10 嘘! これで終わり……キャラクター設定と紹介
9 暇だと雑談だな……キャラクター設定と紹介
からの続き。
1年生の2学期も期末テストが終われば
冬休みまで直ぐである或る日の昼の給食時に
「あぁんして……
明美が光悦にウインナーを箸で掴んで
光悦に向けると
「明美が作ったの? ペンギン型に?」
食べる前に光悦が何時もはタコの形の
ウインナーなのに、今日はペンギンの形になっている
ウインナーは明美が作ったんじゃないよねと聞くので、
「私の弁当では飽きると言う光ちゃんの
リクエストに応えて……
明美が光悦の言った通りであると言うと
誰が作ったんだとゴクリと喉が鳴る光悦に、
「アキナお姉さまです!!」
明美が弁当を作った者の名を言うと
光悦は椅子から立ち上がり
「アキナお姉さん! 俺は!!
今、猛烈に感動している!!!」
料理上手でソリュート王国の王宮ルーティストで
コック長に変わり腕前を披露する時がある
アキナの手製の御弁当と聞いて
歓喜の雄たけびを上げるが、
「おい! 他所の学校の奴と
イチャつくな!!」
モブことサッカー部に入っていて
3年生が抜けてレギュラーに上がった
森が光悦と明美とのイチャラブを非難すると、
「何を今更……
学校で1番の美少女の五十嵐が
光悦に嘘告白を行った日から
毎週7日間の内3日は松岡中学校に来ている
明美の行動に驚かないと呟いていると、
「イチャついてるの?」
明美が森の言葉を受けて
光悦に聞くと、
「普通でしょ! ベットの中で
裸で抱き着いたりするのがイチャイチャだろ」
光悦が弁当のおかずを互いの口に入れることなどは
夜の行為に比べれば恋人じゃなくてもするからと
恥じらいもなく言う光悦に、
「何処が!! 校庭の裏とかでやれよ!!」
光悦の座席まで来て光悦の発言に
赤面しながら文句を言う森に、
「親公認で、学校も知ってるのに
隠れてすることか?」
明美の両親、光悦の両親は2人の交際を
認めているし、学校側も光悦の行動には
一切関わらないことは
森たちクラスメイトは知っているだろうと
光悦が言うと、
「見せられるのが嫌なんだよ!!」
森が夏休みを除いた日々で
明美と光悦のイチャラブに
限界が来ていたので本音を言うと、
「多言語スキル、返してもらうかな」
明美が光悦のクラスメイトに
スキルを与えたけど2人の仲を
裂くようなことを言う森に告げた。
それは、光悦が明美の眷属であり
神界で冒険者ギルドに入っていることなどを
クラスメイト以外に他言しないことや
今回のような光景を普通にしたい明美が
クラスメイトに迷惑をかけると思ったので
与えたスキルである。
「エッ!? 大いにイチャついて下さい」
手の平返しに森が言うので、
「最初から言うな」
学級委員長の渡辺が焼きそばパンを食いながら
森の行動に苦言を言っていると、
「私たちは付き合わなの?」
バレー部に所属している
髪は三つ編みにしている
野田が渡辺に聞くので、
「親の会社が下請けで
更に値下げを言ってるから
会社を畳むかと……
大学を出てからなら……
渡辺が眼鏡を外して
親の会社の現状を言うので、
「夢が無いわね」
野菜炒めに御飯が少なめの
小さい弁当箱から箸で炒めた野菜を
摘まみながら渡辺の大学を出て就職が出来たら
考えると言う行動に先の事を考えずに
付き合えばいいのにと思いながら呟く
野田に、
「彼奴らは良いよ!」
椅子の背もたれに腕を置きながら
将棋クラブに入っていて成績が
学年1位の丸顔で愛嬌がある長瀬が
光悦と明美の親について言うので、
「福山の父は銀行員で支店長、
天理の親はテレビのプロディーサー兼
テレビ局の重鎮、漫画家の上杉マリア……
「私の親は役員にもなれない平社員……
渡辺が光悦、明美の親の経歴を言うと
野田が自分の親は出世から外れた
経理担当と比べての格差に落ち込んでいると、
「冬休みは何処かに行くのか?」
森が近くの椅子に座って
