7 最強軍団……
土曜日に向けて
ロサンゼルス・コンベンション・センターの周りは
避難する人、興味があって留まる人、
アニメ博覧会に出る為に予定より早く来てる人などで
混乱している。
会場周辺に戦車、装甲車などが配備されて
ソリュート王国の騎士たちとの戦いに備えている。
作戦本部は5km離れた所に設置された。
ゲーム開始後にクチナに触るだけでクチナ及び
クチナ型を数機えられるにしては大げさである。
ソリュート王国の騎士はクチナを守るために
攻撃から盾となってクチナを守るだけで攻撃はしない。
攻撃をしないと言っても防御する為の攻撃はするので
その攻撃に対応する為に最新の対戦車ミサイルなども
用意されている。
テレビなどのインタビューに答える人たちは
死んで転生エリアに行きたいと言う発言が多かった。
輝太の会見での発言で存在が明らかになった
神界の転生エリアについてはソリュート王国の
騎士からの発言が無いので憶測のみが広がっていた。
アメリカ政府としてはソリュート王国の騎士の
何名かを得たいと言う話は出したが岩崎恭子の父との
話し合いの中で却下されている。
日本のテレビ局TBCはロサンゼルス空港での
会見についてTBCの社長が会見を開き、
記者の暴走はソリュート王国の騎士とインタビューを
スムーズに行う為に事前に打ち合わせをしている中で
ソリュート王国の世界と我々の世界で行った場合の
為替レートの違いからくる自分の給料の少なさに
怒りを覚えてのことであると述べた。
そして、クチナが株を所有していることには
日本国籍を得ていて株取引のルールに沿って
得られているので問題はないが、給料、ボーナスに
ついてはクチナも会見で言っていた通り
労働組合との話し合いで決めることを述べた。
連日の各テレビ局のワイドショーなどで
ソリュート王国から来た輝太について、
クチナについて検証されていた。
クチナについては岩崎恭子の父が異世界交流で
友人となった縁で日本国籍を我々の神と
クチナ側の神が行って岩崎恭子の父の所で
住んでいたことはアメリカに居る岩崎恭子の父が
インタビューに答えて明らかになっている。
株も有名どころは所有していることが判明して
司会者、コメンテーターは驚いていた。
動画サイトに投稿しているので玩具好きと
判明して過去映像から魔法を使っている場面や
録画場所が違う所でと言っている動画などで
ソリュート王国の規模を知ろうとした。
輝太についてはロサンゼルス空港での1人で
海兵隊を圧倒する力を閉じ込める物が
ソリュート王国にはあるのだろうか。
会見での日本語のみと言う暴挙。
駐日米大使の輝太に対しての態度など少ない資料で
探求するにも限界があるので、異世界に行ったと言う者を
海外のスタジオなどに招いて衛星経由で討論などがされた。
が、誰もが有り得ない力と言い、
此れだけの力を持っている世界なら召喚自体が必要ないと
誰もが話をした。
ソリュート王国のある世界に輝太レベルが多くいたら
他の世界に侵略する可能性があり、我々の世界が
侵略されないためには機嫌を即わないように
しなければならないとアナザーワールドの会長は
明美たちと一緒に遊んだ感じでは其の可能性は
無いが警告をした。
そして、
輝太の元クラスメートの女子専用ラインでは……
「マジ?」
「ネクラとコバンザメが?」
「直ぐ分かるね」
「異世界病? 可愛いがカッコよく」
「言われて……
「愛があれば直ぐ分かるわ」
「コンビニで見たけど、ますます」
「わたしも」
「婚約って、2人」
「そう、せっかく小判サメを虐めたのに」
「はっきりと」
「自殺すると思ったのに」
「青かったし、優良物件から1人減ると……
「親の御店で聞いたら関わりを辞めたって」
「それが、どうして?」
「竹内と行ったら婚約したって」
「親も優良物件を嫌ってたんでしょう」
「離婚して、ネクラの両親は喜んでいたよ」
「委員長、会えたの?」
「面会謝絶で……
「きもい胸になったネクラと
小判サメの家であった」
「噂通り?」
「そう、婚約って、接点ないのに」
