10 嘘! これで終わり……
日本のブースでは
「私、実況は、つかさから彼女を取り戻す会の
会長をしています赤井圭一です。
解説は……
「異世界から来ました静玲華です
格闘台上にいます夫の妻の1人です」
2人が挨拶をすると直ぐに
北条君がタッキュールに襲い掛かって
タッキュールの懐に入る前に鞘から
エクスカリバー・マーク2を抜いて
タッキュールを斬ろうとするが、
タッキュールは剣の軌道に添って回避しながら
側転からバク転をして距離を取り
すぐさま、北条君に攻撃をしようとすると
北条君は剣圧を放つのでタッキュールは
回避するために避けるので北条君はタッキュールが
逃げた先を予想しているとタッキュールが予想した場所に
向かうので直ぐに距離を詰めてタッキュールの
横腹にエクスカリバー・マーク2で斬ろうとするが
タッキュールは必殺の1㎝の爆弾を北条君の腹に
拳で撃とうとするので北条君は危険を察知して
エクスカリバー・マーク2を捨てて回避すると
北条君は鞘を腰の剣ベルトから外して
剣の代わりとしてタッキュールに構えると
タッキュールもファインティングポーズをとって
両者睨み合いとなった。
「いきなりの展開ですが、つかさは
負ける気ないですね」
「夜の仕事がありますので、15分過ぎたら
負けてほしいですね」
圭一が北条君とタッキュールの開始直後の
戦闘について言うと、
静玲華は本気で戦わないでくださいと
注文するので、
「毎日やってるのか?」
「子供も見てますから……
圭一が静玲華の言葉に圭一の想い人の安室零も
北条君と夜の行いをしているのかと聞くと、
静玲華は圭一を睨んでから日本では土曜の朝方で
子供も普通なら寝ている時間だが世紀の異世界人同士の
戦いを見ようと親と共に見ているので
注意すると、
「お! つかさが動くがタッキュールに
鞘を飛ばされて、つかさは如何する。
つかさぁああ!!! 負けろぉおおお!!!」
圭一が静玲華の言葉を無視して
睨み合いから動いた北条君がタッキュールに
鞘でタッキュールの首を討とうとしたが
タッキュールは左腕で受け止めて其のまま
鞘を払うように左腕を動かしたので
北条君は鞘を手放してタッキュールと距離を取る。
北条君はエクスカリバー・マーク2と鞘を
格闘台の上に落としているので取りに行きたいが
タッキュールが睨んでいるので動けない。
圭一は圧倒的に不利になった北条君に
向けてタッキュールを応援するので、
「実況でしょ……
静玲華が言うと
「つかさとタッキュールが休憩と言っていますが
格闘台の下に居る方たちが助けてと言っています」
「どうやら、各国が格闘台の周りにある
ダーク・ウォールなどの説明を求めているので
一時休戦となったようですね」
格闘台上で北条君、タッキュールが休憩と言って
戦闘モードから友達モードになって皮袋から
ペットボトルを取って一息しているが、
格闘台の下ではタッキュールを拝んでいた者たちが
15分後には地獄に行くので助けてくれと嘆いていた。
圭一は一気に北条君を叩きのめしてほしいのにと
思いながら静玲華の言葉をスルーして言うと、
北条君たちは格闘台の下の者たちには
説明したが日本以外のブースに居る方たちには
説明をしていないのでしてほしいと静玲華が
説明すると、北条君がマイクを持って
ダーク・ウォールの説明をしだした……
ダーク・ウォールは闇魔法に属して
冥界の王に認められた者が得られる魔法である。
今現在で得ている者は明美、セーイラ、セーイラの娘、
竜巳、セント・ギア【ムラサキ】の5人である。
冥界の王は此の魔法は使えない。
未来の明美から受け取った魔法で
創造神レベルでないと使えない。
明美は創造神、セーイラも創造神、セーイラの娘は
公にはなっていないが創造神、竜巳は冒険者パーティー
唯一の闇魔法の使い手で明美の眷属であるのでセーイラに
教わって得ている。ムラサキは明美のパートナーなので
使える。魔素は時間停止などと同じくらいの魔素を
使うので竜巳は最初は3時間しか発動出来なかった。
