2、冒険ごっこ
「僕も宙人がみたい!!」
確かこれはそんな発言から始まった。
「ここ!!ここが兄ちゃんが宇宙人見たとこ!!」
電車から降りたとたん『どこどこ!?』と騒ぎ出す弟。『兄ちゃんが宇宙人見たとこ』は恥ずかしいから大声で叫ぶのをやめてくれ。
あの後、陽希の好奇心が僕の話だけではとどまらず、現場に行きたいと言い出した。母さんは今度は行方不明にならないでよと縁起でもないことを言って弁当を渡し、僕らを送り出してくれたけど…
「ちょっと、落ち着け!」
僕は陽希の首元を補つかんだ。子犬のようにしゅんと項垂れる。
周りの微笑ましく見てくる視線が痛い。
「こっちだよ。あの山」
僕は指を指した。昔見たときよりかなり小さく感じる。
今は秋、紅葉がきれいな季節だ。
確か、山の麓に公園があった気がする。
「公園行こっか?」
「嫌だ」
駄目だなこれは。
他のものに興味を持ってくれたら上手いことごまかせると思ったのに。
「で!どういったの?」
そんなこと覚えてないよ流石に…とは僕は言わない。ここまで来て弟がわめくのは避けたい。せっかくだから楽しく行こうではないか。
「えーと…確か…」
僕はなんとなくで歩きだす。
昔と違って二人で…。
弟が懐かしいリュックを背負い、てくてくと僕の姿を追いかけて歩く姿を微笑ましく思いながら。
いつか、『これまでの話』として挿絵だけのページを作りたいです!
初のPTを、入れてくださった方ありがとうございます。これで迂闊に内容の大幅変更はできませんね。笑
頑張っていくぞー!!