光悦に聞くので、
「お前、食べて無いだろう?」
先程から光悦に絡んでいて
弁当などを食べた形跡がないので
光悦が聞くと、
「母が寝坊して……
森が言うのを聞いて、森の両親は
共働きで父親は電気会社の社員で、
母親は日本料理店でパートとして
働いていると明美が思い出して、
「だし巻き食う?」
だし巻きを箸で掴んだ明美が森に向けるので
光悦に良いのかと森が顔を向けると頷くので
「そ、それじゃ……
森は口を開けるので明美は森の口に
だし巻を入れて箸を森から離すと、
森は味わうように食ってから
「ふわふわで、とろけるぅううう!!!」
森が感想を言うと、クラスメイトは
神様が作ってくれたのを
俺たちも食いたいと言う恨みが
森に向かられる中で、
明美が皮袋からパンや500円弁当などを出して、
「お姉さまのよりは下がるけど……
森に好きなの選んで食べてねと言うので
500円弁当を取って食べだした。
昼食の時間も終わって休憩時間に移行すると
光悦のクラスが英検1級を全員が合格したことが
学校側から最近になって伝えられて
クラスで1人なら分かるが
全員と疑問符が浮かぶ中で光悦のクラスで
変わったことがあったはずだと思う生徒たちが
部活などで部活をしている光悦のクラスメイトに
聞いたりするが良い返事を貰ってない。
休憩時間になると光悦のクラスをチラチラと
生徒たちが見に来たりしている。
今日は明美が森との遣り取りで休憩時間になっても
居るので廊下から覗いている生徒たちが
あの子って誰とヒソヒソと話をしている。
光悦のクラスメイトは誰も教室から
出る者がいない中で、
「冬休み、何処行くんだ!?」
改めて森が光悦に聞くと、
「明美の誕生日、パーティーには出れないから
2週間、異世界で冒険するかな」
光悦は美里の魔素が安定していないので
つかさ達と合流が出来ない状態なので
明美の誕生日会や年末年始のイベントに
参加しない。
その間は太陽界の冒険者ギルドで依頼を受けて
2週間を使って遊ぼうかなぁと話すと、
「宿題は?」
森が光悦に聞くと、
「やるわけないだろう」
冬休みの宿題はしないと言うので、
「恋人として、どう思います?」
明美に森が聞くと
「冒険者で生きて帰るのが大事だから
役に立たない勉強は必要ないよ」
答えるので、
「その、冒険者として如何なの?」
良い会社に入るには勉強が大事なのに
光悦には勉強の必要が無いという明美から
冒険者として光悦は如何なのと聞くと
渡辺たちや廊下に居る生徒たちが
聞き耳を立てている中で、
「最強だよ! レベル500だから」
「魔王も最強騎士も弱いね」
「そう! 最強です」
明美が眷属である光悦のレベルを言うと
何それという感じで森たちは聞いていて
「それは、あれだから……
廊下に他のクラスの生徒がいるので
神である明美の眷属だからということは言わずに
森が誤魔化して聞くと、
「そうだけど、なりたいの?」
森の素振りから眷属になりたいのと
明美が聞き返すので
「なりたくはないけど、異世界には行って見たい」
森は明美の眷属になると
明美の奴隷みたいになるし、準眷属は
修業しないと明美が言う最強になるには
数年以上かかるので拒否するが異世界には
行きたいと言う森に、
「どうする?」
「良いけど、危ないのは無理ね」
森の発言を受けて光悦が明美に聞くと、
明美は行くのは良いけど報酬が少ない
依頼しかないなぁとスマートフォンで
太陽界の冒険者ギルドの
掲示板を見ながら言うと、
「良いのか!?」
「光ちゃんが良いと言えば……
森が異世界に行けるのかと確認すると
明美が光悦に一任すと言うので
クラスメイトが一斉に光悦を見る中で、
「部活は?」
「休むに決まってる!!」
森に光悦が聞くと答えるので、
「人が死ぬ場面を見るけど……
明美が覚悟を森に聞くと
「……
「俺は自分を守るために、明美を守るために
平気で人を殺すことに戸惑いはない!!
