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死ねないポチのおさんぽ日記  作者: 大爆裂エアーコンディショナー
1章 神の理において、君は他者を惑わす道化師となる
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はじまりの村

枝太郎がとっとこコッチに行くのだと示した方向へ歩き続けること体感数十分…

俺の人生初冒険はあっさりと終わって見るからに初めの村感あふれるそれなりの規模の村に着いていた


「ほぉ〜…やっぱどの世界でも農業と牧畜はやるもんなんだなぁ…」


風にそよぐ小麦っぽい植物と草をムシャムシャと食ってる四本角の牛を見て思わずそんな事を呟いてしまう、剣と魔法のファンタジーな異世界でも前世の地球と同じような歴史を歩むんだという感動が大きかった

そこでふと視界の端にとあるものが映る、どう見ても村の入り口だ


「こっそりこっそり〜っと……」

 

何を隠そうこの俺ポチは現在村の中ではなく、草木に身を隠し周囲をぐるぐると回って村の偵察をしているのだ

門番とかに止められて誰だ貴様!みたいな流れになったら困るじゃん?俺身分証なんて持ってないよ?コンビニなら酒もタバコも買えない

閑話休題、村の入り口であろう所には案の定、金髪の門番がいた

あっ今こっそりあくびしたな?俺はこんなにも村に入れるかドキドキしているというのに…無事に村に入れたらこのコミュ障エピソードを誰かとの笑い話にしてやると心に決めて観察を続ける、そしておぉーっとここで村側から門番へと近づく影がぁー!


「よう、暇してるか〜?」

「暇してるかって当たり前だろ?この辺ろくに盗賊すら出ねえただの行商人向けの中継村なんだからよぉ」


どっちも暇なんかーい!

てか盗賊もほとんど出ないみたいな事言ってるが歩いて1時間もかからない場所でめちゃくちゃ見たけどね?この村大丈夫か?


「はっはっは!そりゃそうだわなぁ!」

「あっそうだ、ちょっとサボって酒でも飲みに行こうぜ」

「おいおい、仮にも門番さんがそんな不真面目で良いのかよぉ」


そうだそうだ、もっと言ってやれちょっと腹の出てる方のおっさん!門番さんちゃんと仕事してよコレだから公務員ったらヤダわ!!


「こんな何もねえ村を襲ってどうすんだよ」

「それもそうだな!」

「「ガハハ!!」」


ガハハじゃないが?!何なんだこのゆるい村!もしかして異世界って倫理観よりも頭の方がゆるいのか?!

笑いあいながら酒を飲みにどっか行ってしまった門番、それを見送る俺in草むら


「………それはそれ、これはこれだな!」


門番が居ないなら質問責めされることもないだろう!ガハハ!!と俺は村の入り口へと進んでいく、看板を読むにここは『フエオ』という村らしい…誰だよ笛男(ふえお)

そう思いながらもズカズカと俺は村の中へと侵入した

そう、侵入したんだ。何を考えていたのか…いや、きっと何も考えていなかったからこそだな。俺は普通に何も考えずRPG感覚で小規模な村の中に無断で入ったんだ


「ほぉ〜…これがこの世界の建築物かぁ…」


どうやらこの村、規模こそ小さいがそれなりに栄えているらしい、普通に宿屋とか食べ物や雑貨を売っている店もあれば飲み屋に飲食店もあった

しかも村の雰囲気も平和そのもの、顔も知らないはずの俺に向かって手を上げて気さくに挨拶をしてくれる人までいた

だが俺は舐めていたんだ、この世界もだが何よりも小さなコミュニティ内での噂の伝達スピードを舐めていた


「(金が無いってのは案外暇だし申し訳ないもんだな、気さくに声かけてくれた気のいいおばちゃんのセールスを断るのがこんなに心苦しいとは)」


なんだかんだグダグダと探索して30分ほど経っただろうか?そう思いながら歩いていると突然鋭い声が耳に飛び込んできた


「おいそこのお前!!」

「ん?……あぁ俺か」


周りを見回すも誰もいないので俺で確定だ、振り返るとそこには……あの金髪の門番さんがいた

近くで見ればなんともまぁ爽やかイケメン、金髪碧眼の細マッチョ高身長イケメン門番さんとか当たり属性のバーゲンセールか?許せねえよ…!!