「動けるの?」
「仮病みたい……
「ネクラの両親、病院から飛び降り自殺したって……
「ネクラの計画?」
「そう思うの?」
「婚約する? 2人同時に」
「親が邪魔で???」
「証拠は? ネクラとは何処で?」
「小判ザメの家」
「??? 病院から?」
「魔法で、ビックリ」
「魔法って……
「異世界病!!」
「一緒に行って……
「向こうで」
「生まれた時からって」
「どういうこと?」
「わからないわよ」
「貴方たちはどうするの?」
「どうって……
「一夫多妻でしょ、優良物件と」
「落とすの?」
「好き好きってアプローチ」
「攻略の仕方を」
「誰に?」
「ネクラと小判サメでしょ」
「委員長は?」
「私? 休みとかはモデルとかするから」
「委員長は除外と」
「何で!!?」
「芸能界で彼を見つけなさい」
「どうして、3000臆の男よ」
「お金目当て」
「違うわよ! 小学校から好きだもん」
「もんって」
「小判ザメと一緒だったけど奢ってもらったり
優しいから……
「小学校からよ! 私は」
「違う学校でしょ」
「兄のリトルリーグで」
「私だって」
「委員長って告白されてるでしょ」
「断るわよ! だって、与田が助けてくれたし……
「しつこかったの?」
「絡んできた時に、背負い投げで相手を……
「何時の話?」
「小学校5年の時……
「相手は?」
「バレー部でレギュラーしてた」
「それで」
「小判ザメが居るから告白が!!!」
「竹内ふるの?」
「付き合ってないし」
「ウソ?」
「与田との予行練習」
「今度、告白されたら付き合ってみるか」
「1人、脱落」
「なんで、予行練習よ!!!!」
永遠と続く感じの遣り取りで、
輝太の元クラスメートの女子たち及び輝太を知っている
女子たちは輝太を狙っていた。
更に、田中が親に調べてもらった資料は
クラスの女子たちに配布されて、輝太を好きになったのは
間違っていなかったと色めき立ったのである。
実際、輝太が夏美を襲ったなど誰も思っていなかった。
輝太の元クラスメートの男子や部活でエースをしていた
男子などが学校で上位に入る女子に告白するが
全て輝太が好きと言って断られていたので
輝太を陥れるために噂を広めたのが原因である。
輝太は北条君が明美の上位準眷属になったころに
クチナに頼まれた明美によって上位準眷属にされていた。
当時の輝太は輝太の母の影響で学校には女装して
小学校に行っていたし体育の時も女の方である。
問題は下半身で何時もスパッツを穿いて
其の上にハーフパンツを穿いていたので
誤魔化していたが輝太も中学校に入る前に
脱オタク宣言をして男は学生服なので
学生服で登校した。
小学校の水泳の時は男のシンボルを
隠すようにしていた。
コスプレするために必要と輝太の母が
男とバレないように色々と用意をした。
小学校にはコスプレの為に女の子として通わせますと
輝太の母が言ったが受け入れなかったので
未来の輝太が思い出して黒歴史だが明美に頼んで
輝太の母の意見を通させている。
中学校に上がった時に輝太が女ではないと
小学校の時の体育の為の着替などで一緒に
行っていた女子の間で話題になって輝太について
調べる女子が多かった。
上記の委員長にしつこく言っていた奴を
背負い投げで投げた後に男だと委員長に言ったが
黙っていると言って其の後も男とバレなかった。
輝美は輝太が女装をしているのは知っていたが、
輝太に悪い虫が付かないなら良いと思っていたし、
輝太のコスプレのファンになってからは積極的に
此れのコスプレをしてと言っている前から
親同士が決めた許嫁であったが、
将来は輝太の御嫁さんになる決意をしたのは
此のころである。
輝太に告白する男も居て、輝太は学校で
男だと言うのはいけないと輝太の母に言われていたので
輝太の家に一緒に来てもらってカミングアウトしていた。
男の初恋は終わったが黙っていてねと頬にキスをされて
男は輝太が男だと言わなかった。
初恋が男と言いたくなかったので……
それが何回もあり、中学では輝太が黒歴史を
広められないように告白して来た男に