ソリュート王国の観光なら
来年以降に連れてってやる」
黙ってしまうので、光悦が観光で
明美が王女をしているソリュート王国に
連れて行くと言うと、
「いや、今は列車……テロがある時代だ!
その時に出くわして……
テロを行った奴を押さえられる人になりたい!
人が死ぬのを見るのも……
勉強だから……行く!!」
森は日本でもナイフを使った事件など
身近に感じる出来事が多くなったので
人の死を目の前で見た時の対応には慣れが必要だし
犯行した者に立ち向かえる勇気を得たいと言うので、
明美をチラッと見た光悦が
「映画なんか子供騙しと思えるくらい悲惨だ!」
「あぁ、分かっているが
守ってくれ!!」
悲惨な光景や悪臭で耐えられないと
警告すると、森は覚悟を決めていると言うので
「トウラマになるぞ!!」
「お前だって! 乗り越えたんだ!!
もう一度、光悦が森に警告すると
その先に進んでいる光悦に向かって叫ぶので
フッと笑って、
「分かった! まぁ、最初は旅行として……
「旅行と言っても……
「行って見ないと、何かあるか?」
光悦が承諾するが危険な依頼は受けないで
最初は人の殺し合いが少ない依頼で行こうと
明美に振ると、
「2週間で終わるのがあるから、
他の皆さんは?」
冒険者ギルドで良い依頼があったので
受けたことを告げる明美が聞き耳を立てている
光悦のクラスメイトに聞くので、
「福山のダメなところを見ようじゃないか!!?」
学級委員長の渡辺が俺も行くと告げるので
光悦のクラスは冬休みに異世界に行くことになった。
明美が廊下から見えないようにして境成学園に
帰った後に廊下に居た何人かが入って来てから
小学校からの友人として、部活の仲間として
森や野田や長瀬たちに明美の事を聞くが、
2階から飛び降りた形跡もないし、
廊下に出るにしても扉の前には生徒たちが
居るので扉の方から出るのは無理なので
森たちが夢と言うのを疑いながらも
5時限目の授業の為に
光悦のクラスから去って行った。
何時もは昼食時のみ明美が居るが
今回は話が長くなった為に休憩時間まで居たので
森たちが廊下にいた生徒たちに
誤魔化しの説明をすることになった。
2学期の終業式が終わり
光悦のクラス1ーCは異世界に向けて
校庭に集合している。
他のクラスや2年、3年の生徒たちが
何かあるのかと紫のロボットの縫いぐるみを
見ながら部活、自宅へと向かっている中で、
「今から、異世界104911011へ
行くが、明美が多忙のため、
ムラサキが引率する!!」
光悦がセント・ギア【ムラサキ】を
紹介すると、
「皆さん! 初めまして、光ちゃんの
恋人のムラサキです」
光悦のクラスメイトに90度の丁寧な
お辞儀するのでクラスメイトも御辞儀をする中で、
「何が、恋人だ!!」
ムラサキに詰め寄って怒る光悦へ
「私は、明美さまのパートナーです。
パートナーは一心同体なので
光ちゃんは私の恋人です」
ムラサキが光悦に説明するので、
「合体とかできるの?」
森が行為は出来るのかと聞くと
此の場で言うかと男子生徒たちは
目を明後日の方に向けて思い、
女子生徒たちから軽蔑の目で見られる
森の言葉を受けて
「出来るのか?」
光悦は行為じゃなくムラサキとの
融合と思ったのでムラサキに聞くと、
「出来ますよ、明美さまの眷属で旦那でしょ」
ムラサキも融合と思ったので出来ると言うので
「よし、光悦・ムラサキ!!」
光悦が融合の言葉を言うと、
光悦がムラサキに溶け込むように入ると
3頭身だったムラサキが8頭身の
リアルロボットのようになり、
光悦のクラスメイトや部活などに行く生徒たちは
立ち止まってエッとなっていて、
「魔法が使えるな!?」
『使えますよ!!』
周りに聞こえるように嬉しそうに光悦が喋ると
ムラサキが答えるので、
「皆、離れてくれ!!」
光悦がクラスメイトに
少し距離を取るように言ってから、
「ダーク・ファイヤー・ボール!!」
光悦が魔法を告げると
ムラサキの右手に黒き炎が現れて