今はレベルも上がり魔素の量もあるので
12時間まで発動できるようになった。
竜巳以外は解除と言わない限り消えない。
ダーク・ウォールの最大の欠点は
敵味方問わずに地獄エリアに行くことである。
壁の裏表に触れば直に地獄エリアへと飛ばされる。
地獄エリアに飛ばされた者は強制的に
落ちた地獄で働くことになる。
冥界の裁判所も此の魔法に関しては
頭が痛く、明美をナンパした者などを
明美が簡単に送ってくるので明美になるべく
使わないように頼んでいる。
なぜかと言うと、地獄エリアは満杯で
余程の悪いことをした者に限定しているからである。
更に最近になって、地獄エリアの囚人によって
労働組合が結成された。
そして、週5日の8時間労働に有休休暇などを
冥界の王に要求して認められた。
冥界の王は神界の12界総合議会から
労働が過酷ではないかと言われていて
悪いことしたんだから24時間働くのは
当たり前でしょと言ったが、過酷労働反対の
議員たちが冥界への観光禁止を各界に申請すると
言うので収入が減るのは困る冥界の王は
渋々したがって上記の要求を飲んだのである。
地獄エリアは労働時間中は過酷だが
其れを過ぎれば快適な生活が出来る場所になり
完全な休みの2日間で地獄エリアが認めた観光地には
遊びに行けるようになった。
その為に地獄エリアから転生エリアに行くのを
拒む者が出たり、地獄エリアから出れる基準に
満たない者が増えたり、地獄エリアで悪行をする者などが
出て来て地獄エリアの人口が増えている。
冥界の王も基準を下げて地獄エリアから
転生エリアに移動する者の書類を転生エリアに
持って行くが地獄エリアに入る者が其れ以上なので
地獄エリアに入る基準を厳しくしようと
冥界の議会で議論されている。
「……と言うことで、
下に居る方は地獄エリアで1ヶ月で
出して貰えるようにするし
楽しんでください」
北条君が説明を終えると格闘台の下で
集まって泣いている人たちは行きたくないと
叫んでいたので、
「タッキュールの色々なところ収めたんだから
1日、8時間の労働がんばれ!!」
北条君が良いことあれば悪いこともあるが
その悪いことも8時間で済むのだからと言うが
格闘台の下に居る方たちは更に泣き叫んでいた。
「「「 虐めみたいじゃ!!! 」」」
「解除すればいいじゃん!」
タッキュールが可哀そうだと言うので
ダーク・ウォールを出したのはタッキュールだろうと
北条君が言うので、
「「「 後、5分じゃ!
私に勝てばいいのじゃ!! 」」」
タッキュールは解除する気は無く
5分で北条君がタッキュールに勝てばいいだけと言うので
「それじゃ、再開といきますか」
北条君は説明のために動いた前の位置に行くので、
「「「 剣とか……
「ズルだろ! 格闘でやろう!!」
「「「 好きじゃぞ!! 」」」
タッキュールは北条君に落ちている剣などを
拾わないで元の位置に戻るので聞くと、北条君は
先程の終わった場面からなので汚いことはしないと
タッキュールに告げると北条君の行いに対して
好感が持てると言いながら北条君に
ファインティングポーズを取るので
「魔法は使わないのか?」
タッキュールに格闘戦で行うのかと北条君が聞くと、
「「「 つかさは使えない、
フェアじゃないのじゃ!! 」」」
「だったら、使わしてやる!!」
北条君は剣士で魔法が使えないから
タッキュールも魔法を使わないと言うので
北条君は魔法を使わないと勝てないことを
分からしてやると輝太のように天使化すると
「「「 天使化するのじゃ!! 」」」
タッキュールも天使化して
ロサンゼルス・コンベンション・センターから
出て来て見ている観衆から歓声が上がり、
各ブースも北条君、タッキュールの天使化に
興奮しながら実況している中で、
「天使化か、元のレベルの3倍だったはず……
圭一が北条君たちの元のレベルの3倍に
上げることが出来る天使化と告げると、
「タッキュールは405の3倍で
夫は200の3倍ですね」
