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きれいなお茶

作者: 佐賀かおり

「渋みが無くて本当に飲みやすいんです」


 新発売の緑茶のキャンペーンで人気女優の前澤レイはペットボトルを手に取るとニコリと笑った。

 一斉に取材席からカメラのフラッシュがたかれる。


「それに特別な製法によって、なんとカフェインゼロなんですよね」進行役の女性が言う。

「そうなんです。だからカフェインの摂りすぎとかを気にせずにゴクゴク飲めるんです」

「それはうれしいですね」

「ええ。そして何より私、前澤レイが一番気に入っている所は……」

「えっ、何ですか?」

「それは……色です」

「色ですか」

「見てください。にごりのないキレイな色のお茶で、持っていてもオシャレでしょう」


 そう言って前澤レイは照明にペットボトルをかざしてみせた。


「わー本当にキレイな色ですね」

「でしょう」女優は大きく(うなず)いた。


 キャンペーンは順調に進んでいた。そして……このまま(とどこお)りなく終わると思われた。


 だがその時であった。


 取材席の最後尾に座っていたフリーライターが大声で()いたのだ。


「今日販売の週刊誌の記事にある俳優の沢口ソウタ氏との関係を聴かせてもらえますか」

「……」

「彼には奥さんがいますよね。それなのに何故、一緒にホテルに行ったのですか?」



「か、彼は仕事仲間です。……さ、撮影中の映画のセリフの練習をしに行っただけです」


 彼女は苦しい言い訳をして……お茶をにごした。

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― 新着の感想 ―
 面白かったです。  主人公には苦いラストだったんでしょうけど、読者にはスッキリするラストでした。  ありがとうございました。
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