直ぐに富士山に向けて勢いよく放たれると
富士山の1部が破壊されて、
「よし! フィックス・タイム!!」
魔法が使えることに喜ぶ前に
富士山の修復を行った
ムラサキから融合を解除した光悦に
クラスメイト以外は夢だよなと
現実逃避した。
クラスメイトと共に目的の村の近くに
ムラサキの異次元ゲートを使って現れた光悦が
「あれか……
「王女が数日のうちに来ます」
山岳地帯の高原に村があるので
ムラサキに目的の村かと聞くと、
今回の依頼は王女が宝玉と言う花から
王の器と言う玉が吐き出されるのを
無事に受け取った後に
王女が玉を粉砕して水などに入れて飲むと
王位継承権が与えられる。
第1王子は脳筋で王には相応しくない。
第2王子は国の為より身内優先で
考えるので、第2王子には領地を
与えられているが民を鉱山で
重労働をさせているので
他の領地の方がマシと言って
離れている民が多い。
鉱山でトンネルの崩壊、ガス爆発、
粉塵爆発で死者が多いのも原因である。
奴隷や囚人も働かしている。
第2王子の豪華な屋敷と比べて
周辺の村や町は貧乏なので
王にするには相応しくない。
で、王女は王都で見回りなどして
意見を言って来る民に優しく話を聞いて
王である父に意見を言う姿に次期王にと
言われるくらい人望が厚い。
だが、第1、第2王子は上記の玉を
受け取り王位継承権はあるが、
王女は他の国か貴族に嫁ぐことが普通なので
玉を受け取っていなかった。
王の勅命で王女が村に来るのである。
ムラサキが2、3日で村に到着と
言うので、
「テントを張って、明日は王都見学だ!」
光悦が野営の準備と言ってクラスメイトに
指示するが、
「村に着くまでに襲われるだろう?」
長瀬が光悦に問いかけると、
「魔物も居ない世界で、危ないのは
熊、ヘビ、マダニ……
村までの道のりには危険が無いよ」
光悦が王女は襲われないと言うので
「万が一……
「無いよ、村に着いて襲われる」
長瀬が王女が心配なので護衛に行けと
光悦に言うが、光悦の発言にクラスメイトが
驚きの顔をするので、
「どういうことだ?」
森が聞いて来るので、
「村は、王子たちの手配した者だ!
王女の護衛よりも強いな……
「それじゃ、敵の中に……
光悦が村に王女の敵がいると言うと
渡辺が王女は知らずに村に向かっていることに
青ざめていると、
「だったら、今すぐに……
村の奴らを光悦に倒しに行けと言う長瀬に
「王子の手の者と王女が分かってからだ!
そうじゃないと王子たちを失脚できない!!」
光悦が直ぐに出来ないことを告げると、
「王女の所に行って話せばいいのに?」
テント作業の為にムラサキが男子生徒に
見られないように土壁を作ってから
女子生徒たちは制服からジャージに
着替えている中で着替えが終わった五十嵐が
光悦に聞くと
「信用するか! 赤の他人を!!」
五十嵐に向けて言うので、
「でも……
それでも言いにと言いそうになる五十嵐に
「警察と一緒さ! 起こってからじゃないと
動けないのさ!!」
警察が調査はしていても事件前に
踏み込むことは余程の証拠がないと
無理と光悦が言うので、
「辛い仕事だな」
森が五十嵐に我慢するしかないと
五十嵐の肩に右手を添えて光悦に言うと
「あぁ、テント張って、夕食にしよう」
冒険者ギルドの仕事は其の世界を創った
神が特定の人や此れからの歴史で重要と
思ったことで依頼をすることが多い。
なので、仕事と分かっていても辛く
悲しい気持ちになることが多いが、
依頼を達成して神が望む流れになることで
辛さなどより達成感が強くなるけど
ストレスは溜まるので宴会や他所事で
発散している者が多い。
光悦は森に言われて軽く肯定を言ってから
今日のスケジュールを行うことを告げた。
焚火を囲むようにクラスメイトが
カレーを食べていると、
「野営は俺とムラサキでするから
虫よけの魔法も掛けるから
安心して寝てくれ!」
光悦が夜のことを言うと、
「風呂は……
野田が聞いて来るので
「トイレは簡易で出しただろ!