静玲華も天使化するメリットを言うと、
「タッキュールは素でも圧倒してるのに!!」
圭一は実況をしないで簡単に北条君を
タッキュールが天使化しないでも勝てるのに
今まで遊んでいたことに怒りを込めて言うと、
「レベル差を埋めるだけの力量があるので……
静玲華は北条君が戦闘の経験や相手の動きを
読んだり、空気の流れなどでレベルの差を
埋めて対応していると解説するが
「だが、此れだけの差があれば……
圭一は北条君が負けて地獄に行くことは
確定したと言うので
「忘れているの? 夫のエクストラスキル……
「あっ! そうだった……
静玲華は圭一に何回もソラスの世界で
見ていた光景があるでしょうと問うと
圭一は青ざめて思い出すと同時に
「3倍だぁああああ!!!!」
天使化をした北条君がエクストラスキルを
発動させるとダーク・ウォールが余りにも
大きな北条君の力によって消滅したので
「レベル1800には耐えられなかったか?」
「「「 服が持つのじゃ!!? 」」」
天使化の時は黒髪のままだった北条君は
レベル3倍のスキルを発動させたので
プラチナゴールドの髪になって
タッキュールのダーク・ウォールを
破壊したことに内心驚きながらニヤッとして言うと、
タッキュールは北条君の服が破れていないと聞くので
「セント・スパイダーのだから……
北条君が服の素材を言うと、
「「「 1300までじゃ……
「試したから……これ以上は……
セント・スパイダーの糸は魔素や闘気に
耐えられるように出来ていて12柱の方や
上級神の1部が使用する高級品である。
なので、レベルはタッキュールが言った
1300までが限界で其れ以上は破れてしまうか
消滅する可能性はあるが北条君はレベルが上がった時に
試して持ちこたえていると告げたが此れ以上は
裸で戦うしかないので困っているのであった。
「「「 それじゃ、服破ってやるのじゃ!! 」」」
「裸にしてやるぜ!!」
タッキュールが服破り勝負と言い出したので
北条君も承諾すると
格闘台の下で泣いていた方たちは
ダーク・ウォールが消滅したので
各国のブースの方に逃げ出すことが出来ていた。
北条君とタッキュールが睨み合っていると
何処からか声がして
「模擬戦は此処まで! 此のまま戦えば
周りの建物が破壊される!!」
模擬戦の中止を訴えるので
「シャイニング・ウォールなどで囲めば
良いだけだろう!!」
その声に反論するように北条君が言うので
「何重にも掛けないといけないから」
声の主である明美が北条君たちの力に
耐えられる壁は何重にもしないといけないので
道路の幅では収まらなく建物も壁の影響で壊れるので
無理と言うので
「盛り上がったのは夜の仕事だな」
北条君が承諾すると、
「「「 今から食べ歩きじゃ!!! 」」」
タッキュールも承諾して
食べる方に向けると言うので
「これで、終了する」
北条君は模擬戦の終了を告げた。
キューイルと同じ母を持つナルエが
ローズマリーの横に立っていて、
「由美さん、どう思います?」
「旦那さまが良いと言えば……ナルエは?」
「忘れたいと思って結婚しても
夫を忘れられないので、
夫が良いと言えば私たちの仲間に」
「異論はない!」
ナルエは北条君と由美さんの遣り取りで
由美さんが北条君のハーレムに入る
決意をしているのでローズマリーに聞くと、
北条君が折れれば反対はしないと
ローズマリーの後ろにいる
べルール達に振り返ってから
ナルエの意見に賛成すると告げると、
「今頃、離婚話で……
釣り上がった目がチャームポイントの
仁美が髪を描き上げながら
ナルエたちの後ろから言うので、
「掛かってきそう……
ナルエは確信をもって、
北条君が天使化したままで
格闘台から降りてから圭一と
インタビューをしている姿を見ながら
キアリーたちに告げた。
圭一にインタビューを受けている
北条君の横に静玲華が寄り添っている。
タッキュールは直ぐに此の場を離れて
エイトシードの編集者のルークと共に
