藤原 順&佐野 烈side
「と、いうわけで第一回藤原君の告白をどんな手段を使っても成功させようぜの作戦会議を始めたいと思いまーす。いえーい。隊長はこの俺佐野 烈が務めさせていただきます。」
「ちなみに副隊長はこの僕、藤原さんを尊敬する男、早乙女 斎が務めるっす。ところで告白した相手はどんな人なんすか?」
「俺は情報は聞いたが直接本人を見たことはないな。だけどこいつに聞くなよ。うざいから。」
「手がかりもなしにどうやって本人探すんすか。」
「安心しろすでに写真を入手してある。これを手がかりにしてくれ。」
「なんで佐野が桃園さんの写真を持ってるんだよ!?俺もまだ手に入れてないのに!」
「藤原お前ストーカーみてえだよな。」
グサアッ
「あっそれ僕も思ったっす。」
ドグサッ
「うう」
「なに泣いてんだよほんとのこと言われたくらいで。」
俺はショックを受けてしばらくその場でシクシク泣き続けたのは言うまでもないだろう。だが俺が泣いている間に作戦会議を終えて既に作戦を実行させられるとは思わなかったが。
そんなわけで今俺達は桃園さんの帰り道で待ち伏せしていた。
「っていうか何で人数増えてんだよ!」
「「だって面白いから身に来いよって言われたから。」」
こいつらは烏丸 忍 烏丸 昂双子の兄弟で俺の後輩だ。
「「で相手はどこ?どこにいるの?」」
「もう少しで来るから、でめーら黙ってろ。作戦通りにいくぞ。多少増えたが、見てるだけだから問題はねえだろ。」
作戦1 桃園さんに話しかける。そのあと佐野がサポートに入る。何を話すか聞いてないけど。
作戦2相手の話に合わせる。以上終わり。これは作戦なのか?
「おっ来たぞ。んじゃ作戦通りに行くぞ。」
「ま、まてまだ心の準備ができてない。」
俺の胸は昨日告白した時よりもある意味ドキドキしていた。だって昨日告白したのに、恥ずかしくて思わず逃げたんだぞ!?その返事を聞きに行くとか、しかも今回俺と桃園さん以外にも人いるし。
「つべこべ言わず、話しかけろ。」
そういうといきなり俺のことを蹴っ飛ばし、問答無用と言わんばかりに桃園さんの前に行かされた。もうしょうがないので俺は桃園さんに向かって何か喋ろうとしたがあまりにも緊張し過ぎて
「桃園さん!」
呼びかけることしかできなかった。それにイラッとしたのか佐野が桃園さんに向かって行き話しかけていた。そして昨日俺がやらかした恥ずかしいエピソードを惜しげもなく、しかもほかの奴らがいる前で暴露しやがった。後ろで笑い声がするし爆笑してるのは忍だな後で覚えてろよもう俺はどこかに隠れたい気分だぜ。
そんな時桃園さんの友達ならいいですよ。という声が聞こえて思わず
「本当にともだちからならいいんですか?」
半泣きになりながらも桃園さんに問いかけてみた。顔をみてもいやそうには見えなくて、思わず嬉しくなって
「桃園さん、明日学校で。」
と別れの挨拶を言ってその後
「やったぜ!佐野桃園さんに友達からならいいよって言われた!」
俺は嬉しくて思わず笑顔になる。
「うぜえ。」
佐野に頭を叩かれようとも今の俺には何も聞かないぜ!というわけで明日のために俺は帰って寝よう。
「じゃ俺帰るから。」
「えー聞きたいことあったんすけど。」
「「そうだそうだー」」
「うるせえ俺は明日から弁当作って桃園さんに食べてもらうんだ。」
その言葉にドン引きしてそのまま帰っていく藤原 順を止めるものは一人もいなかった。