タオルに水を塗らして拭いてくれ!」
「女の子にとって……
「分かった! 浴場をムラサキ!!」
光悦が此の世界には川などあれば
其処に尿などをするか、地面を
掘ってするかなどでクラスメイトたちが
いつも使っているトイレは無いので
簡易トイレをテントの周りに用意したが
風呂は用意しなかった。
簡易トイレには手を洗う為の手洗い場が
あるので其れを使って体を洗ってほしいと
光悦は言ったが、野田が女性の体はデリケートと
言うので光悦は揉めるのも嫌なので
ムラサキのアイテムボックスに
入っている浴場を出すことを言うと、
「光ちゃん! 今日はまだ……
「分かってる!」
ムラサキが何時もの明美さま成分補給と言って
光悦に抱き着くのをすると言うので
クラスメイトは何をと分かっていない中で
光悦が了解すると、
開けた所に浴場をムラサキが出すと
クラスの女子生徒は喜んで浴場に向かったのを
見ながら
「異世界に来たじゃなく、キャンプ場に来た感じ」
光悦が言うのでクラスの男子生徒は笑っていた。
「風呂と言えば、覗きじゃないか!」
クラスで陸上部に入っている顔が面長で
短めに髪を切っている石丸が言い出すので、
光悦とムラサキは何を言い出すのかと
呆れていると、
「そうだな、行こう!」
森が石丸に賛同するとクラスの男子生徒は
親もいない担任もいないので
浴場に向かう中で
「福山は?」
渡辺が聞くので、
「興味ない」
光悦が言うのを聞いてクラスの男子生徒に
追いつくように渡辺は向かった。
「セキュリティは?」
「行くまでに異次元トンネルを……
「髪などの手入れに女性は時間かかるから
60分か? それまで歩いてもらいましょ……
光悦がムラサキに浴場の覗き対策を聞くと、
浴場に辿り着けないように見えないトンネルに入ると
何時間かかっても浴場に着かないと
ムラサキが言うので、クラスの男子生徒たちに
光悦はエールを送った。
そして、同じところを歩いた感じで
浴場に着いたクラスの男子生徒は
光悦の罠に悔しがっていると
クラスの女子生徒が湯上りの良い香りを
ただ寄せながら
「風呂、入ったら?」
野田が言うので、クラスの男子生徒は
クラスの女子生徒の後の湯を堪能だと
浴場に入ると、
「男女別!!」
石丸が男女別になっていることに
光悦を恨んだ。
クラスの男子生徒はアレの大きさ合戦も
する気もなく脱衣場でジャージを脱いて
風呂に入った。
それをクラスの女子生徒たちは浴場の横の
山の斜面から男子側の風呂の天窓が開いていて
其処から風呂を覗けるのでアレの大きさや
腹筋などを見て小声で話をしていた。
そして、寝るにはまだ時間があるので
焚火を囲んでクラスメイトが座ると
「福山、眷属とか詳しく教えてくれ」
森が光悦に聞くので、
「前に話した以上のことはないけど」
話すことはもう無いと光悦が言うと、
「いいから」
森が催促するので仕方なく……
明美との出会いから地球が破壊されたことや
記憶が戻ってからの話をすると、
「改めて思うと運命だな」
「そうだな……
森が言うので缶ビールを開けて一口飲んでから
光悦が明美との出会いで運命が変わり
世界を何時でも征服する力を異世界や
生まれた世界で依頼内容にもよるが
人の為に役に立てることを誇りに思いながら
更に一口飲んでいると、
「今、何歳なの?」
渡辺が光悦に聞くので、
「ゴールデンウイークの時で5年で
夏休みは2年、3年があって
20歳は超えてるな」
「1人で?」
「1人もあるし、3人で行く時もあるし
ムラサキともな……
光悦が答えると、1人で異世界に行くのと
五十嵐が聞いて来るので、横に居るムラサキを
チラッと見た後に光悦が答えると、
「過酷だな」
長瀬が1つの依頼で数年を過ごして
得られる御金が高額でも
割に合わないと言うと
