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凪の海  作者: 雪宮鉄馬
10/10

あとがき

 この度は、「凪の海」をお読みいただき、大変ありがとうございました。

 いろいろと、ツッコミどころ満載かとは思いますが、いっぺんの小説として書き上げられたことに、ひとまずは安堵しております。

 本作のような、短い物語に「あとがき」なるものを添えるのは、いささか無粋であるかもしれませんが、最後に書き留め置くべきことを、述べさせていただければ幸いかと存じます。


 西村中将という人物を知ったのは、とある雑誌でした。西村艦隊の壮絶な戦い。死を覚悟しての突撃。そのときの、西村中将の心境はどのようなものであったのか。平和な現代を生きる自分には、到底分かりかねることです。しかし、雑誌の記事を読んで以降、その心境を少しでも掘り下げてみたいと考え、いつか小説として書き起こしたいと思っていました。

 自分の執筆力や知識力と比較して、時期尚早かとも思いながらも、日々過去のことになりつつある戦争のことを、世情不安を抱える現代にこそ、「戦争を知らない世代」が書くことに意味があるのではないか? そのように思い、一念発起して執筆を開始しました。

 執筆は苦闘の連続でした。リアリティを優先し、教科書のような歴史的事実に触れる物語であっては、自分が書く意味はありません。それならば、もっと詳しい本は沢山ありますし、もっと歴史に詳しい方が書いたほうが、断然よいものに仕上がるに決まっています。ここは、大河ドラマ的な手法で、フィクションを織り交ぜながら、物語を構築していくことにしました。そこで、出来上がったのが「小野寺康文」という架空の人物です。(ちなみに、西村中将、江崎主計長、篠田艦長など、その他の名前ある人物はすべて、実在しています)

 しかし、フィクションと実話のバランスが難しく、何度も書き直しをするうちに、一度は投げ出しそうになりましたが、戦闘シーンを派手に盛り込んだり、実話ではあまりドラマ性のない部分を変えたりすることで、何とか完結させることができました。


 前書きにも記しましたが、この物語は、戦争を賛美するでも平和を主張するものでもありません。自分の主張をぶつける場として、この物語を書きたくなかったからです。出来れば、戦争と言う時代に、西村中将のように戦った人たちがいたことに、しばしの思いをはせていただけたら、などと思う次第であります。

 今後、歴史小説のようなものを書くかどうかは分かりませんが、よろしければまた、私の小説にお付き合いいただけたらと思います。それでは、また。


                雪宮鉄馬

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