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第6話 「入学検査での一コマ 3」

学力テストは、簡単だった。

まぁ、前世で厨二病だったわたしでも一応大学は出ているし、しかも、10歳の子供が受ける試験なんて、簡単の一言だった。


そして、剣術の試験が始まった。内容は目の前にある人形を試験用の剣で攻撃。すると攻撃力として数値として出てくるというものらしい。しかも、その時に加護を使ってもいいとのことだけど、私には関係ない。


予想通り、王太子殿下は、かなり高い数値が出ているんだど、何故か、王太子殿下の直ぐ後が、私の番となっていた。


「次、アシュラ令嬢」


剣を持つとかなり軽い。家で訓練している時に使っている剣と比べると空気みたいだ。さてと、人形に向かって構えると試験官から始めという合図が聞こえた。


上段から一気に振り下ろす


スパン!!


えっ?普通に振り切れてしまったんだけど


「あれ?」


すんなりと切れたんだけど…と目の前の人形を見ると何も起きていない。そんな私を見て教官も不思議がっている。


「おかしいぞ、なんで数値が出ないんだ?」


すると一人の人物が


「空振りしたんじゃぁないの」


「そうだ。空振りだ。がははは」


みんなに笑われる始末。空振りなんてしていないのに…試験官も笑っている。


「まぁ…いい。もともと加護がないんだから、仕方ないか。まぁ、剣を振る格好は良かったから、とりあえず、合格とする」


未だに笑い声が続いていた。くやしい。ちゃんと切ったのに…私はその場を後にした。しばらくして、試験が終わったユリアンがやって来て私をこう言って慰めてくれていた。


「セイラ様が去った後、大変だったですよ。」


「へーそうなんだ」


「全く興味なさそうですね」


「まーねー」


「興味がなくても聞いてくださいね」


「ユリアンがそこまで言うんだったら、聞くよ」


「よかった。実は、セイラ様の次の人の試験でも数値が出なかったんですよ。それでね、不思議に思った試験官が近づいたら、人形がバタンと二つに割れて、壊れてしまったんです」


「そうなんだ」


「皆さんは、王太子様が壊したと思っているようですけど、セイラ様がやったんですよね」


「さぁね」


それまで私を抱かせていた手が脇腹に移ってきた。


「あの、くすぐったいんですけど」


「素直に白状したさい。さもないとこうですよ」


ユリアンちゃんに思いっきり脇腹をくすぐられた。


「あー!、きゃははははは!許してー」


「白状しなさい」


「きゃはははーーわ、私がやりました」


「流石、セイラ様です」


こうして試験は無事に終わったんだけど


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