クラスメイトも頷いているので、
「奨励会に行くんだろ? プロには?」
光悦が過酷なことと言えばと思って
長瀬に聞くと、
「高校からな、中学の将棋連盟の大会には
全て出てプロ棋士からも
声を掛けてもらってる……
長瀬がプロになる足掛かりを
得ていると言うが、
「今は将棋アプリが師匠だな」
プロ棋士を師匠にするよりもスマートフォンを
皮袋から出して将棋アプリを起動して見せるので
「ムラサキ! 対局してみたら?」
光悦がムラサキに長瀬と戦えと言うと、
「無理ですよ! 素人レベルですから」
「ロボットなのに?」
ムラサキが将棋アプリみたいに出来ないと言うので
五十嵐がロボットなら長瀬と良い勝負が出来ると
思って呟くのを聞いて、
「だったら30分後に、私が推薦する者と
戦ってもらおう!!」
ムラサキが言い出して、クラスメイトは
神界から呼ぶのかと空を見上げていると
長瀬が多面指しをして時間を潰したいと
言い出したのでクラスメイトの中から
10人が長瀬とスマートフォンの将棋アプリの
多面指しでプレイしている間にムラサキは
神界の将棋連合に連絡をしていた。
神界の将棋界で1番強いのは
アフロディーテの美楽界である。
エンターテイメントに関しては
殆どの分野で美楽界が1番である。
芸に、スポーツに関しての
オーディションで10級に入れば
税の優遇や下界に降りての生活なども
見てもらえる。
下級神の応募が多い。
10級のオーディションで落ちた者が
他の界で活躍している。
美楽界のオーディションは毎月あるので
年齢制限もないし何回も受けても良いので
再チャレンジする者が多い。
10級から9級……1級に行くまでには
今までの成績や進級の為のオーディションと
面接で決まるが1級までには1000年は掛かるが
飛び級も認められているので早い人で100年である。
下界で活躍する人を美楽界が認めた場合は
神に成って美楽界や他の界で活躍したり
下界に降りて名を変えて活躍する場合もある。
将棋連合の会長はアフロディーテである。
野球連合、水泳連合、フィギュアスケート連合などの
会長もしている。
アフロディーテは明美の眷属の
北条つかさを最後の夫と決めているので
ムラサキの依頼に無償で最強の棋士を
長瀬の相手として送った。
アフロディーテの依頼で長瀬の元に来た者は、
江戸時代に将棋の家元【伊藤宗治】である。
小袖に肩衣を着て袴を着た線の細い伊藤が
「プロになれるか見てやろう」
ニヤッとしてから長瀬に向けて言うと、
「よ、よろしく……
伊藤の威圧に負けて腰を抜かしながら
返事をする長瀬と同様にクラスメイトも
怯えていた。
将棋盤を挟んで伊藤と長瀬の対局が始まるが
待ち時間なしの秒読み10秒での勝負で
長瀬は直ぐに負けて何回も対局したが
全敗であった。
「対局する前に、最初の一手からの
シュミレーションのパターンを
何百と頭の中で行わないと、
私には勝てないよ」
「ご指導あ、ありがとうございます」
最強の棋士の伊藤からのアドバイスに
悔し涙を流しながら長瀬が感謝の言葉を言うと、
「プロには?」
髪を下ろして眼鏡を掛けている
少しふっくらしている遠山が伊藤に聞くので、
「上では無理だろうね。まぁ君たちの世界では
プロになっても君が支えないと
食っていけないだろうね」
伊藤は止めた方が良いと言うので
「弟子に……
長瀬が弟子入り志願を言い出すが、
「指導料で1か月1億もらえるかね?」
「そんな……
伊藤の高額な御金を言われて
長瀬は光悦を見つめるので、
「指導する価値はありますか?」
光悦が伊藤に聞くと
「何方を言ってほしい?」
伊藤が言うので、長瀬は地面の方に
顔を向けて涙を落しながら無いのかと
呟いていると、
「スキルを与えるとか……
光悦がクラスメイトに明美が多言語スキルを