松本君の父の方に向かった。
松本君の父との合流後は食べ歩きをしながら
インスタグラムなどにアップする
写真を撮るようだ。
日本の北条君が忘れられない由美さん宅では
「凄いな、戦争で来たら、この世は終わりだな」
由美さんの旦那がサンドイッチを
食いながら言うと、
「そうね……
テレビの画面を見ながら北条君の
天使化の姿を見ていると
ショーツが濡れているのを感じながら
由美さんは答えるが、
「どうした?」
「貴方、別れましょ……
由美さんの旦那さんがテレビを
ぼおっと見ている由美さんに聞くと
急に言い出すので、
「別れる? 結婚して1ヶ月も……
「忘れられないの! 貴方と付き合ったのも
つかさを忘れる為……
由美さんは結婚式から新婚旅行を終えても
北条君のことを忘れることが出来なかった。
北条君と出会ってから北条君が居ない時の
撮影と居る時の撮影で落差が激しい由美さんに
松本君の父は困っていた。
なので、北条君の神界でのモデルの仕事を
増やしたり、松本君の撮影に北条君を
後ろで歩く人役などで呼んだりして
由美さんの撮影日としていた。
松本君のタワーマンションの第1スタジオで
何人ものモデルが衣装やメイクなどしながら
松本君の父に撮られるのを待つ間に
北条君が入って来るとモデルたちは
北条君の恋人になりたいオーラを出して
気合を入れるのであった。
北条君が小等部6年生の時に
ソリュート王国の総騎士団長に就任し、
中等部1年生で170㎝を越えているので
制服さえ着なければ20歳以上と
誤魔化すことが出来るので
此のころからモデルたちからも恋人に
なりたいと言う方が増えた。
由美さんも其の1人であったが
勇気が出ないで此の時のモデルたちの中で
最後であった。
境成学園でも北条君はラブレターを
よく貰うので断りの手紙を出している。
が、諦めずにラブレターが来るので
北条君はクラスの皆に断りの手紙を書いて貰っている。
だが、モデルたちは北条君や明美の
神界での雑誌の撮影日と被るので
北条君の剣捌き、明美の魔法を見ているので
境成学園の女子生徒より積極的であった。
ただ、由美さん以外は北条君の地位や
年収などが恋人にしたい理由が大きかったが
由美さんは精神的な支えを北条君に求めていたので
地位や年収は二の次であった。
モデルたちは北条君が沙良が好きと聞いて
諦めて行った。由美さんも諦める為に
大学の友人に合コンに誘われた先で
由美さんの旦那と出会い付き合うことになった。
グラビアアイドルをしていても嫌な顔をせずに
応援してくれたのでグラビアモデルから
俳優を目指すように活動をし出したが、
撮影の時は由美さんの出来を左右する
北条君が居るので由美さんは浮気をしている感じで
撮影に臨んだので松本君の父が望む撮影が
出来なかった。
松本君の父は原因が分かっているので
明美に頼んで沙良を由美さんに会わして
北条君のことを沙良から言わせた。
北条君が振られていることを知って
由美さんは北条君を恋人のように
また見るようになった。
由美さんの旦那との二股のような関係であったが
由美さんは北条君に先に抱かれようと色々と
アプローチをするが
「沙良が好きなので」
北条君が言って失敗に終わっていた。
そして、グラビアアイドルとしての限界を
感じていた時に由美さんの旦那から
結婚を言われて北条君を忘れようと承諾した。
だが、結婚披露宴の2次会での
北条君とのキスで北条君のことが誰よりも
好きだと再確認してしまったが
由美さんの旦那の前では
由美さんは北条君のことを忘れた人を
演じていた。
自分では演じているつもりはなかったが
北条君が載っている雑誌は持ってきたりして
由美さんの旦那が帰ってこない時は
雑誌を使って喘いでいたが終われば
由美さんの旦那の嫁と暗示をかけるように
北条君を忘れるのと言って
演技に入って行った。
そして、テレビの向こうでの出来事で
沙良だけと言っていた北条君がハーレムを
作っているなら自分だって入って良いでしょうと