なんて感じでぶっちゃけ油断してた、普通に村をエンジョイしていた…てかこの瞬間も俺はボケーっと何だろうとか考えてた

槍を持ってこちらへとズンズン進んでくる険しい顔をした門番さん、それをマヌケ面で見つめる俺。そして急に胸ぐらを掴まれた所で俺はやっと観光気分から抜け出した


「お前何者だ!お前の顔は見た事が無い…侵入者だな!!」

「えっ?!あっ!!」


そりゃそうだよ、わざわざ門番が立ってる上に暇だってんだから村の中に入る人くらい管理把握しているに決まっている、そこへ降って湧いた見知らぬ男の目撃証言、門番は誰も通していないはずなのに何故と疑問に思っただろう

そして見つけたのはぼーっと歩いている怪しげなボロマントの俺だ、胸ぐらを掴まれながらそこまで把握すると同時にヤバいという感情に頭が真っ白になった

現代日本を生きてきた一般小市民からすれば武器を持った相手に胸ぐらを掴まれて不法侵入の罪を問われる状況はパニック必至のとんでもなくヤバい状況だった、勝てる勝てないじゃない悪い事をしたという意識に打ちのめされた


「す、すすすすみません!悪い事しようとかそういうんじゃないんです!!」

「ますます怪しいぞ!お前はどこから来た!!」


いよいよもってパニックにパニックを重ねパニックが加速する、実行はしないがこの距離まで詰めてきた相手だろうとどうせ俺は死なないし『肉体操作(魔)』でいくらでも対処できる…って思うくらいにはパニックだしとんでもない恐怖だった

ビビり散らかしながらも門番からの問いに必死に答える


「も、森から!森から来たんだ!」

「この村に入った目的は!」

「えっと…多分観光!観光だ!」

「観光?しかも多分とはなんだ!ふざけているのか!?」

「ヒィィィ〜!?だ、だって目的なんか無かったんだから仕方ねぇだろ!強いて言うなら人生初めての大冒険の最初の村だったから探索したかったんだよ!!」


情けない、我ながらあまりにも情けない…小物臭プンプンの情けない悲鳴をあげて心から誠心誠意本音を吐露させてもらった

冷静に考えればもうちょい誤魔化すとかそれっぽい嘘で取り入るとか色々あっただろって思う…でも怖い顔して詰められたら無理だよ、職質で銃抜かれるみたいなもんだよ?小市民には耐えられないってマジ

結局俺は怪しいとの事で腕を後ろ側で縛られて入り口近くにあった小さな小屋に連行された、やめろ!そんな目で俺を見ないでくれさっき優しかったおばちゃん!違うんだ!俺は無実……初犯です!!

なんか万引きがバレて事務所に連れてかれるような気分だ…万引きした事ないけど

小屋の中に軽くどつかれながら入れられて、椅子にそのまま座らされる


「で?本当の目的は、お前は盗賊か?どこから来た、見たところ20にも満たないガキだな…親はどこにいる」


すんごい詰めてくる、距離感じゃなくて俺という人間についてすんごい詰めてくる


「本当に目的は無い、初めて見る人里が珍しくて入ったんだ…盗賊じゃないけど真人間とは正直言えない…歳も答えた方がいい?睨むなよ怖いなぁ…歳は15で、親には捨てられて森でハイウルフ…魔物に育ててもらった…」