欲しい物など聞いて渡していた。
輝太は男として中学校に通い始めたが
男装の麗人のような感じで恋する乙女が多かったが
輝美が何時も傍にいるので諦めた乙女も多かった。
輝太が小学校で名乗っていた与田輝美は
私立の中学校に通う為に祖父の家に行ったと
輝太の母は聞いて来る子に話をしていた。
輝太の方は私立だと勉強がついていけないからと
言って与田輝美と入れ替わるように
委員長たちの中学校に通い始めた。
そして、男子専用ラインでは……
「振られた?」
「田中さんだろ」
「あぁ、与田め」
「何時も授業ねてるのに」
「仲良かっただろ」
「与田が良いんだと! オカマなのに」
「あいつって福田さんと」
「何時も一緒だな、トイレも」
「福田さんに告ったら」
「振られたんだろ」
「あぁ、与田に聞いたら友達って言って……
「委員長の上田さんは?」
「野球部の先輩が告ったら……
「どうなった?」
「好きな人がいるって」
「その先輩は」
「部室で暴れてさぁ」
「振られただけなのに」
「相手をスマホで見せられて」
「酷なことを」
「相手は女の子、小学5年生の時の写真」
「男じゃなく」
「どんな子?」
「由利より劣るだろう」
「まぁ、劣るかな、先輩が写真もらって
同じ学校って言うから」
「探して見つかった?」
「俺と結婚してくれって言わせた奴」
「俺が言ったなぁ、与田……
「与田に見せたら俺って言うから」
「そんな、委員長まで」
「田中さんと一緒で……
「先輩は与田の所に行って振ってくれと」
「情けないなぁ」
「2人ともインスタには出してないな」
「由利は親に止められてるし、中学生だから」
「修正とかするんだろ」
「由利はしないって言うけど……
「見たの?」
「雑誌に載ってるのは、だけど……
「だけど?」
「化粧して美しいけど……
「それで?」
「松本龍美には負ける」
「JCのトップモデルと比べるな」
「今度、写真集だすんだよな」
「買うの?」
「初めての水着姿……
「肌がスベスベでキメ細やかな……
「修正してるって」
「昔、何かあった?」
「インスタでさぁ、実物見て……
「実物を見ないことにしよう」
「松本さまは?」
「新聞に挟んでるチラシ広告で良く見るけど」
「修正はしてないだろうなぁ」
「胸は余りない感じだけど、それが……
「境成学園に通ってるから」
「ストーカー」
「由利が! ライバル見たいって」
「どうだった」
「綺麗だった。化粧はしてないのに……
「惚れた?」
「無理! 住む世界が違う」
「でさ、彼奴って与田?」
「会ったんだろ」
「会ったよ、由利がオニギリ食いたいって言って……
「戻ったよ」
「あんなのにアメリカ勝てる?」
「ロボットに触れればだから」
「アメリカは強化されるか……
まだまだ話は尽きずに語られて行った。
アニメ博覧会の初日を迎えて、
会場の周りにはキッチンカーが並び会場周辺の
閉店している飲食店の代わりに訪れた人たちの
食を満たしている。
その一角で、
「おい! 黒人は俺の後だ!!」
シャツは半そで、ハーフパンツ、スニーカー
短髪で目が細めの彫が深い青年が、
見た目が幼く、おさげを靡かせるキューイルに
言い出すので、
「なんじゃ! 先に並んでるのじゃ!」
キューイルが振り向いて青年に聞くと、
「白人が先だ!!」
青年は黒人は常に白人の後ろとドヤ顔で言うので
青年の後ろに並びだした人たちや周辺に居る人たちが
こんなところで言うのかと困惑していると、
「どうしたの?」
肩出しのワンピースに帽子を被っている
松本君がキューイルに近づいて聞くと
「並んでるのに、後ろに行けと言うのじゃ!!」
不満顔で言うキューイルを見た後に
「何で?」
松本君は首を傾げて青年に聞くので
その仕草にウッとなってから
「黒人は白人の後と決まってる!!」
「そう、最後尾にどうぞ」
青年が言うので松本君は青年の後ろに
並んでいる列の最後尾にいる白人の女性の後に
並んでと言うと、青年は松本君の指示で
行こうとした体に驚きながら
「今、何やった!!?」
松本君に向けて自分の体に何かをしたのかと
叫ぶので、松本君はフッと笑ってから
