第40話 ♥「モフ度暴走ドタバタ回 ~ぬいぐるみ大捕物~」♥
おはようございます!
皆さん、夏バテしてませんか?
暑さに負けず、今日も乗り越えていきましょう!
さて、そんな微妙な天気をも吹き飛ばすほどの笑いとシリアスが入り混じった絶妙なストーリーはいかがでしょうか?
ではでは、ストーリーに、どれだけ脂が乗っているか…ぜひ読んで確かめてください(*'ω'*)!
「……ん、あれ?」
グリスは寝起きの自分の姿を確認して、絶望の呻きを漏らした。
毛玉。
いや、正確には丸っこいモフモフのぬいぐるみ。
「ちょ、待っ……!? 昨日の戦闘で酷使した分がまだ回復してないのか!? モフ度が……やべ、90%!? え、俺もう人間形態ほぼ維持できてないじゃん!!」
シロモフが横で腕(?)を組む。
「モフ度オーバーフローだモフ! 昨日お嬢様に抱きしめてもらって下がったのに、夜中にまた上がったモフ! 自分の欲望コントロールしろモフ!」
「言うなああぁぁぁ!!」
その叫びが野営地に響いた。
*********
リーアが駆け込んでくる。
「グリス!? ――って、かわいいっ……!」
彼女の目が星のように輝く。
「や、やめろリーア! また抱きしめてきたら、理性が……ッ」
リーアはお構いなしに両手でむぎゅっと抱きしめた。
「もう、可愛いんだから仕方ないわね!」
「や、やめろー! 心が死ぬッ! 男子としてのプライドが粉々になるー!!」
すると後ろからセフィーナがひょっこり顔を出す。
「……あらあら、また縮んじゃったんですね。リーアさん、抱きしめるなんて大胆です! エッチ~イです!」
「なっ!? い、今のは純粋に愛情表現でっ」
「うふふ、私は見てますからねぇ~?」
セフィーナは頬を赤らめながらチラチラとグリスを見ている。
グリスは絶望する。
(やべぇ……むっつり聖女が本当にむっつりな目で見てきてる!)
セリカがため息をついた。
「はぁ……この人たちの頭の中、半分ギャグでできてません?」
ライナーが横で土下座していた。
「グリス様! ぜひ俺も抱きしめ係をやらせてくださいッ!!」
「やめろ馬鹿ぁぁぁぁ!!!」
*********
さらに追い打ち。
シロモフが青ざめた声をあげる。
「モフ度……グリスだけじゃないモフ!? なんか漏れ出して他のみんなに伝播してるモフーッ!」
確かに、リーアの頬がほんのりピンクに染まり、
セフィーナがうっとりモードになり、
マリィやディセルまで「……ちょっと癒される……」と頬ずりしたがっている。
「待て待て待て待てぇぇぇ!! このままじゃ全員モフ中毒になるぞ!!」
ストラウスは必死で大剣を振り回す。
「お嬢様から離れろぉぉぉぉぉ!!」
「いや今離すべきは俺だろ!? 逆だろストラウス!!」
翌日。
馬車で移動中、立ち寄った村の子供たちが「かわいいぃぃぃ!」とグリスを抱え込んで離さない。
村のオババ(例のハイテンション婆さん)まで乱入してきて、
「いやー! 尊い! 抱き心地最高ーッ!」と叫びながら振り回す。
「オババァァァ!! 俺の尊厳返せぇぇぇ!!」
全員、爆笑。
その夜。
笑い疲れて眠る仲間たち。
グリスはまだぬいぐるみのまま、シロモフと寄り添って寝ていた。
しかし――木陰からそれを見つめる影があった。
「……随分と楽しそうじゃないか」
月明かりに照らされたのは、黒き羽を背に持つ男――レオニス。
「くだらぬ日常だ。だが……次に消えるのは、その笑顔だ」
闇に溶けるように彼の姿は消えた。
焚き火の炎が揺れ、モフモフたちの寝息が重なり合う。
しかしその平和が長く続かぬことを、まだ誰も知らなかった。
☆【第100話スペシャル】☆
前編「モフ度大暴走!?甘々の大惨事」へつづく!
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
また、次話でなんと!!
100話達成します!!!!
これもひとえに読者の皆様のおかげです!
次話から少々特別なエピソードを投稿予定です!!
お楽しみに♪('ω')ノ
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】を是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