そう答えると門番はジロジロと俺の表情を観察して、そしてスッと立ち上がると机から変な石板を取って俺の背後に回るとそれを俺の手に握らせてきた


「それを持ったままもう一度同じ事を言ってみろ」

「は…?どういう意味だよ訳分からんのだが…」

「いいから言え」

「目的はドキドキワクワク大冒険の途中ではじまりの村感溢れる良い感じの村が見えてテンションが上がったから入りたかった、まぁ素性を聞かれることにびびって草むらから見てたんだけど…そんで門番さんがどっか行くのが見えたからつい入った……ハッ!」


勝手に口が動いてベラベラと村に入るまでの経緯を事細かに説明していた、ハッとして口を閉ざすが口や胸の奥がざわざわとして話さないとって感情が湧き出してくる…話していない現状がストレスで呼吸が荒くなるくらい落ち着かない

石板を手放せばいいのだろうがそれが不思議とできず、呼吸を整えるために深呼吸をしようと口を開いたら次の言葉が押し寄せてきた


「盗賊じゃないけど盗賊から追い剥ぎはした、襲われてた商人っぽい奴らからは感謝されたけど流れてます助ける形になっただけで元々助ける気が無かったから罪悪感で居づらくて逃げてきた。年齢は15で産みの親には持ってるスキルが原因で捨てられたけど、森で親変わりのハイウルフと出会った、最初はハイウルフの子供の餌にされたがスキルのおかげで助かって、何故か息子として認められた」


ヤバい、『絶対天命』の事は言ってないにしても親から捨てられる程度には忌み子で魔物に食われても助かる程度にはヤバいスキルを持ってるとバレた…!


「ふむ…じゃあ今はこの状況をどうしようと考えている?」

「最悪お前を殺して村から逃げないといけない、でも出来れば殺したくはないから持ってるスキルでお前を気絶させるに留めるにはどのくらい加減をしたらいいかって考えてる」


最悪だ、印象も内容も最悪すぎる

でもこの石板を持たされてから熱があるみたいに頭がぼーっとして思考が定まらないまま動き続けてる

初めての村でとんでもないことになっちまったなぁ…と余白みたいな思考の隅っこで考える

てかなんでわざわざ不法侵入で村に入ったんだよ俺、冷静に本当じゃないけど嘘じゃない程度の返答を練ってから門番に話しかけたら良かっただろ

そんなふうに後悔していると門番さんが真剣な顔で問いかけてくる


「では最後に、この村に危害を加える気はあるか?」

「あったかくて優しい村だった、わざわざ暴れたくなんかない…」


そう俺が答えるとしばらく顎に手を添えて考えたあと、また後ろに回って石板を俺の手からもぎ取った

今までの色んな気味悪い感覚が引っこ抜けたみたいに消え去ってドッと疲労感が押し寄せてきた

異世界のマジックアイテムこっっっわ!精神に干渉してくるタイプの自白剤とかヤバすぎんだろ!?


「とりあえず害意は無さそうだな、最後に…お前の名前は?」

「…それこそあの石板持たせなくていいのかよ、偽名を名乗られても意味ないだろ…」

「名前なんか名乗りたいのを名乗ればいい。親からもらったものを大切に思うならそれを名乗ればいいし、それを捨てて名乗りたい名前があるならそっちを名乗ればいい」


それでいいのか?と思いつつも、俺は今世の親につけられた名前は覚えてないから助かった…というか俺は名前もらったのか?マジで記憶にないぞ

机を挟んで向こう側、椅子に座ってこっちを見ている門番さんに俺は名前を名乗る


「ポチだ、ハイウルフから名前を付けてもらった」

「それがお前の名乗りたい名前なんだな?」

「そうなる、大切な親父からもらった名前だから」

「なるほどな………よしっ!」


パシンと両膝を叩いて門番さんが立ち上がった、さっきまでの怖い雰囲気が消え、草木に隠れて見ていた時と同じ穏やかで優しそうな顔をしていた


「改めてポチ、フエオの村へようこそ!俺は門番のアントニオだ」


そう言って手を差し出してくる門番アントニオ、俺は戸惑いながらもその握手に応じた、その時のアントニオの顔は爽やかな笑顔すぎてちょっと腹が立つくらいだった

縄を解いてもらって小屋の外へ出るとアントニオは笑顔で村を案内してやろうか?と聞いてきた、同じ人物からの問いかけでも雰囲気一つで随分と感じるものが違うなと思いながらも俺は頼むと答える