「何も」
青年を優しく見ながら答えると、
青年は松本君が何かをしたと感じながら
「御前、どこから?」
アメリカの何州から来たのかと尋ねると、
「日本だよ」
松本君が日本から飛行機を使って来たと言う感じで
告げると、青年は英語が堪能なので日本で
アメリカンスクールに通っていると思って
「バナナか……
松本君に中身は白人になりたい日本人と
人種差別な意味で呟くと、
「よく来るね」
白人が1番と思っている青年が日本のイベントに
来るのが可笑しいので松本君が聞くと、
「2次元だから、か、関係ない」
目が泳ぎながら日本のアニメが
好きだから此の場に来ていると
青年が言うので、
「そうなのか?」
キューイルは日本が嫌いな感じの青年が
日本のアニメを好きなのが不思議なので
首を傾げながら上目遣いで聞くと、
「そうだ! 世界中の人々が興味を持つ宝物だ!!」
「本音は?」
青年はキューイルの仕草に頬を染めながら
アニメは人種を超えて見るべきと言うので
松本君はキューイルを見る青年の様子を見ながら
まさか青年はと思って青年に聞くと、
「黒人だけど、綺麗で、アニメから出て来た
女性みたいで、恋人に……
キューイルの麗しい姿に惚れたと素直に言うので、
「ナンパ?」
松本君が青年に俺の妻のキューイルは
北条君の妻の1人のローズマリー、自分と匹敵する
可愛らしく気品がある女性なので、自分が格上と
言う感じで青年がキューイルに迫って落とそうとしても
無理だと言う感じで聞くと、
「……はい、僕と一緒に行動すれば
問題がないとアピールできるので
最初のキッカケの為に差別的に……
言いたくないのに」
「ダーリンの魔法で喋らしたのじゃ」
青年がキューイルと付き合う切っ掛けの為に
行ったことを油汗を流しながら答えた後に
なぜ言ってしまうんだと頭を抱えているので
キューイルがネタバレを言うと、
周りに居た人たちが
「魔法!!?……
キューイルの言葉で松本君を眺めて
「男?……
驚くので、
「今は、女性に変身してるけどね」
松本君が青年たちにニコッと笑って
言うのを受けて周りに居る人たちは
日本からじゃなく異世界から来た者たちと認識した。
「そ、それじゃ、ソリュート王国の……
青年が大統領専用機で日本から来た輝太と同じ
異世界のソリュート王国から来たのかと尋ねて来るので
キューイルと顔を見合した松本君は
「そうだよ。仲間は買い物中で……
アメリカ政府が発表したことに準じて
異世界から来たことにしているのを答えながら
空中に浮かぶ闘技台を見上げて
「2時間後には俺の彼女が模擬戦するけどね」
北条君対キューイルの模擬戦が行われると言うので
「華奢な体で……
青年がキューイルを見ながら言うので、
「魔族だから……
「そうなのじゃ!」
松本君が種族を言うとキューイルも
そうだと言うので、
「異世界系でよくある……
「そうじゃ!!」
青年がラノベなどでよくある魔族なのかと聞くと
キューイルは笑顔で答えるので
周りに居る人たちは此の子の笑顔を守る為なら
死地にいけると思っていると、
「竜巳さま!」
会場から出て来た目が切れ長でクールな感じの
ナーナナがツーピース風ワンピースを
靡かせながら松本君の方に来ると
「ごめん、呼び出して」
松本君が謝ると、
「クチナと居ると恥ずかしいので
逃げる口実が出来て嬉しいです」
ナーナナはセント・ギア【クチナ】の買い物に
帯同していたがクチナはマスコミも連れての御店丸ごと
買い上げをしていたのでクチナの行動に恥ずかしくなって
離れたいと思っていた時に松本君から念話で来てと
言われて喜んで来たと言うのでナーナナの頬に
松本君がキスをした後に青年との遣り取りの中で
キューイルが青年の行動に腹を立てて攻撃した時に
自分の命令形の魔法はキューイルには効きにくいので
ナーナナと融合してキューイルを抑えようと思って
呼んだけど杞憂に終わったのでキッチンカーに
並んでいる列が青年との遣り取りでストップしていたので
「まずは、サンドイッチやジュースを」
松本君が再開しようと告げて……
