街!俺!リンカ!
森でリンカの意外な過去が見れた後、俺達は無事街に到着した。
街ゆく人々はみな茶色っぽい服に赤いスカーフ?のようなものをかけている。
もろファンタジーって感じだ。
「ここが街よ、リーム街って言うの。まあ、この国の中ではかなり田舎の方ね。」
「えっ!?この賑わいようでかなりの田舎なのか!?日本で言えば……鳥取みたいなもんかな?」
「ニホン?トッポギ?そうね……まあ、トッポギみたいなものだわ。」
この街は韓国料理らしい。
「この店で売ってるのが、この国の国民の主食とも言えるラーバ!とても美味しいわよ!ちょっと買ってきてあげる!」
そう言ってリンカが買ってきたラーバという食べ物は……。まあ、簡単に言えば焼きそばだ。
どれ、1口。
「うっ、うまい……!!!」
日本で食べた焼きそばとは違い、なんか…、なんかうまい!味の宝石箱だ!
「ふふっ、そうでしょう?」
そう言いながらドヤ顔を見せるリンカ。
ああ、やっぱこいつかわいいわ。
それからも10分ほどこの国についての説明を聞かされた。
隣国と戦争状態……
ということは無かった。いたって平和らしい。
ファンタジー感ねえな。
そして、職業紹介所に到着した。
「ここが職業紹介所よ!」
そこは、二階建ての広めの木造住宅?みたいな場所だった。ゲームとかで見るギルドみたいな感じ。この国でもラノベなどの異世界ものと変わらず、建築の主流は木材らしい。というか、コンクリートが無さそうだ。
「へえ〜、結構広いな。」
「あっ、職業紹介、2人分お願いします。女2人!リンカとヨミです。」
「えっ?お前もすんの?」
「ええ!狩人なんて稼ぎ少なくてやってらんないわ!ジョブチェンジよ!」
……ファンタジーの夢壊すなー、この人。
「そ、そうか。ごめんリンカ、ちょっとトイレ。どこにある?」
「そこ廊下の奥にあるわ。女子トイレよ!」
リンカに念を押されなかったら、男子トイレ入ってたかも。
俺は昨日練習した女用の用の足し方でトラブルを起こすことなく用を足し、手を洗い、フッと鏡を見た。
そういえば、この世界に来て初めて鏡見たな。
そんなことを考えていた俺の目に映ったのは、正統派の美少女だった。