第39話 ◆「休息の裏で忍び寄る影(レオニスの暗躍)」◆
おはようございます!
皆さん、夏バテしてませんか?
暑さに負けず、今日も乗り越えていきましょう!
さて、そんな微妙な天気をも吹き飛ばすほどの笑いとシリアスが入り混じった絶妙なストーリーはいかがでしょうか?
ではでは、ストーリーに、どれだけ脂が乗っているか…ぜひ読んで確かめてください(*'ω'*)!
王都から遠く離れた古代遺跡の地下――
ひとりの男が荒い息をつきながら、闇に溶け込むように佇んでいた。
「……まさか、ここまで追い詰められるとは」
レオニス。かつて《白霧の鷹》の祈祷師として仲間を導いた男は、今や完全に裏切り者の烙印を押されていた。
彼の掌には黒き印――ヴァルツェルの呪印が浮かんでいる。
「これは……祝福か、それとも呪いか」
背後の闇から声がする。
「どちらでもよい。お前が力を欲するなら、それは祝福だ」
姿を現したのは、漆黒のローブをまとった異形の男。
眼窩からは光が漏れ、影のような体が揺らめいている。
「……貴様は」
「名は必要あるまい。我らはただ《黒き手》の意思を伝えるだけ」
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「俺は……ただ、皆を守りたかっただけだ。だが……あの光の下にいたときの俺は、あまりにも弱かった」
彼は仲間を思い出す。エルネアの真っ直ぐな剣、ハイロの冷たい眼差し、ヴォルカとフィリオの兄妹の絆……。
自分がそこに居続けられなかった理由を、胸の奥で何度も反芻する。
「俺は、必要とされなかった……」
「違うだろう?」影の声が囁く。
「必要とされたかったのだろう。だが、居場所はすでにある。我らの側にな」
レオニスの眼が揺れる。
「……俺が裏切れば、あいつらを敵に回すことになる」
「もう敵だろう。今さら戻れはしない」
影は指を鳴らす。
黒き靄が広がり、レオニスの手首に絡みついた。
「選べ。己の弱さに縛られるか――闇を力に変えるか」
**********
一方その頃、グリスたちは焚き火を囲んで笑い声をあげていた。
セフィーナが「むっつりじゃないです!」と真っ赤になり、リーアが「ふふ、可愛い」と笑う。
グリスは「やめろ! またモフ度上がるだろ!」と騒ぎ、仲間たちはどっと笑う。
――その喧噪の裏で、確かに闇は動いていた。
レオニスは苦悶の末に跪いた。
「……俺に、力を。俺を……捨てた奴らを、見返すために」
「よろしい。では契約を」
影が差し出した黒き結晶を、レオニスは両手で受け取った。
結晶が脈打ち、彼の胸に溶け込んでいく。
「――ぐあああああッ!!」
背中から黒き羽根が突き出し、彼の祈祷の力が歪んだ闇の祈祷へと変貌していく。
「これが……俺の……新しい力……!」
血走った眼に、もうかつての聖職者の影はなかった。
影は低く笑う。
「よくぞ受け入れた。では……次の狩場は決まっているな」
「……ああ。奴らだ。グリス、リーア、そして――俺を切り捨てた仲間ども」
レオニスの口元に、凄絶な笑みが浮かんだ。
月が雲に隠れた瞬間、漆黒の羽が大空に散った。
――それは、休息の裏で確実に迫る“報復の兆し”だった。
「第40話」へつづく!
「モフ度暴走ドタバタ回 ~ぬいぐるみ大捕物~」
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】を是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