ホットドックやスープなどを購入して
近くのテーブルに行く間に青年に声を掛けて
同じテーブルで食べないかと松本君が誘うと、
青年は困惑しながら
「良いのか?」
松本君に聞くと良いよと言うので
同じテーブルのテーブル椅子に腰かけた。
「竜巳さま、此の方は?}
ナーナナが青年のことを聞くので
松本君が説明をすると、
「キューイルは私と共に竜巳さまの妻です。
キューイルを貴方は竜巳さまから取ろうとした。
普通なら其の場で死刑ですよ」
ナーナナは冷たい視線で青年に言うので
「終わったことだし、さぁ、食べようか」
松本君が優しい顔でナーナナに青年との
遣り取りは終わったことだと言うと、
ナーナナは頷いてからホットドックを
紙ナプキンを使って掴んで松本君の口の方に
持って行くのを見たキューイルは今度は自分が
松本君に行う為にサンドイッチが何種類ある内の
1つを取って準備をしている。
青年や周りに居る人たちは松本君たちの光景を
スマートフォンで撮ったりしている。
普通は消去をするのだが今回は特別。
日本でもSǸSに青年が上げたので
見ている内の1人がコメントをするので
青年がコメントを読んでから、
「モデルを……
「松本龍美でね。今は夏を振り返ってを
コンセプトに、バカンスを楽しむ撮影を
兼ねてね」
JCモデルとして活動していることを言うので、
松本君は生まれた時からモデルをしていて
今回のアニメ博覧会には岩崎恭子の父の手伝いと
雑誌の企画を兼ねて来ていることを青年に告げた。
今回はクチナの件で
ロサンゼルス・コンベンション・センターに
冒険者パーティー【アポロ】が集まるので
ロサンゼルス・コンベンション・センターの周辺の
施設を貸し切って遊ぼうとなった。
三浦さんは撮影の為に来れないので
輝太の代わりをしてもらっている。
何時もはアニメ博覧会に恭子、明美、北条君、
松本君が恭子の父と一緒に来ている。
松本君は本来なら此の後にグアムか沖縄で
雑誌の企画の撮影をする予定だったけど、
松本君の父がアポロのメンバーを久しぶりに
撮りたいと言ってアメリカを中心に撮影することに
雑誌の企画の変更を編集長と協議して許可されたので
松本君、キューイル、ナーナナの撮影場所の1つに
ロサンゼルス・コンベンション・センターが決まった。
インスタグラムやブログなどで松本君がキューイルたちを
撮って直ぐに出すとクチナと共に行動していることが
バレてしまうので上げずにいた。
今は、恭子の父の手伝いで何時も来ている
アニメ博覧会なのでクチナと共に来たと思う者は
少ないと思って周りに居る人たちにサービスで
黙って撮られている。
「インスタにも……
「キューイルとナーナナを売り込むために
一緒に上げてるよ」
青年が名前の文字をコピーして検索すると
松本龍美に関することが出てきたので
松本君に青年が聞くと、
キューイルがモデルをしたいと言ったので
インスタグラムや紹介動画などでキューイルと
ナーナナの売り込みを兼ねてしていると松本君が言うと、
「その……
青年が聞きたいことが何かを察した松本君が
「私の周りに居る方、スマホ、写真、録画の
電源を消しなさい!」
周りに告げると、自分の意志に逆らって
スマートフォンなどの電源を消すのを見て
「ま、魔法ですか……
青年が恐る恐る聞くので、
「そう、今から聞くことを告るなら
直ぐに寝る呪いを掛けるね」
松本君は今から聞くことを漏らすなら直ぐに寝る
呪いを掛けたと言うので
「そ、それで……
聞きたくないが聞きたいと思ったことを
後悔しながら青年が尋ねると、
「日本生まれの日本人。異世界に行くために
力を貰った。その中の1つで
魔族で王族のキューイル、ナーナナ、
魔王の兄弟姉妹を娶った。
本当は男で女装して活動していたけど
キューイルと出会って女性になることが
出来るようになって、キューイルをカメラマンから
スタイリストたちから守ることが出来る」
松本君はモデルの仕事は中学までで
終える気であった。男なので体格の問題もあり
女装して行うのは難しいと思ったからだ。
