粘液の服。
その向こうに慎みのある2つの膨らみがあり、すらっとした体つきが顔を覗かせている。
べとべとした感触が何となく不快で、私は水で流せる場所を探そうと足に力を入れた。
しかし、立ち上がろうとした私の体はバランスを崩し尻餅を着く。
「?」
脚は僅かに震え、まるで力が入らない。
再度立ち上がろうとした所で、背後より体に何かが巻き付いた。
ソレは私の胴に絡みつき軽々と私を持ち上げる。
「!?」
驚き、思わず抵抗しようと手が動くが、巻き付いているソレが樹の蔦である事を知ると
何故だか私の内側にある抵抗しようとする気持ちが急激に萎んでいく。
まるで、この蔦は安心出来るとでも言う様に。
『 おはよう、森の子よ 』
声が聞こえた、耳からではなく、直接頭に響くような声。
樹のツタに引き寄せられた私は直ぐ傍でソレを見た。
全身に黒色を纏った赤眼の竜。
良く見ればそれは黒い鱗であり、びっしりと鎧の様に竜を覆っている。
頭部に雄々しい一本角を生やし、五十メートルはあるであろう巨体
剥き出しの歯茎と牙は此方に向けられ、首だけ擡げた双眼は此方を見下ろしていた。
その上から木漏れ日が差し込み、竜の顔を照らす。
竜の存在感に圧倒され、無意識に腰が引けた。
「ぁ・・・」
『そう恐れずとも良い、我は主に害を与えぬ故』
蔦に竜の傍へと下ろされる。
竜の巨体は近くに見上げると更に大きく見え、唯ですら小さい自分の矮躯が更に小さく見えてしまう。
竜は言葉通り、何もしてくる様子は無かった。
「・・・」
唯対峙しているだけで、その威圧に押し潰されそうになる。
出来れば今すぐにでもこの場を去りたいと思ったが、足は未だに力が入らずそれは叶わなかった。
私を下ろした蔦はスルスルと私の体を這い上り、頬に付いた粘液を拭ってくれる。
背後からも芝を擦る音が聞こえ、四本程の蔦が待機していた。
竜はそれを見て僅かに口元を吊り上げる。
私にはそれが獰猛な笑みに見えて、びくりと体を震わせた。
『フフフ、主は森にとても愛されているな
老樹が主の世話をしたくて仕方無い様子だ』
竜の目は細められ、その視線は私の背後を見ていた。
振り向けば私から少し離れた場所に、周りの木々よりも何倍と太い大木が地面に根を張っていた。
その高さと大きさは竜を凌駕し、先端は見上げても終わりは見えず、その枝は森を包んでいるかのよう。
私を囲む蔦は全てあの樹から伸びて来ていた。
『老樹よ、先に森の子の体を清めると良い
この子もこの様な体では不快であろう』
そう黒い竜が大きな吐息と共に告げると、待っていましたと言わんばかりの俊敏な動きで蔦は私に絡みついた。
払う事もせず身を委ね、手、足、胴と絡まる。そのまま私を持ち上げ、どこかへと運んでいく。
黒い竜から離れられた事に少しだけ胸を撫で下ろしたのも束の間、何処へ向かうのかと思えばこの蔦の主である大木の根元であっ
た。
確かあの黒い竜は「老樹」と呼んでいた。
老樹の根元にはぽっかりと穴が開いた様な湖があり、大きさは私が10人位居ても余裕で入れる位の大きさ。
湖と言うには少しばかり小さすぎるが、四方十メートル程の広さはある。
そこに恐る恐ると言った風に下ろされた。
まずは足先から。水に触れた途端ピリッとした痛みが走ったが、特に意に介す程の痛みでもなく足は簡単に水に呑まれた。
蔦は「安心した」とでも言いたげに支えを残して私を解放し、ちゃぽんと言う音と共にお腹の辺りまで水に浸る。
然程深くは無いと予想していたが、存外私の身長は小さいらしい。
鳩尾まで上った水の冷たさに再び自分の体を確認させられた。
やけに澄んだ水越しに、小さな足が歪んで見える。
「んっ」
蔦が私の頬に触れ、優しく粘液を擦り取った。
動きに合わせて頬が柔らかく形を変える。
他の蔦も体中に粘りついた粘液を擦り取ってくれているらしい。まるで赤子の様な扱いだ。
静かな森の空間に、複数の水音と木々が揺れる音だけが響いた。
『さて・・・水浴びしながらでも構わない、そろそろ話そう』
びくりと体が跳ね、頭にこびり付く様な低音を発した主を見る。
その主は鋭い眼光を此方に浴びせたまま、静かに告げた。
『 主の生まれた理由を 』
ストックも無いですし、ちょびちょび書いていきます。
しかし、私の話にはなぜか幼女が良く出てくる・・・。
TSって良いですよね。美幼女良いですよね。
(´・ω・)ぐへへへへへ。
おっと失礼。