由美さんの旦那さんに離婚を言い出すと、
「付き合い出して、俺の為に
歯科衛生士の資格を取ると……
由美さんの旦那が30歳くらいで
開業する歯科医院のアシスタントをする為には
資格を取る必要があるので
由美さんが専門学校に
通い出していることを告げるが、
「……忘れられないの」
由美さんの旦那は由美さんが忘れない相手は
結婚披露宴で由美さんが招待した男性は
中学生でモデルをしている北条君のことだと
思ったが在り得ないだろうと思いながら
「中坊だろ! 酒は飲む、不良だろう!!」
2次会での素行の悪かった北条君に
由美さんの旦那側が何度も注意したが
北条君は受け入れなかったので由美さんの
旦那側は警察に通報したが、警察と
由美さんの旦那側の遣り取りで
北条君の名を出した途端に
警察は、
「今いる方たちより年上ですので
問題ありません」
謎の言葉を告げて切れたので由美さんの
旦那側は警察も匙を投げ出す不良かと思った。
なので、由美さんの旦那が年下で親の脛をかじって
生きている北条君には
由美さんが働かないといけないので
誰も結婚など認めないと吠えると、
「此の人……
「エッ!? 異世界から……
「私の好きな人……
テレビで映っている圭一にインタビューを受けている
天使化した北条君を指で指す由美さんに
由美さんの旦那さんは今までの話の流れで
結婚披露宴に出ていた北条君だと思っていたのに
ソリュート王国から来た異世界人の
話をしていたことに驚いていると、
由美さんは頬を染めて口から涎を垂らして
甘ったるい声で北条君のことを言うので、
「初めてアメリカに来た奴が、どうして……
由美さんの旦那は異世界から来たばかりの
男の敵が由美さんの好きな相手など在り得ないし
つかさと名乗った異世界人なので
結婚披露宴に来た北条君と混合しているのかなと
思いながら由美さんに確認すると、
由美さんはスマートフォンをテーブルから
取り上げて電話を掛けると、
『……近いうちに召喚される予定だ!
神の試練を受けて御前を超える!!』
圭一が北条君にソリュート王国の総騎士団長の
地位を北条君から神となって奪い取る間に
零も取り戻すと報道できない部分は
避けて告げている所に、
『わるい! 電話』
北条君は由美さんからの電話に出る為に
圭一のインタビューを中止させて
皮袋からスマートファンを取り出して
『はい、つかさです』
「由美です……
北条君が出るとテレビからの音声で
由美さんの声も出す使用になっているので
由美さんの旦那は
「異世界人の電話番号を知っているんだ!!?」
由美さんの相手が異世界人と分かって
何処で出会ったのかと考えている由美さんの旦那を
無視して、
「来てくれる?」
『……しょうがない姉だ!』
「あら、一緒に風呂に入ろ……
『一緒に入る年齢でもないでしょ!!』
由美さんと北条君は会話をすると
テレビに映っている北条君は
『用事が出来た!
ローズたちはカジノで遊んでいてくれ!!』
ナルエたちに向かって叫ぶとゲートを使って
ロサンゼルス・コンベンション・センターから消えた。
アニメ博覧会の1日目は其の後は何事も無く終わり
各国のマスコミはネット、新聞などに記事を書き始め、
ワイドショーなどは今日1日の検証に入った。
由美さんの家のインターフォンが鳴ると
由美さんは急いで玄関の扉を開けて
「ウソつき……
北条君に笑みを見せて言うと、
「迎えに来た」
北条君が由美さんが待ち焦がれた言葉を言うので
裸足のままで北条君の胸に飛び込むと
「忘れろって言ったのに……
「貴方と出会って、其れから……貴方と居る時間が
私の生きている証なの……
北条君は結婚披露宴の2次会で言ったことを
再度言うと、涙を浮かべて上目遣いで由美さんが
忘れることが出来ない程の日々を
北条君と過ごしたと言うので、
「俺の妻の1人になってくれ!!」
「はい……旦那さま」
北条君が由美さんに告げると
由美さんは涙を流して返してから
北条君は由美さんに眷属化のキスをしている