改めて案内される村はどこか新鮮に映った、なんとも不思議なもんだけど人と話しながらのんびり外を歩くってことが楽しくて仕方ない


「(よく考えたら俺、前世で可もなく不可もない普通の人生歩みすぎて一緒に外で遊ぶ友達みたいなのいなかったな…)」

「そういえばポチ、お前森で暮らしてたって言ってたけど金はあるのか?」

「いや、一文無しだよ」

「イチモンナシ?聞いた事ない言葉だな」


そうか、お金がの単位が文だった歴史がないから一文無しは伝わらないのか…カルチャーショックだなぁ

 

「お金を持ってないって意味だ、というかよく考えたら実物見る前に親に捨てられた。お金って概念はわかるけど見た目とか価値は知らないんだ」

「おっと、悪かったな」

「気にすんなよ、そういう言葉が欲しくて言ったんじゃないからさ」

「そうか…だが詫びに俺から何か一つ奢らせてくれ」

「だから詫びとかいいって、気にしてないんだ」

「じゃあ俺の罪悪感を消すための我儘って事にしてくれ」

「そういう言い方ズルいよなぁ〜…じゃあお言葉に甘えて…」


そう言って俺はあの時の気さくに声をかけてくれたあのおばちゃんの所へ来ていた

出店屋台で赤い髪をした恰幅の良いおばちゃんが売っているのは串に刺さった肉、シンプルだが美味しそうで良い匂いがしていたからずっと頭にこびりついていた


「いらっしゃい!アントニオじゃないの、あんた門番の仕事サボってアタシに会いに来たのかい?…おや、あんたはさっきの旅人さんじゃないか」

「ど、どうも〜…」

「やぁテリサさん、今は観光に来た旅人のポチ君を案内しているんだ。だからコレも門番の仕事さ」

「なんだいその屁理屈は!ポチ、あんたはこんないい加減な大人になっちゃいけないよ」

「テリサさんは相変わらず手厳しいなぁ…ほらポチ、ここのが食いたかったんだろ?」

「あぁうん…えっと、どれにしようかな…」


どうやらさっき連行されていったのは見なかったことにしてくれるっぽいので俺はその気遣いに乗っかって串肉を選ばせてもらうことにした、だがぶっちゃけどれが良いとかは分からない

前世でも人付き合いが下手でそういう付き合いも少なかった俺に好青年と屋台の気さくなおばちゃんの繰り広げる日常会話は眩しすぎた

こうして商品を選ぶという行為へと逃避した俺だったが、気さくなおばちゃんことテリサさんの方が逃げ腰の俺なんかよりも一枚上手(うわて)だった


「コレとコレが良い焼け具合だよ、ほらアントニオ!さっさと奢ってやんな!」

「奢るつもりではあったけどさぁ〜…なんかそんな言い方されると気分が悪いからやめてくれよテリサさぁん!」

「男がごちゃごちゃ言うんじゃないよ!ほらコレおまけだよ、たんと食べて大きくなんな」


そう言ってアントニオからお金を受け取ったテリサさんは俺に2本の串を手渡してくれる

再び「ど、どうも…」と頭を下げる俺の頭をテリサさんはぐしゃぐしゃと混ぜるように撫でて豪快にニッと笑った、どの世界でも肝っ玉母ちゃん的な存在は強いんだなあ…

というか俺はアントニオにこの世界の金について教えてもらう流れだったんじゃなかったっけ?そう思いながらアントニオの方を見ると、ちょうど向こうも同じ事を考えていたようだ


