表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はるか傍らの少女  作者: つづら日和
第二章 転校生
32/63

9ー2

更新、遅くなりました。

すいません。

「えっ」

 と言って、浅草はボーとすると、「ううん。何で?」と戸惑いながら笑った。


 …はぁ。

 いつも通り。いつも通りすぎるんだな。

 それも、疑っている僕が馬鹿らしくなるくらい…でも、絶対何か隠してる。


「それならいいよ。」

 僕は前に向き直ると、さっきと同じように歩き始めた。


「いつか、私から言うよ。」

 後ろで浅草はたしかにそう言った。

 僕は「え?」と振り返る。

 

 そこには浅草が静かにほほえんでいた。


「さっ、早く行こ!」

 そう言って僕を抜いて駆け出していく。


「は?ちょっと待てって!」

 僕も後を追いかける。 


 山へと続く道は電灯の明かりのみで照らされている。

 やけに山が遠く思えた。

 聞こえるのは浅草と僕の声のみ。 

 家々が並ぶのに人が住んでないのかと感じるくらい静かだ。


 

 浅草を追いかけている途中…一つの電灯の影かざわりと動いた。

  


【やっぱり来た。】


 無機質な声が頭の中に響き、体がビクッと震え、足を止める。

 声の主がどこにいるのかは分からない。

 けど、この声は知っている。


「丸山りお」


 電灯の下から音もなく丸山りおは現れた。


「ひさしぶりね。マル。」

 

 そう言っては浅草を見る顔は、笑っているだけで何も感情が感じられなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