光景を周りの家から覗く人たち、新聞配達員が
目の当たりにしていた。
先程までアメリカにいた北条君が
目の前に来ていることでネットに書こうとしたが
何時も通りに消去されていた。
リビングに行くと由美さんの元旦那に
「結婚披露宴で会って、2度目だな」
北条君が言うと、
「ウソだろ!? お前は一体……
由美さんの元旦那は同一人物と分かって
北条君に聞くと、
「此の世界に生まれて、神の眷属になり
異世界で総騎士団長をしている
北条つかさ、さぁ!!」
由美さんの旦那に向かって言うと
由美さんの元旦那の横に座り
離婚届の紙をテーブルに置くので、
「離婚する気は……
「由美の気持ちを考えろ!!」
由美さんの元旦那の前にメモ帳を
テーブルに置きながら北条君が告げると、
「だったら、なぜ……
由美さんの元旦那は由美さんと
北条君が結婚しなかったのかと聞くので、
「年齢差、俺には好きな人がいた」
「だったら、ハーレムを作ってる!!?」
北条君が沙良が好きなので
言い寄って来ても振っていたことを告げると、
テレビで北条君が周りにいるローズマリーたちと
結婚していることをワイドショーで一夫多妻は
良いのか悪いのかと議論されていているのを
指して言う由美さんの元旦那に、
「それで良いとさ! 断れないだろ!!」
沙良が好きでも一緒に居たいと言う
ナルエたちに押し切られて結婚をしたことを
由美さんの元旦那に北条君が言うと、
「由美もか?」
「そうだ! 貴方が就職している医院の
娘さんも載っている……
由美も同じ考えかと由美さんの元旦那が聞くので
答える北条君が再婚相手の中に就職している
歯科医院の娘も全身、メール、電話番号付きで
メモ帳に載っていると述べると、
「なぜ、載っている?」
「マッチングアプリは知ってるな」
「それで……
由美さんの元旦那は就職している歯科医院の
医院長の娘が載っていることに
不思議に思って聞くと、北条君は此方に来る間に
ゲートの中で待っていた明美から受け取ったメモ帳に
載っている由美さんの元旦那の御相手は明美によって
選ばれた御相手たちである。此処で明美が選んだ御相手と
言えないのでネットで行われているマッチングアプリで
探したと嘘を言うと、由美さんの元旦那が就職先の
歯科医院の娘が載っていることに理解しているので、
「貴方が離婚届にサインすれば
直ぐに結婚を承諾するのを選んでいる」
「ま、待て! 由美と別れた理由が無いだろう!!」
北条君が離婚届にサインをすれば
結婚披露宴で結婚届にサインをすることに
なっていると言うので、理解できない由美さんの
元旦那は由美さんと別れた理由が中等部2年生の
北条君が好きだから別れたなど何処の世界でも
通用しないぞと息を荒げて言うと、
「由美と結婚したいと言ったが振られたとな……
「待て! 待て! どういうことだ!!?」
「離婚届にサインすれば由美と結婚したことは
無かったことになる」
北条君が例を上げて言うと、由美さんの元旦那が
由美さんに告白して返事を貰ったのに
振られたことになると聞いて意味が分からないので
北条君に聞き返して答えた内容に驚きの顔をしたが
由美さんの元旦那は北条君に睨みを利かせて
「6月の、其の前の出会いもか……
「そういうこと」
告白も出会いも無かったことになるのかと
声を絞り出すように言う由美さんの元旦那に
軽く返事をする北条君に、
「なぜ、出来る?」
「此の世界を創った神様がいるからね」
「さっき、眷属と……
「だから、由美のことを考えて頼んだ!」
由美さんの元旦那は眉間に皺を寄せながら
北条君に問うと、此の世界を創造した神である
恭子の母なら
由美と由美さんの元旦那の関係など
無かったことに出来ると言うので、
「嫌と言ったら?」
「お前に向けない由美と一緒に居てどうする?」
由美さんの元旦那は離婚届に
サインをしないと言うので、
北条君は由美さんの目には御前はいないと告げると、
「美人で、清爽で、今まで出会った女性と
違う魅力があった。胸もあるが2の次だ!