人に撮られたりするのは自分にとって生まれた時から
行っていたので記念アルバムみたいな感覚で
世間に見せたいと思っていた。
途中から自分は男と認識してからは
何処まで騙せるかという気持ちで撮影に臨んでいた。
グラビアアイドル路線も少しはするが
松本君の父がカメラマンとして撮るので
男と分からないように撮られていた。
動画サイトなどに撮影風景やメイク途中などを
アップしないのは男とバレないため……
インスタグラムなどには写真を選んで
上げるので問題はない。
問題が出ても明美が居るので……
周りは聞きたくないが動けない状態で
聞いていて、
「時間も、もうすぐだから……
松本君は椅子から立ち上がり、キューイル、
ナーナナも立ち上がって、
「北条に勝つぞ!!」
松本君が叫ぶと
「ダーリン!!」
「あなた……
キューイルが、ナーナナが松本君とキスをして
松本君が両手で包むように3人が密着すると
3人をオーロラの光が包んで消えて行くと
基本はキューイルで、おさげが2本になり
服は丈の短いワンピースにレギンスを穿いて
靴は履いてない黒き乙女【タッキュール】が
現れた。
「「「 3人は撮影のために行ったのじゃ 」」」
タッキュールが喋ると
周りに居た者は動けるようになり、遠くで
陸、海、空、海兵隊から選ばれた兵たちが
歓喜な叫びを吠えていた。
「ぼ、ぼく、雑誌の編集者で、
ティーン向けの雑誌に!!」
「「「 スカウト? 」」」
青年はボタンを上から2つくらい外していたが
ボタンを締め直してキリっとタッキュールを見てから
雑誌の編集者をしていると言うので
タッキュールが聞くと、
「ナンパ目的でしたが、
性格など良ければ誤ってから
スカウトするかなぁっと……
「「「 名前は? 」」」
「エイトシードの編集者の
トーマス・ルーク・ウイリアムズです」
名刺を出しながら青年が告げるので、
タッキュールは嘘は言っていないと感じて
「「「 クチナと共に回ってるから
父がオーケーと言えば……
青年に松本君の父が良いと言えばエイトシードの専属に
なってもいいと松本君が話すと嬉しい顔をして、
「ありがとうございます!
3人別では?」
ルークは日本人ならと御辞儀して松本君たちに
感謝してからタッキュールの姿でのモデルと、
分離した松本君、キューイル、ナーナナもモデルとして
使えないかと青年が聞くので、
「「「 父がオーケーと言えば良いのじゃ!!! 」」」
松本君の親次第と言ってタッキュールがクスッと笑う姿に
周りは一斉にスマートフォンやカメラの
シャッターを押した。
「タッキュールの場合は……
「「「 ソリュート王国からアメリカ、
日本の友好のために貴方の会社のモデルを
引き受けたで……
「ありがとうございます。貴方の名前は?」
「「「タッキュール・エプシロン・スウィート・
ラッタクリーム・デス・ハーデス 」」」
松本君たちは日本で活躍しているので
日本人として紙面を飾れば良いが
タッキュールの場合は如何すれば良いかと
ルークが聞くので、タッキュールが此の案で如何かと
提案するとルークは其れで行きましょうとタッキュールと
握手をしたルークはタッキュールの正式名を聞いて
「エッ! 今、ハーデスと……
「「「 ギリシャ神話に出る名ね、
結婚祝いで貰ったの。
通常は、タッキュール・ラッタクリームじゃ!! 」」」
聞き間違いかとタッキュールに聞くと
ギリシャ神話で有名な冥王から貰った名で
普通は短縮した名で良いとタッキュールが言うと、
「そ、それじゃ……
ルークは後退りして言おうとしながら周りを見ると
鳥が空中で止まり、歩いている人が止まっていた。
「こ、これは……
「貴方に特別に教える為に、必要な人や物以外は止めたわ」
ルークが在り得ない光景に驚いていると、
美里、瑠衣、沙良と共に明美が松本君の所に来て
青年に告げると、
「「「 俺たちの主さ! ソリュート王国の
王女なのじゃ!! 」」」
「主って、神なのか……
「そうよ!……
タッキュールが明美を主と言うと、
ルークが神なのかと疑問に思いながら
タッキュールを見ると頷いた後に
