0.出会い
初めてなので、誤字脱字や不可思議な文章が多々あるかもしれませんがよろしくお願いします。
コツンっ
何かが当たる音がした。
僕は読んでいた絵本から顔を上げ、ベランダの方を見る。きっと何かがガラス戸にぶつかったんだ。
絵本をそばに置くと、何が当たったのか確認するために立ち上がり、足元がゆらゆら揺れる。それはその時、足がしびれていたのもあるが一番の原因は僕がまだ幼かったからだろう。
そう、これは過去の話。
一歩一歩あどけない足取りでベランダに向かっていく僕の歩幅はかなり小さく、狭いマンションの一室にあったベランダでさえも遠く感じる。辿り着いたガラス戸は今では考えられないほど大きな壁でまだ鍵が背伸びをしないと届かなかない…そんな幼い頃の話。
僕はガラス戸を開けた先でソレを見つけた。冷たい風が一気に温かい部屋へと入り込む12月、耳は寒さで一瞬で真っ赤に染まり、震えるなかワクワクしながら何か落ちているものがないかとあたりを見渡したのを今でも覚えている。
ガラス戸にあたったソレは端に落ちていても気づくぐらいきれいなルビーのような石だった。僕は歓声をあげてその石へと手を伸ばし両手で包み込んだ。…その後はガラス戸を閉めるのも忘れてリビングにいる母さんと父さんに真っ先に自慢をしに行ったっけ?今では片手で収まってしまうほどの大きさのちっぽけな石だけどそのときの僕にとっては大きな宝物だった。
そう、この日僕はこの石を拾った。これから「僕が今までで一番驚いたこと」が起こるのも知らないで。
完結できるように、読者に忘れられないぐらいの頻度では更新します!
話の内容が訳の分からないことにならないように最後まで頑張ります!!