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一線を期す

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

ナチュラルに嫉妬しかけた私です。

だったら好き避けすんなよ。と突っ込まれそうですが。

今まで沢山の神様を見てきた。基本的に神様というのは、身内に対してはメタメタに甘く、それ以外の者に対してはドライである。その認識は今も昔も変わってない。

よく『祟り神だから、触らぬ神に祟りなし』なんて言うけれど、その『祟り神』と呼ばれる方々程、身内に対して狂おしい程に甘くなる。愛も憎も、何倍にもして返すのがあの方々だから。

そう考えると、やはり一線を期すと思うのだ。……宙様というお方は。

宙様というのは、三緒様と関係の深いお方だった。故によく相殿として共に祀られている事がある。ならばさも、一途で健気で不憫なのだろうと思われるかも知れないが、実際そのような事は無く。極めて理性的なバランサーだった。

大団円を迎えさせる為ならば、自らの信者に修羅の道を歩かせる事も厭わない。どれだけ過酷であっても、傍で寄り添い、逃げる事を許さなかった。

私の精神が病みかけている時には的確な言葉を掛て支え、安定している時にはあえて試練を与えて成長を望む。そんな方だった。


「お顔の宜しい方は、みぃんな同じ顏に見えてしまうのですよ。っふふ。勿論、三緒さまはその中でも一線を期す程にお美しい。故にきちんと見分けがつくのですよ」

そして末恐ろしいのが、その美しい顏に甘んじる事無く、人を軽んじる事をしない方だった。恋多き方ではあるが、愛情を向ける相手には誠実。絶対に寂しくはさせないし、むしろ向けられた相手が逃げ出す程の惜しみない愛情を捧ぐ。多分、私が『寂しい』とでも申し上げたら、分裂の一つでも素知らぬ顔でなさいそうな方だった。

ある意味で真反対。信仰の有無は性格に関わらないという良い一例な気がする。

「次に会うのは、第二の故郷かな?」

「あ……いえ……今回は……」

「そう……」

少しだけ憂う様な視線なのは、私が袖にし続けた過去を思い出されているからだと思う。

今の気分は安定。運気の巡りも良い。つまり、宙様は間違いなく試練をお与えになる。我儘を百も承知で申し上げます。もう少しぬるま湯に浸らせて戴きたく……。

私の感情をお読みになられた三緒様は、きゅっと胸元に引き寄せると、蜜を滲ませた声でお尋ねになる。

「嫌いになった?」

「? なりませんよ。救って戴いた事には変わりはなく。冷徹な策士である片鱗は、あちらにおりました時から理解していた事ですので」

優しくて厳しい。けれども見掛けは余りにも爽やかな好青年という包装付き。神格を語るには一言では足らず。それは三緒様にも通じる事。

「そう。向こうに行っても、此処にいても、何時でもおいで。待ってるから」

普通の神様と、祟り神の違いは何?

とお聞きされたら、

程度の度合いの違い。された分を返すのが普通の神様。何倍にもして返すのが祟り神。

と答えると思います。


だから懐に入れると何処までも甘くなるのが祟り神だと思ってます。その分、怒らせるとめっちゃ怖いのですが。

したら駄目なことしなければ大丈夫ですよ。祠蹴飛ばすとか。


だから宙様の性格ってかなり稀有なタイプかと。

身内でも他者でも、最善の為ならば修羅の道を歩かせる事に躊躇いがない。

最小の犠牲で最大の成果を上げる。非常に理性的。


ある意味祟り神とは逆を歩む方だと思います。


三緒様って恋多き方だとは思ってるんですけども、それと同じくらい誠実さを感じます。

絶対に寂しくはさせないし、ちゃんと愛し抜くような。

そう考えると、100〇〇の主人公くんを連想してしまいます。

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