「あぁそうだお金についてだったな」

「なんだいポチ、あんたお金の使い方わからなかったのかい」

「あはは…ちょっと色々あって」


テリサさんの言葉に曖昧な言葉と笑いで返事をする、そんな俺の横で財布らしき布袋からお金を取り出すアントニオ

布袋という入れ物とじゃらじゃら聞こえる金属質な音からこの世界は硬貨を使っているようだと分かった


「ほら、コレがお金だ」


そう言って見せてくれたアントニオの手のひらには予想通り硬貨が何枚か並んでいた

小さくて丸い銅色、同じく小さくて丸い銀色、そして同じく小さくて丸い金色…さらに同じ色合いで少し大きくて四角いのが3枚


「この丸くて小さいのが小硬貨って名前で銅の1ツーカ、銀が5ツーカ、金が10ツーカだ。そんで四角くて少し大きいのが中硬貨で銅の50ツーカ、銀の100ツーカ、金が500ツーカになってる」


なるほど、色々と違いはあるけど前世の日本で使っていた小銭とだいたいは同じだ

丸と四角の硬貨を布袋に仕舞うと楕円形で大きな銅と銀の硬貨を取り出した


「んでこれが大硬貨で銅は1000、銀は5000、今は持ち合わせが無くて見せられないが金は1万ツーカだ」


そしてそれを布袋に仕舞った

なるほど、形と色と大きさで判別する硬貨であること以外は本当に前世の日本のお金に似ている

そう思って納得しているとアントニオは地面に三角形を書いた、まさかまだあるのか


「ここからは多分見ることはないだろうけど王硬貨っていうやつだ、形は三角で大きさは大硬貨と同じくらい、色は同じく銅と銀と金があって順番に10万、50万、100万ツーカの価値がある」

「ほぉ〜…なるほど、理解した」

「おっ理解が早いな、じゃあコレはいくらだ?」


そう言ってアントニオが手のひらに出したのは1ツーカが2枚と5ツーカが3枚、500ツーカと5000ツーカが一枚ずつ…そしてさっきは持ってないと言ったはずの1万ツーカだった


「えっと…15,517ツーカ」

「おぉちょっと意地悪したんだが本当にこの短時間で理解したんだな」


前世の金と似てるからとは流石に言えないので再び曖昧に笑って誤魔化す…

その時だった


「見つけたっ!!アントニオ!大変なんだ!!」


そう言って駆け寄ってきたのは農夫っぽい格好をしたおじさん、確か四本角の牛がいた牧場で作業してた人だ…


「何があったんだパギーノさん」

「ぼ、牧場に魔物が出たんだ!」

「何だって?!怪我人は!家畜たちの被害は!!」

「どっちもまだゼロだ!でも村に出てこねえように今うちの息子が足止めしてる!」

「わかった!ポチ、悪いけどここで待っててくれ!」


そのままおじさんと一緒にアントニオは走って行く…その背を見ながら俺はふと頭をよぎった疑問をテリサさんに投げかけてみる


「なぁテリサさん」

「なんだい?アントニオを待つ間、どっかに座りたいなら椅子くらい持ってきてやるけども…」

「いや、魔物を狩るのって仕事になるかなって」

「え?魔物かい?う〜ん…基本的に魔物は害獣だから、そりゃ仕事にはなるだろうねぇ…」

「なるほどなるほど…うっし!肉美味しかった、ありがとう!」

「あ!ちょいと待ちな!どこ行くんだいポチ!!」


アントニオさんの向かった方向、というか芳醇な串肉の匂いでざっくりとした方向を割り出すと俺はテリサさんの静止の声を無視して駆け出した

目指すは多分農場、来た時に見たんだからなんとなくで到着できるだろ

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