明美が肯定を言いながらルークをジッと見てから
「竜巳との遣り取りで面白い人と思ったから
スカウトしたいけど……
仕事の関係で欲しいと告げるので
「何の?」
私が明美に聞くと、
「サッちゃんの所で広報担当の方が
転生するから補充で」
「と、言うことよ!」
明美がサンローアの冒険者ギルドの広報担当にと
言うので、私もそうよと言うと
「美里、キチンと言いなさいよ!!」
赤髪のウエーブかかった髪を少し払って
私に沙良が分かったフリをするなと言うので、
「説明は瑠衣で!!」
ぐるぐる眼鏡をクイッと人差し指で上げてから
「何の説明ですか? 明美お姉さま!!」
美里は瑠衣が説明をすると投げるが
瑠衣は説明が出来ないと告げるので
明美が……
太陽界の冒険者ギルド【シャイニング・フューチャー】で
長年に渡って広報を担当していた方が転生すると言うので
サンローアは退社を認めた。
サンローアは冒険者ギルドのマスターである。
12柱の方がマスターをしているのは太陽界だけである。
明美たちをアイドル冒険者として各界に売り込みの
担当も退社する広報担当がしていた。
明美が下級神で、明美の眷属は眷属化の薬で
眷属になっていることになっている。
眷属化の薬はレベルが5上がるくらいで
人間が神の眷属になっても下級神の冒険者クラスの
最下位にも届かない。下級神の冒険者の平均レベルは
40である。
岩崎恭子の父は地球を含む世界を創造したミーグの
眷属であるが、眷属化のスキルを持たないミーグは
眷属化の薬を用いて岩崎恭子の父を眷属にしている。
薬を使っても大してレベルが上がらない人間を
眷属にするより冒険者ギルドで仲間を集めた方が
早いので眷属化の薬の生産は少なくなってきている。
明美が行う眷属化は、眷属はレベル500から、
上位準眷属はレベルの×3からで成長も早いし
同じレベルでも明美の上位準眷属の方が上である。
明美の正体が創造神と言うこともある。
太陽界での明美、北条君たちの扱いは上級神で
太陽界では明美が出れば問題解決とさえ言われているが
他の界では下級神がたまたま運が良かったと言うくらいで
相手にもされていない。
情報社会の神界であるが、きちんと情報を得ている者は
少ないのが現状である。
上級神としてのプライドもあるのだろう。
なので、太陽界以外での広報活動も下級神、中級神からの
依頼がたまにあるくらいである。
その退社する広報担当の代わりにと明美が聞くので
ルークは少し考えてから
「親と相談しても……
「えぇ、最初は見習いだから
貴方の時間の良い時に……
自分1人では決められないと言うので
明美が最初は他の広報の方の手伝いだから
バイト感覚で良いよと言うと、
「給料は……
「1ヶ月で金貨1枚ね……
ルークが給料のことを明美に聞くと
明美が言い終わる前に1ドル金貨と
言われて冒険者ギルドで働くのは無しと
考えていると、明美はフッと笑ってから
「神界では、此処では100万ドルになるから……
「やります! 親が反対してもやります!!」
神界での金貨1枚は米ドルにすると100万ドルに
なると告げると、ルークは目の色を変えて
今からでもやりますと言うので、
「慌てないで、書類とかメールかラインで送るから
アドレスを教えてくれる?」
明美は順序があるからとアドレス交換を最初に行うと
ルークに言うと、ルークは肩から下げているストラップに
繋げているスマートフォンのフェイスブックメッセンジャーを
起動させるので明美も腰から下げている皮袋から
スマートフォンを出してカメラを起動させて
ルークのスマートフォンの画面に表示されている
QRコードをスキャンした。ルークはラインと
明美が言っていたのにフェイスブックメッセンジャーの
QRコードをスキャンして良いのかと思いながら皮袋に
スマートフォンを明美が入れているので
明美から皮袋を貰えないかなぁと言う気持ちが
強くなってQRコードの件は忘れて行く間に、
「時間を動かすから、止めた所の場所に移動して!!」
明美が時間を動かすと言うので
会場から出て来た所に明美と沙良たちと共に
