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第19話 「決闘イベント  1」

ベチ!


私の背中に何かが当たった。振り返ると足元には、白い革手袋が落ちていた。そして、アライド・ブリスベンがいきなりこう叫んだ。


「アシュラ令嬢、決闘を申し込む!」


意味がわからないとはこのこと。しかし、厨二病を患ったことがある私には、手袋の意味はわかる。心のどこかで、


「イベント来た〜!!」


と萌え萌えになっているけど、ここは落ち着いて、餅ついてっと。しかし、どんなものかな?理由がわからない。


「なんのイベントですか?」


「はっ?」


アライドのこめかみに怒りマークが出ている。おっと、思わず本音が出てしまった。


「失礼、つい本音じゃなかった。これはブリスベン令息、如何なる事ですか?」


「貴様、ユリアン嬢が平民であることをいいことに奴隷のような扱いを看過ならん!!」


「はぁああ!!」


私がユリアンを見ると、


「セイラ様はそんなことはされません!!」


「ユリアン嬢、君は弁明できないのはわかっている」


「そんなことはありません!!」


ユリアンが叫んだ。しかし、アライドは首を横に振った。


「ここまでとは、貴様!!ユリアン嬢に禁止されている奴隷の契約をさせたのか」


「そんなことするわけないでしょ!!」


「ふん!!どうだか、貴様の悪業、このアライドがすべて暴いてやる。決闘で白黒つけてやる。さあ、早く投げ返せ」


「なぜ、私が決闘を受けなければいけないのですか」


「断るといことは、ユリアン嬢に奴隷の契約をしている証拠だ」


無茶苦茶な理論だ。しかし、完全アウェイな私に味方はいなかった。


「そうだそうだ!!」


仕方ない。戦うか…私は、床に落ちていた手袋を拾った。


「これを投げ返せばいいんですか?」


「そうだ」


「投げ返してもいいんですね」


「当然だろ」


「いいんですね」


「しつこいぞ!!早く投げ返せ」


言質はとった私は、メジャーリーガのように大きく振りかぶり、革手袋を鋭く投げ返した。


次の瞬間、どーんという破裂音が鳴り響き、超剛速球の手袋はアライドの腹部に見事に命中し、彼は思わず吹っ飛んでいった。


「ぐはっ!」


吹き飛ばされたアライドは、壁にぶち当たり気を失っていた。周囲が一瞬静まり返った後、緊迫した空気がさらに高まった。その惨状はすごかった。数名は音速突破による破裂音で鼓膜が破れ、数名は衝撃にさらされ負傷、校舎の一部のガラス窓も割れていた。


これが私の新たな戦いの幕開けだった。




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