与えたように将棋スキルの上位を
長瀬に与えたら御指導させて頂けるかと
伊藤に聞くと、
「そんなスキルは売って無いだろう」
将棋専用や囲碁専用などのスキルは
個々のスキルであるのでギルドなどでは
商品化もされていないし売ってもいない。
例えば、火のスキルは持っているが
水のスキルが無いので水のスキルを
ギルドポイントの交換や御金を払って
ギルドで購入するがレベルが1なので
鍛錬が必要である。
スキルの上限はレベル10である。
魔法が使えない方が購入した場合は
購入しても使えない。
「俺のことは知ってるだろう」
光悦が伊藤に言うと、
「私は太陽界に住んでるからね」
太陽界は日本風なので元日本人には
住みやすいので住んでいる方が多い。
秋人が太陽界に住んでいる理由の1つでもある。
「スキルなんて作れば良いだろう」
「……なるほど」
光悦が無いなら作ればいいと言うので
明美に作らせるのだなと伊藤はフッと笑って
呟いた後に落ち込んでいる長瀬の前に
伊藤が立って
「人を捨てれるか?」
長瀬に聞くので、
「エッ! どういう……
長瀬は弟子になるだけなのに
神に成れと聞くので驚いていると、
「弟子にしてやると言うことだ!
人として神界で住めないだろう」
クラスメイトも伊藤の発言に
伊藤の弟子になるには人を捨てて
神に成らないといけないのかと
納得したが、
光悦みたいに神の眷属としての
拘束は嫌だからクラスメイトは明美の眷属には
なる気は無いし人として人生を終えることが
良いと思っている。
「貴方に勝てますか!!?」
長瀬が伊藤に聞くと、
「ナンバー2なら100年くらいで」
伊藤の次には長瀬が出来ると言うので
「福山! 1000年でも、10000年でも
此奴を抜いてナンバー1になる!!」
長瀬は決心して光悦に
明美の眷属になると伊藤に向けて宣言すると
「分かった! 明美には言っとく」
光悦は長瀬の熱意に負けて承諾すると
「先程の娘は良いのか?」
「私はクラスメイトですから」
「ただのクラスメイトです」
伊藤が遠山は長瀬の恋人なのだから
一緒に明美の眷属になるのかと聞くと
否定されて、長瀬も恋人ではないですと
告げると、
「先ずは明美さまに神にして貰ってから
スケジュールを考えよう。
良い弟子が出来て嬉しいよ」
伊藤が長瀬にエールを送って神界に帰って行った。
明美の眷属になった長瀬にクラスメイトは
将棋の8大タイトルを取れとエールを送りながら
星空が輝く大地で明日に向けて深い眠りについた。
次の日は朝食を取った後に
今回の依頼の赤宝国の
王都【レッドエンペラー】に光悦はクラスメイトを
連れて行った。
王都の南の門の入都管理の役人に
「王都で働きたく来ました」
光悦が言うと、
「他所の町に行け!!」
役人に言われたのでムラサキが奴隷魔法で操って
難なく王都に入れたのを
「長いシャツに、パンツじゃなくって
並んでいた奴らみたいにベストや
ジャケット着た方が良かったんじゃ……
渡辺がクラス全員が同じ格好で来るより
違うようにした方が役人に良い印象を与えて
揉めずに出来たのでは光悦に聞くと、
「見ずぼらしい格好の方が
遠い村から来たと思うからさ」
「本当に職を探すの?」
同じ格好なら同じ村出身で
職探しで王都に来たと思うからと
光悦が言うのを聞いて
野田が仕事するのと聞くので、
「王都に入る為で、買い物して帰るさ!」
歩いている道の真ん中は石を加工したブロックが
地面に埋め込まれていて両端は土が露出している上に
屋台や露店が並んで野菜や果物などを売っているので
今日の晩飯用に買って帰ると光悦が言っていると、
「おい! 何処から来た!?」
大男が光悦たちの行く手を遮って聞くので
「東の村からですが……
「黒髪か? 黒宝か?」
光悦が答えると黒宝の