開業すれば俺の腕も今の所で磨けば
乱発する歯医者と区別できる。
それに、由美の笑みは俺に
安らぎを与えた!!」
由美さんの元旦那は由美さんと合コンで出会って
結婚までの日々を涙を流して語るので、
「そうか、偽りだよ!」
「それでも良かった……
北条君は俺のことを忘れる為にしていた偽りの
行動と嫌そうに言うと由美さんの元旦那は
美しい日々だと言うので、
北条君は人の人生を変えて良いのかと
罪悪感に包まれるが由美の幸せを奪うわけには
行かないから
「時間が無い! サインをしてくれ!!」
「並行世界が……
「悪いが、これくらいでは出来ないよ!」
離婚届けにサインをしろと勢いよく言うと
由美さんの元旦那が別の世界が生まれるのかと
聞くので出来ないと北条君が目を背けて言っていると
キッチンで料理をしていた由美さんが
「旦那様、豚汁どうです?」
「汁、多めで……
リビングに来て出来あがった豚汁を
どれくらい食べますかと聞いて来るので
此れから夜の仕事もある北条君は具より汁多めと
言っている間に由美さんの元旦那がサインを終えた
離婚届を由美さんに向けて
「此れで……
由美さんの望んだ生活が出来ると
悔し涙を流して言うので、
「相田さん、貴方と過ごした日々を忘れません」
由美さんが由美さんの元旦那に言うと、
「嘘言うな!」
心がこもっていない言葉に
由美さんの元旦那は大声で言って
此の場から居なくなった。
由美さんはキッチンから
お椀に入れた豚汁をトレーで持って来て
テーブルに置いて北条君の横に座ると
「こんなこと、2度とごめんだ!!」
北条君が吐き捨てるように言うので
由美さんは寄り添って
「ごめんなさい……
由美さんの元旦那と上手く生活が
出来なかった為に北条君に
辛い思いをさせたことを謝ると、
「謝るのは俺だ! 沙良が好きでも
それでも良いと言う由美を
結婚披露宴で奪えば良かった!!」
北条君はソリュート王国では侯爵の爵位を
秋人さんから授与された。騎士団を束ねる
総騎士団長にも就任しているので
貴族側としては好物件なので御見合いの話は
北条君に良く来ていたが年齢と沙良が好きで
断っていた。
だが、15歳に近くなり未だに北条君に
相手が居ないことは問題視されていた。
北条君が明美の眷属で1000年以上
生きるとしてもソリュート王国として
総騎士団長が婚約者か結婚していないことは
結婚していない騎士団員や貴族の男子にとって
北条君より先には結婚出来ないと……
せめて、婚約者でも居ればと……
秋人さんも貴族の娘の御見合い写真を
受け取っていたが北条君が縦に振らないことは
分かっていたので皮袋に閉まって放置していた。
そこに、クチナやソラスの世界から転生した
女性たちからソラスの世界で北条君が
結婚したことを聞いた。
ソラスの娘のナルエを皮切りに83人と
婚約者が北条君に行くと……
沙良に振られても婚約や結婚に踏み切れない
北条君が折れたことに秋人さんは分からなかった。
明美から境成学園の
高等部の生徒2人が屋上に上がる階段で
行為をしている時にミューブル王国に
召喚されるので先ずは生徒2人と北条君、
松本君を交換することで此れからの
出来事が決まると……
明美曰く此処が分岐点で失敗したら
クチナや転生した女性たちが此の世界に
居ることの矛盾が出来るので何としても
成功しないといけないが失敗した場合も考えて
秋人さんはソラスの世界のミューブル王国に
向かった。
北条君と松本君は行為をしている2人を
此処から排除するにも押し問答になった場合は
どうするか考えているとゲートから現れた
伊藤剣先生によって生活指導室に
行為をしていた2人を連れて行ったので
北条君と松本君と私が
ソラスの世界のミューブル王国に召喚された。
そして、北条君はソラスの娘のナルエと
お見合いの場が設けられて何時もの沙良が好き
発言をして逃げようとしたが其れでも良いと
言われて婚約をした。セーイラさんに媚薬を
盛られたナルエたちに襲われたが北条君が
抵抗をすれば良いだけなのに受け入れたことで
自分が沙良が好きなことを知っていても
傍に居たいと言うナルエたちの気持ちを
愛おしく思ったからだと感じたので
ナルエたちと共にミューブル王国で過ごした。
