じゅーろく
「まぁはっきりいいますと…私は紅さんが好きなんです」
「…」
うむ、なんかここ数日で筑紫さんのイメージかわったな。なんかこう…フランクなんだね!
「冗談に聞こえるかもしれないけど本気なの、あなたが森野くんが好きなように」
「まてーい!」
だからその前提外してくれないかなぁ!?もしかして、俺に仲間意識もってたのか?
「まぁ、私の気持ちをわかってくれるって少しは期待したけど」
やっぱりか
「それよりも、うちのクラスで紅さんと仲良くしてるのって、佐藤くんくらいだからさ」
「え?そうなの!?」
「ってか男子で話してるのは佐藤くんくらいじゃないのかな?」
ま、まじですか?
「まぁ女子には人気あるんだけどね〜」
なんかうれしそうに話してくる筑紫さん。
まぁ、気持ちはわかるぞ。紅さんは見た目は少し怖いけど、話してみると案外親しみやすいしね。俺みたいな凡人男子よりもずっといいに決まってる。
…てまて。俺が最近女子にやたら絡まれてるのって紅さんと話しだしてだよな。
それに、昼に気絶する前に筑紫さんが青木にいった
『あなたも佐藤くんのこと…』
ってセリフ。もしかして…!?
わかった!!やっと話が見えてきたぞ!!俺天才かも!!
「なるほどわかった!俺が最近女子に絡まれるのは、女子に嫉妬されてるからなんだな!!」
「…え?」
「青木も本当は紅さんと俺が仲良くしてるのに嫉妬してたんだ!やたらと紅さんと仲良くなりたがってたしな!」
「いや、それ違うんじゃ…」
「秘密にしなくても大丈夫!!俺はそんなことで青木を軽蔑なんてしないから!!」
「……」
なんか筑紫さんが頭を抱えだした。きっと俺の名推理に言葉を失ったんだろう。
「…まぁいいわ、とにかく、今度昼ご飯食べるときは私も誘ってよね、さもないと」
「さもないと?」
すると筑紫さんはにんまり笑って俺をみた。そして、
「今度はこんなことしちゃうかも」
そういっていきなり正面から抱きついてきやがった。
「ごぅえっぶくしゅ!!!
や、やめも!正面は一番きついんだ!離れてくれ! 」
俺が喚くと彼女はにんまり笑いながら離れた。
「んふ、なんか佐藤くん虐めるのって楽し」
クスクス笑う委員長。
…あの、あんまし笑えないんですけど。
ここらでキャラの性格とか位置関係とかがわかったと思います、次回からはもっとストーリーをガツガツやっていきたいと思います。
ちなみにあと数人キャラでる予定です。