出身かと大男が聞くので、
「ええ、そうです。其処の東の村から……
光悦は慌てて答えていると
クラスメイトは行き来している人の髪を見ると
殆どが濃い赤や薄い赤などで青い髪の人などもいるが
どうやら此の国の人は赤の髪、赤の目をしているので
国の名も赤を使っているのかと光悦の情報不足に
呆れていた。
「26人か? 此処には?」
「職を探しに、門兵の方には
見つからなかったら他所に行けと……
「良く入ってこれたな。此処では爵位を
持つ者の委任状がいるのだが……
大男はクラスメイトを見てから
王都に職を探しに来たと言う光悦に
職を探すには爵位を持った領地持ちか
国に仕えている法服貴族の何方かの
推薦がいると言うので光悦は嫌な汗を掻きながら
「僕たち優秀だと思われたんでしょう」
人間の姿に魔法でなっているムラサキを
チラッと見てから大男に答えると、
「ふぅん、俺の奴隷になるか?」
どのように入って来たか分からない光悦たちを
此のまま逃がすわけにはいかないと思った大男に
「なるかよ!!」
光悦は一気に大男の懐に入って
左肘で大男の心臓を撃つと
「馬鹿な……
「みんな! 逃げるぞ!! ムラサキ!!!」
大男は口から血を吐いて地面に倒れると
周りにいた巡回の兵が騎士団長と言うので
光悦はクラスメイトに逃げることを言い
ムラサキにゲートを発動させろと命令して
此処から姿を消した。
周りにいた人たちは初めて見る
魔法に驚いていた。
光悦たちは出発した地点に戻ると
クラスメイトが光悦に文句を言うので
光悦は謝ってから何処かで委任状を貰って
王都に行くことをクラスメイトに告げた。
王都では騎士団長が謎の人物により
倒されたことが王宮に伝わり
謎の人物の探索隊が結成された。
他の国にも伝わり此方も赤宝国より
先に見つける為に探索隊を結成した。
騎士団長は此の世界で
最強を謳っていた人物である。
此の世界の通信手段として
鳩などの鳥を使います。
「光ちゃんの紹介の続きです」
「……学園でモテるだろう?」
「小等部の時は男の格好でいたから
女の子からはあったけど
男が好きで言っていたから……
「つかさ達を眷属にしてからは?」
「義理の兄が好きだから」
「沙良は?」
「病気もあって沙良は友人で
友人からって……
「女と分かっても明美にゾッコンで」
「そうね、光ちゃんは?」
「いないよ! 明美だけ!!」
「沙良に、美里に、瑠衣に……
「お前だって……
「ハーレム、逆ハーレムと、今回は!?」
「本当はソラスの世界の話だったけど、
期間があり過ぎるからでクラスメイトと……
「で、私が眷属にすると言う話で……
「そうだな」
「クラスメイトの親には如何に行ったと?」
「カナダにスキー合宿」
「スマホとかで……
「岩崎グループのホテルに泊まったと言うことにして
スマホは明美から貰って通信可能です」
「飛行機は?」
「知ってるだろ、岩崎グループ専用機で!!」
「恭子の所を使うなぁ」
「誤魔化すには恭子の所しかない」
「でも、スキーしてる写真は?」
「……大丈夫! スキーはするから」
「送って来ても此方で誤魔化すので」
「お願いします」
「スキー場でキャンプしてると……
「明美が居て良かったよ!」
「パスポート、生理が来ないように、
おりものが来ないように神界の人達と
同じように薬を作ったり……
「大変でした」
「ドタバタしたから……
「王女の件だけで後は無計画……
「光ちゃんがいるから、フフッ……
「次回は、王女を助けるぞ!!」
「王女が好きにならないように……
「つかさじゃないから、大丈夫!!」
「ホント?」
「そうなったら、クラスメイトの誰かを……
「わぁ、卑怯!!」
「フッ、冗談だって、ムラサキで……
「記憶をね……
「それじゃ! 次回、王女救出で!!」