私は移動して……
「「「 ソリュート王国からアメリカ、
日本の御厚意により貴方の会社のモデルを
引き受けたで……
松本君、キューイル、ナーナナの3人に関して
言えば即座に眠らされるが、タッキュールの場合は
融合して生まれたと言わなければ、此の世界に来たら
クチナのようにモデルの仕事が面白いと感じて
スカウトされるために観光地などを歩いていると
ルークにスカウトされてモデル活動を開始したという
ことにすると周りに居る人たちはタッキュールの
言葉から感じた。
「えぇ、あの……
ルークは其処から開始と言うのに驚きながら
明美から念話で名前を聞いてねと言われたので、
「名前を、再確認で……
ルークが此処で出会って名前を聞いたが、
確認の為にと言うので、
「「「 タッキュール・ラッタクリームじゃ!! 」」」
タッキュールが名前を言うと、
そうか、本当の名が言えたのは、
明美が時間を止めていたのかと
ルークは椅子から立ち上がり
「す、すごい!! 最強軍団ですか!!?」
歓喜しながらタッキュールに時を止めるのは
最強であり時を止める事が出来る明美を主とする
タッキュールたちを軍団と称して叫ぶと、
「「「 最強? 」」」
ルークが言ったことにピンと来ないタッキュールが
聞き返すと、
「そうでしょう! 時間は止める、呪いは掛けれる、
敵う者はいないでしょう!!」
ルークが最強軍団の一員であるタッキュールに
熱弁を振るうと、
「「「 他のギルドのパーティーと戦ったことないし、
強者はまだまだいると思うのじゃ!
それに、ダンディーな叔父さま軍団が来ると
直ぐ負けると思うのじゃが……
タッキュールは明美が叔父さま好きで、
気に入った叔父さまが敵なら明美は裏切って
タッキュール達に攻撃などをするから最強軍団じゃないよと
ルークに言うと、
「何ですか、それは……
最強じゃない理由が意味不明なので
困惑しながらタッキュールにルークが聞くと、
「「「 そのうち分かるのじゃ 」」」
フフッと笑ってタッキュールが言うので
「……分かりました」
ルークは人間が神界で働けることに加えて
バイト代が破格の値段を無駄にしないように
タッキュールの言葉に頷いている間に
クチナ達が会場から出て来たので会場周辺が
騒がしくなって来て、
「模擬戦がんばってください!!」
「「「 頑張る 」」」
ルークが応援の言葉を言うのでタッキュールは
ニコッと笑って答えると
ルークは出版社に戻ったら
編集長に恋人がモデルをしてくれると言おうと
思っていると、
「「「 それは、無しじゃ!! 」」」
ルークの心の声に対して恋人はないと
タッキュールがルークに言うと、
時間はある。絶対にタッキュールを
落とすとルークは誓いを立てた後に、
「あの人が?」
クチナや大使の周りで1人だけ許可されて
カメラで撮っている日本人の男性が
タッキュールの父親かと聞くと、
「「「 そうじゃ! 」」」
3人分のパン類を眺めながら
融合したので食い過ぎは良くないと
皮袋から出した空容器にパンなどを
入れながらタッキュールが肯定を言うと、
「お父様に、御挨拶を!!」
娘を下さいと言わないと、挨拶を言わないと
ルークが今日の服装では失礼かと思いながら
親の方から攻略しようと
浮き足たって行こうとすると、
「「「 俺についての恋心を持った
発言などをすると
苦しむぞ!!! 」」」
「うわああああ!!!!」
タッキュールが呪いの魔法を言うと
ルークは其の場で座り込んで苦しみながら
「ま、負けない! 俺は超えてみせ……
タッキュールを嫁にするまで諦めないと
言いながら気絶した。
「「「 当分、玩具として遊ぶか? 」」」
気絶したルークを見ながらタッキュールの言葉に
周りに居る人たちは
ルークの此れからの不幸に涙した。
タッキュールがモデルの仕事をする時は
常にルークが傍に居てタッキュールにアタックしたが
友達以上の関係には発展しなかった。
ルークは他の女性には振り向かずにタッキュールの、
松本君の事務所の社長と冒険者ギルドの広報主任として
生きて行くことになる。