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ネコは風邪をひきました。ダンナサンは心配して、何時間もあぐらの真ん中に抱いてくれました。

オクサンは、寒くないようにと、毛布を引っ張りだしてくれました。

子供達も、スポイトで代わる代わる水を飲ませてくれました。

それでも、ネコはだんだんに弱ってゆきます。


ある夜、ネコは夢をみました。

夢の中の自分は、まだ小さな子猫です。

大きな人間の手がいくつも伸びてきて、ネコを捕まえようとします。

ネコは逃げようとして、走り出しました。


横たわったまま、走るように足を動かすネコを見て、オクサンは眠っている子供達を起こすために、二階へ上がって行きました。

ダンナサンはネコの名前を呼びました。何度も何度も呼びました。


夢の中を逃げ惑いながら、ネコは懐かしい声を聞いた気がしました。

自分を呼ぶ声。

オクサンの声、ダンナサンの声、オトコノコの声、オンナノコの声…

あの声のする方へ、居心地のよい、あの場所へ。

ネコは力強く走り出しました。

夢うつつに、優しい手のひらが自分を撫でてくれるのを感じたけれど、ネコにはもう、それが誰の手なのか分かりませんでした。


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