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前書き
ここは、東京都内の城南地区の とある事務所。
還暦くらいのジイサンと若い娘が座っている。
ジイサンの名は、重徳 周囲からは「シゲさん」と呼ばれている。
髪の量は少なく、額から頭頂はほとんどハゲ。 わずかに残った髪も白い。
仕事は、社会労務士で、会社の労働管理などのコンサルタントをしている。
平たく言えば、会社と社員が労働条件でもめた時の調停役のようなもの。
娘の名前はトモコ(漢字は不明)。 若い娘なりに可愛らしく、知性はあって、ハキハキしている。
ジイさんは、「トモちゃん」と呼んでいる。
数年前 大学の国文科を卒業して研究職を目指したが、不運にも希望の就職先が無かったので、
血縁のあるジイさんの事務所でアルバイト中である。
ジイさんの事務所は、あまり忙しくないので人を雇うほどの仕事はないが、
話し相手が出来たジイさんは、喜んでいる。
そんなトモちゃん相手に、ジジイが今日も時事ネタを話す。
とりあえず始めてみました。