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プールに行く道中

 プール当日私はいつもよりも早い時間に眼を覚まし、ゆっくり目ではあるが用意を始める。

  髪を整え、朝ご飯を食べ、水着などの必要な物をカバンに入れ、「行ってきますー」と言いながら家を出る。

 

  その後太陽に照らせられながらスマホで向日葵に「今出たよ」とメッセージを送ると、すぐに「了解」という返事が返ってきた。

  そのメッセージを見た私は少し小走りで向日葵の家に向かって歩きだす。


  別れ道からしばらく歩くと向日葵の家が、見えてきた。

  向日葵の家のドアまで行き、ピンポーンとチャイムを鳴らすと家の中から「はーい」という声が聞こえてくる。

  少しの間ドアの前で待っていると、足音が近づいてくるその足音はドアの前で止まり、ドアが開いていく。

  ドアを開けてくれたのは向日葵だった。


「おはよー葵、もうちょっとで用意終わるからちょっと待ってて」


  少し慌てた様子でそう私に言った向日葵は、リビングに向かいながら喋りだした。


「お姉ちゃん! 葵、来ちゃったよ、早く終わらせなきゃ」


 リビングから百合さんの「うそ!」という驚いたようなものが聞こえてくる。

  そんなやりとりを聞いていると私は思わず「ふふ」と微笑んでいた。


  しばらく玄関の前で待っていると、慌てた様子の向日葵と百合さんが、二人同時に「ごめんね」と手を合わしながら謝ってくる。

  私は、やっぱりそういうところ姉妹だな、そんな風に考えながら「大丈夫です」と返した。

  すると百合さんは表情をそれじゃあという表情に切り替えて喋りだした。


「ホントごめんね、それじゃあプール行きますか」


  そう言いながら向日葵と百合さんは、靴を履き荷物を持ち、家を出ていく。


  プールには少し歩いたところにある駅から、電車に乗って行こうということになっている。

  私は先導している二人を追いかけるように歩いていく。


  少し歩いたところで、先導していた向日葵が私の方へ歩いてくると、耳元で囁いた。


「葵、あのねお姉ちゃん胸が小さいのがコンプレックスだからあんまり見ない方がいいよ」


  そう言い終わると向日葵はまた私より先に歩いて行ってしまった。

  私はそれを聞いて、ダメだとわかっていても気になってしまって二人を見比べてしまう。

  結果は見たらすぐにわかるほどに歴然だった。

  そういうところも好きですと、勝手に心の中でフォローをしとく。

  そんなことを考えているうちに駅に着いてしまった。


  もう着いていた電車にすぐさま乗り、席についた。

  すると百合さんが悪い表情で喋りだした。


「さっき二人で内緒話してたでしょ? 何話してたの?」


  そう聞かれると私と向日葵は顔を合わせて同時に喋りだした。


「なんでもないですよ」

「なんでもないよ」


  その後もう一度顔を合わせて、「ね!」と呟き苦笑いをする。

  それを見てた百合さんは「そっかー」と呟きそのまま言葉を続けた。


「まぁいいや、なんか二人の間に壁無くなってるしね」


  そう言い終わると百合さんは、席についた。

  ちょうどそのタイミングで電車も発車しはじめた。

  私は百合さんに言われたことを、考えてみた。

  この前まで感じていた向日葵との壁は、今考えてみると確かに消えているような気がするが、私はまだ何かあるような気がしてならなかった。

  そんなことを考えながら向日葵の表情を見てみると、向日葵はきょとんとした表情「大丈夫」と声をかけれいてくれた。

  私は「大丈夫大丈夫」と言いそのまま雑談を始めた。

 

  その後数十分電車に揺られていると目的地に到着した。

 

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