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はるか傍らの少女  作者: つづら日和
第二章 転校生
31/63

9、二人きり

 8の内容、結構変えました!すいません!

「着いたわよ。」


 何とか無事に辿り着いた。

 

 僕は、「ありがとうございました」とお礼を言うと、車を降りた、目の前には何度か見たショピングモールがあった。


「本当に行くのね、私はどうなっても知らないんだから!」

 可愛い女子だったら、このようにプリプリ怒るシーンは可愛いんだろうなぁ。

 野太いおっさんがやると苦笑いしか出てこない。


「しつこいっ!」

 そう言うと、浅草は僕に続いて車から降りてきた。

 ドアをバンッとしめる。


 …こいつら、どういう関係なんだ?

 どうも父の友達だけの関係に思えない。


「忠告はしたからねっ!」

 おじさんは開けた窓から最後の忠告をすると。

 嵐のように過ぎ去っていった。


 一体何だったんだ、あの人は。


 

 急に、あたりが静まる。

 夜のショッピングモールは人があまりいない。

 もう9時ぐらいか?


 僕はスマホを確認した。

「うっ…」

 そこには母と父からの、大量の不在着信プラス最後に僕を心配する「大丈夫?何かあったら電話して」というメッセージが表示されている。


 親をほったらかして探し回っている僕が悪い。


「ゆうくん、駄目だよ?二人共心配性なんだから!」

 スマホを覗き込んだ、浅草が言う。

 そういうお前は連絡したのかよ。


「人のスマホを勝手に見るな!」

 僕は浅草と反対方向を向いて、「大丈夫、陽希の場所の検討がついたから探してくる。」とメッセージを返した。


 そして、スマホをポケットに片付けた。気まずい沈黙。

 浅草と二人っきりで何処かに行くなんて、最近はなかった。

 どうやって、昔はあんなに楽しく話していたのか…どうしてか思い出せない。


 僕らは山を目指して歩く。


 そしてふと、ある疑問が再びよみがえった。

 車の中で浅草があのショッピングモールを場所指定したことを。


 いつも通りの浅草。

 そう、いつも通りすぎて忘れるところだった。

 

 でも、あれは不自然だ。

 それにあの会話も何だかおかしい。


「なぁ、」


 僕は急に立ち止まった。


「ど、どうしたの?」

 浅草はオロオロとしている。


 僕は何で、浅草がここを指定したのか知りたかった。


 だけど…浅草が言いたくないならこの質問には答えなくていい。

 僕は君をずっと避けていたから。


「浅草って何か僕に隠してることない?」


 僕は浅草の返答を静かに待った。 

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