表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/19

泊まりの始まり

  駅から数分歩いた住宅街の中にある向日葵の家に、泊まることになった私は気持ちを高ぶらせながら家に上がって行く。

 

「ただいまー」

  向日葵が普段とあまり変わらないトーンでそう言ったので、私も続けて小声で挨拶をする。

「お邪魔しまーす」


  家の中から返事が返ってくることはなかったので、私は恐る恐る向日葵に質問をする。


「向日葵ー、向日葵の親は? いないの?」


  すると向日葵は、それはねーというような笑顔をして喋りだした。


「そんなにビビらなくても大丈夫だよ。普通に親二人とも普段あんまり帰って来ないだけだから」

 

  私はホッと安堵のため息をついた、しかしその安堵のため息がすぐに消え去ってしまうぐらいのことに私は気がついた。


「でも百合さんは?」


  それを聞いた向日葵は、頭を掻きながら少し戸惑った表情をしていた。


「そーいえばお姉ちゃんどうしたんだろ、先帰ったはずなのにね」


  今日百合さんは少しノリ気じゃないような雰囲気で、私たちよりも早くに用事あるからと言って、プールから帰ってしまったのだ。

  まぁ単純にその用事が終わっていないということなのかもと、私の中で勝手に答えをまとめるとちょうど同じくらいのタイミングで、向日葵も同じ答えに辿り着いたようで元気に喋りだした。


「単純にその用事が終わってないだけじゃない?」

 

  それを聞いて私は「ふふ」と微笑んだ。

  すると向日葵はさっきまで笑顔だった表情を、きょとんとした表情に変えて「どうしたの?」と聞いてきた。

 

「いや私も向日葵と同じこと考えてたから、少し面白くなっちゃって」

  私が微笑みながらそう言うと、なぜだか向日葵も微笑んでいた。

  少しの間一緒に微笑んでいた。


  すると向日葵が突然予想外のことを勢いよく言い始めた。


「葵! 一緒にお風呂入ろ!」


「ええーーーーー!」


  私は思わず驚きの声を上げてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