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詩 彼女が足を引きずっている

作者: WAIai
掲載日:2026/05/27

「どうしたんだ? 歩き方がおかしいぞ」

「それが…」


彼女は足を引きずっており、俺が聞くと、口をもごもごと動かす。


「別に恥ずかしいことじゃないだろう?」

「うん。そうだね」


そう言うと、彼女は立ち止まり、靴下を脱いでみせる。


ぎょっとしたが、雪の彫像のように儚くて細い脚。

じっと見つめると、彼女が頬を染める。


「あんまり見ないで。太いから」

「は? どこが?」


俺は怒ったように言うと、彼女は照れたように笑う。

それから足を持ち上げ、踵を見せる。

そこには、たくさんの絆創膏が貼られていた。


「どうしたんだ、それ?」


足に装着するグローブみたいに、並んで貼られた絆創膏。

彼女は恥ずかしそうに告白する。


「靴ずれしたんだ。新しいから」

「あー、なるほど」


俺は納得し、屈んで絆創膏に触れる。

彼女が何故か反応し、少し後ろに引いたが、お構いなしに触ってみる。


「これは…痛いな」

「うん」

「よし、じゃあ…」


俺は背中を向けると、ウサギ跳びのような格好をする。


「え」

戸惑う彼女に、俺は優しく言う。


「背負うから、乗れって」

「背負うって…。その、あの」

彼女はどぎまぎしながら、俺を見つめてくる。


「いいから、ほら」


俺は強引に勧めると、彼女が言ってくる。


「重いかもしれないよ?」

「重いはずがあるか」


むっとして言うと、彼女を誘う。


「ほら、ほら。早くしろ」

「う、うん」


彼女は戸惑い気味に、肩に手を触れさせてくる。

俺は彼女の脚を持ち上げると、優しく言ってやる。


「全然、重くない。大丈夫」

「そ、そう…。ありがとう」


彼女は周りを気にしているのか、小声だった。

俺は背負い直すと、周りを睨みつける。

何か言ってくる奴は、いなかった。


「足、早く治るといいな」

「そうね。でも…こういうのも悪くない」


耳元で言ったかと思うと、彼女がそのまま軽くキスしてきた。

俺はその柔らかな感触に驚いたが、それについては何も言わず、元気な声を出す。


「姫!! 行きますよ!!」

「姫…? くす」


彼女が笑ったので、俺は心の中でよしとガッツポーズする。

お前を大事にするから、これからもよろしくな。

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