異世界に行くと性別が変わるらしい
「んっ……ん?えっ?どこだここ……」
目覚めた俺がいたのは、街並みのようなものが見下ろせる、小高い丘のような場所だった。周りはもう闇に沈んでいるため、夜だと思われる。
おかしいぞ…俺は飛び降り自殺をしたはずだ…
「てっ、えええー!!!なんだこれ!」
視線を下に向けた俺の目に映ったのは、布だった。股間の感触からしてパンツは履いているようだったが、それ以外の装飾品は、羽織っている布1枚だけらしい…
「死んで異世界に飛ばされたって訳か?死んで異世界転生って、ラノベじゃないんだから…」
どうやら、異世界に来てしまったらしい。体つきも変化しているみたいなので、転生なのかな?まるでライトノベルの世界みたいだ。もしかしたら夢を見てるだけなのかもしれないが…
すると、いきなり背後から声をかけられた。
「あの…どうかしましたか?」
声をかけてきたのは、茶髪ショートヘアの、可愛い女の子だった。身長は160ちょいくらいだろうか?年齢は、16くらいに見える。多分同年代。どうやら一人で騒いでいた俺を見て、心配してくれたらしい。
「あっ、いや、その、なんだかこの世界に突然飛ばされちゃったみたいで…。ははっ、あなたみたいな綺麗な方に話しかけてもらえて、幸せだなあ!」
おい!何言ってんだ俺!女の子と話すのが久しぶりだからって、かっこつけんな!
その子は、一瞬きょとんとした後、フフッと笑った。
「どうもありがとう。あなたも中々綺麗よ?」
お、おう…。その笑顔に、一瞬ドキッとしちまったぜ。…って、綺麗?何言ってるんだ、この子。
「でも、夜に女の子一人で出歩くのは危ないわよ?まあ、私が言うことじゃないけれど…しかも布1枚って、襲ってくださいって言ってるようなものよ?」
…は?女の子?おいおい俺は男だぜ?って言おうとしてパンツに手を突っ込んだ俺は、思わず叫んでしまっていた。
「ち〇こがねえええええええええ!!!!!!!」