そして暫くすると、北条君と行為をすると
北条君の眷属になることが分かって
セーイラさんに嵌められたことを知った。
北条君は沙良のことは未だに好きだが
レベル上げの為の口実になって来てるくらい
ナルエたちを愛するようになっている。
由美さんの場合も同じで
6月の結婚披露宴で由美さんを奪って
ナルエたちと同じように愛でれば良いと
思ったと告げると、
「でも、中学生でしょ……
「5年経てば問題ないし
彼奴は由美との結婚のために
付き合っていた女性に
別れを言っていたが
女性は其れでも忘れないと言って……
「会場にも来ていたわ」
中等部2年生の北条君が由美さんを奪うのは
年齢的に無理があるでしょと聞くと、
北条君が直ぐ結婚出来る年齢が来るし、
由美さんの元旦那が由美さんと結婚にあたり
整理した女性に結婚披露宴に招待したのも
由美との絆を見せて諦めてほしかったらしいが
北条君と由美さんの関係が姉と弟の関係と見るより
恋人か片思いの本命と見るのが正しいような関係を
結婚披露宴で見せていたので、
「由美の態度で直ぐ離婚とは
思っていたと思うけど……
「そうね……
北条君が由美さんの元旦那を
諦められない女性は笑みを浮かべていたなと
由美さんに言うと頷くので、
「まぁ、歯医者に行く時は
由美の元旦那の所に行くかな」
由美さんの元旦那が就職している歯科医院に
定期検診や虫歯で行こうかと北条君が言うと、
「罪滅ぼし?」
「まぁね……
今回の出来事で悪いことしたので
由美さんの元旦那が就職した先に
虫歯などで行くのと由美さんが聞くと
頷くので、
「虫歯ってあるの?」
「明美の眷属になってから
銀歯とか詰め込んでるのは
生え変わってないけど……
「だったら何故?」
神界では虫歯が在っても自然に歯が取れて
再生が始まるし、歯が折れても抜けてから
生えて来るが歯科医院はある。
時間の関係や歯の噛み合わせなどで
必要になるし、魔法使いの方に頼むと
保険が聞かないので高額になるので……
北条君の場合は明美が居るので治療は
無料なので歯科医院に行く理由はないのに
由美さんは疑問に思って聞くと
「俺の義理の妹のアレタが虫歯になった
俺を見たいんだと、ハハハァ……
「約束したの?」
北条君が由美さんに言っていなかった
ソラスの世界で出会ったアフロディーテの
分身の孫のアレタが虫歯になった
北条君を見たいと言うので虫歯になるように
歯も磨いていませんと言うと
呆れた感じで由美さんが聞くので
「そう、それじゃ、食って行こうか?」
「はい……アァンして」
北条君は頷いてから冷めないうちに豚汁を
食べようと言うと、由美さんがスプーンで
御椀から掬って北条君に向けるので
北条君は口を開けて食べさしてもらうと
今度は北条君が箸を使って豚肉を挟んで
由美さんの口に向けると由美さんは受け入れた。
由美さんは今後は松本君のタワーマンションの
北条君の部屋で過ごすことになった。
グラビアアイドルも継続しつつ三浦さんから
演技を教わって俳優として進むようになる。
北条君が常に傍に居ての撮影で
ローズマリー達も一緒に来ているので
撮影に北条君たちが駆り出されることが
多くなった。
由美さんと共に戻った北条君は
ラスベガスのエレベスト・ラスベガスホテルでの
コンサートホールで開かれるミスター・カカの
コンサートのオープニングアクトで宇都宮君が率いる
サイクロン・ムービーのリードギターで参加した。
メインのミスター・カカのサポートメンバーで
宇都宮君と北条君が参加したのでカカの要請で
ライブの途中で北条君と宇都宮君が天使化をして
会場は大いに盛り上がった。
宇都宮君たちが異世界から来た者と分かったが
カカとは前から親交があったことで異世界と
友好関係が結べると思ったオーディエンスは
此の世界で宇都宮君たちが活動することを応援した。
「今日は! 天国で会おうぜぇえええ!!!」
北条君が叫ぶと、
「俺は! 今を築いた者たちと会談だぁあああ!!」
カカも吠えて
アンコールに入るころには午前0時を
越えているがサイクロン・ムービーも
参加して更に盛り上がり明美やクチナたちも
参加したことにより魔法を使った演出も加わり
アニメ博覧会の2日目の開始前の
1時間前まで続いた。