異界喰

世界は異世界から来たモンスターたちによって喰われた。

ある日、世界各地に突如として現れた魔法陣から、異世界のモンスターが現れた。
銃も戦車も通じない“異形”により、都市は崩壊し、国は沈黙した。

理不尽な暴力に襲われ、逃げ惑うだけだった高校生の少年、黒世 喰牙（くろせ　くうが）は死の淵でゴブリンに食らいつき、復讐心と共に魔力を得て覚醒する。

人間には存在しないはずの力。
それは、“モンスターを喰うことで得る”異質の才能だった。

やがて彼は、自衛官たちや元剣士など、生き残りの仲間と出会いながら、世界を覆った“異世界の災厄”の正体に迫っていく。

そして明かされる。
この戦争の裏には、かつて異世界に渡り、魔王となった「元・人間」の存在があることを……

これは、喰うことでしか抗えない、絶望に抗う人類の物語。
喰い、戦い、仲間と共に、少年は決意する。

「俺は、この世界を壊したやつを喰ってでも殺す」