第二話 改めて ご挨拶に
昨日はいきなり告白されて多少びっくりはしたが返事は決まっているし特に焦ることもないはず,とりあえず藤原君にあったら話せばいいわけだし、というか今日は学校にくるのかな?
まあいっかいつものように着替えて一階に向かう。
「おはようお母さん。」
「おはよう雪音。そういえば昨何かあったの?様子がちょっとだけ可笑しかったから気になちゃって。」
昨日いきなり告白されたと思ったら相手は返事も聞かず泣きながら逃げ出したと言ったらお母さんは思いっきり爆笑していた。
どんな子だったの?と聞かれたから見た目は中性的な不良って言ったらまた笑い始めた。とりあえず朝の会話が終わり。いつもの様に学校へと向かった。
学校に着いても藤原君は居ないみたいだったので少しだけほっとした。結局放課後になっても藤原君は来なかったが。あんまり待つのは好きじゃないしいっそのこと先生に藤原君の家の場所を聞いて行ってみようかと思ったがさすがに相手がかわいそうなのでやめておいた。
それとも昨日みたくイベントが起こるとしたら、放課後かなと思った。そしたら案の定というか、
「桃園さん!」
イベントっぽい、しかも何故か今回はギャラリーもいる。それよりもギャラリーが多い藤原君含めて5人ぐらいいる。昨日あんなことがあったのに藤原君人数増やしたりして大丈夫なんでしょうか?
もしかして全員不良?カラフルだし。というか何故に全員美形?
「君が桃園さん?」
「はい、そうですが私に何か御用でも?」
「俺は佐野っていうんだけどこいつが昨日あんたに告白してあまりの恥ずかしさに返事も聞かずに逃げ出した。とか言ってるからとりあえず俺らが間に入ることになったんだけどさすがにいきなり告白して逃げ出した奴と付き合うとか無理かもしれないけどこいつなりに頑張ったんだできれば友達からとかでもいいから返事を返してやってくれるか。」
まずい断ろうと思って着たのにいつの間にか外堀埋められて返答がイエスとしか言えないようになっている。ここで断ってもいいけど、流石にこの状況でいやだとか言えないし。言ったら私酷い人だよね。しかも佐野さんがしゃべってる間藤原君めちゃくちゃ落ち込んでるし他の人は笑いを堪えるのに必死だし一人だけ爆笑してるけどほっとこう。
「と、友達ならいいですよ。」
とりあえず私が返せる返事はこれだ藤原君と付き合う気はないし友達終わりになるようにしなくちゃ、じゃないと今後の学園生活に響く。
「本当に友達からならいいんですか?」
やっぱり半泣きになりながら私の返した返事に嬉しそうにしていた。
「桃園さん。明日学校で。」
そして友達の後の発言で自分の返した返事と藤原君の言った言葉との差に気づくのは次の日になってからだった。