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第34話 ◆「策謀の灯、結束の輪」◆

おはようございます!

皆さん、夏バテしてませんか?


暑さに負けず、今日も乗り越えていきましょう!


さて、そんな微妙な天気をも吹き飛ばすほどの笑いとシリアスが入り混じった絶妙なストーリーはいかがでしょうか?


ではでは、ストーリーに、どれだけ脂が乗っているか…ぜひ読んで確かめてください(*'ω'*)!

焚火の勢いが弱まり、橙の火が静かに揺れている。


さっきまで「むっつり聖女」だの「大胆すぎる姫騎士」だのと賑やかだった野営地は、ストラウスの一声で空気を変えていた。



「――では、作戦会議を始める」

鋭い眼差しで周囲を見渡す彼に、皆が姿勢を正す。


グリスもまだ顔に残る熱を振り払い、魔術書を開いてペンを構えた。


「未来を視て、そこから引き出せる情報を基盤にする。けど、俺一人の占術だけじゃ限界がある」

「その限界を、私たちで補えばいいのね」リーアが静かに頷く。



「そうだ。俺は“分岐の未来”は読めるが、選択肢の先は膨大すぎる。誰と誰を組ませるか、その相性を占って戦力を最適化する必要がある」








◆組み合わせの議論


「つまり編成か。なら俺はお嬢様と組む」

ストラウスが真っ先に手を上げる。


「だが、隊長、あんたが前に出すぎると後衛が孤立するぞ」ディセルが指摘する。


「フン、俺の背を守れる奴がいるなら言ってみろ」

「俺がやります!」とライナーが即座に挙手した。

「お前は黙っとけ! 弟子志願!」とセリカが頭をはたく。


マリィが苦笑して剣を磨きながら言った。

「なら私がディセルと組んで、中衛を安定させるわ。ライナーとセリカは前に出過ぎないこと。わかった?」


「は、はい!」

「ま、まぁ仕方ないわね!」


ゴルドがもそもそと馬車の手綱をいじりながら口を開いた。

「オレは……馬車を動かして攪乱、かな? でもすぐ忘れちまうかも……」

「忘れるな!」全員から一斉にツッコミが飛ぶ。







◆聖女隊の立ち位置


「わたくしたちは、どう動くべきでしょう」

リゼットが冷静に問いかけると、セフィーナが胸を張る。

「私は前衛です! 殴ります!」

「知ってます」

全員が揃って即答した。


カイ和尚が拳を鳴らす。

「ならば儂も突撃だ! 聖女殿と並べば敵も震えるぞ!」

「わ、私ひとりで十分ですよ! ……でも、和尚ならまぁ……」


「おお、やっぱり仲間意識あるんじゃねぇか」ハイロがニヤリと笑った。


「わたくしは殿に回り、後方から暗殺を狙います」

リゼットは淡々と告げたが、セフィーナが振り返る。

「リゼットはいつも冷静で助かります!」

「……そう思うなら、次はもう少し節度を持ってください。聖女様」

「むっ……むっつりじゃないですからねっ!」


またも場がざわついた。








◆白霧の鷹の意見


「私たち《白霧の鷹》は後衛の援護に回る」

エルネアが静かに告げる。


「ヴォルカと俺で前を固め、フィリオが矢で援護。ハイロは隙を狙え」

「了解だ。俺の魔眼、好きに使わせてもらう」


「……だがレオニスの裏切りは痛いな」

ヴォルカがぼそりと呟く。

「兄さん……あの人はまだ戻れるの?」フィリオが不安そうに問う。

エルネアは目を閉じて答えなかった。







◆無銘の牙の誓い


「私たちも加わります」

ナナシが真剣な顔で告げる。

「プルリ、ミミ、ルルカ。人に進化した身だからこそ、仲間を護るために戦う」


「はいっ!」と三人の少女が声を揃えた。

プルリが胸に手を当て、瞳を輝かせる。

「わたし……人間になれて嬉しいから……だから、絶対にみんなを守りたい」

ミミも犬耳をぴんと立てて。

「仲間を食べ物にしないで済むの、うれしいんです! だから今度は守る!」

ルルカは爬虫類の尾を静かに揺らし、落ち着いた声で言った。

「……血の誓いは済ませた。戦場で裏切ることはない」


「頼もしいぜ」グリスが頷き、未来の紙片を一枚燃やした。







◆未来を読む


炎の中から浮かび上がったのは、揺らめく影。

ヴァルツェルの姿がぼんやりと形を成す。


「……次は“影を裂く術”を使ってくる」

グリスが額を押さえる。

「俺が見た未来じゃ、斬撃が空間を裂いて、味方同士を分断させてた」


「つまり、孤立させられる前に連携を強化すべきってことか」リーアが剣を握りしめる。

「そうだ。だから二人一組の戦術を徹底する。単独行動は禁止だ」




「ほほぉ! ペアで戦うのは愛の証じゃのう!」

ハイテンションオババが突然叫ぶ。

「違ぇよ!」全員が再度ツッコむ。


バルク村長が腕を組んで笑った。

「だが真実じゃ。仲間を信じ、絆を結ぶことが勝利への道だ」


その言葉に、誰も反論しなかった。










◆結束の灯


「――よし、決まりだな」ストラウスが頷く。

「各自、二人組で行動する。孤立するな。命を預け合え」



リーアがグリスを振り返る。

「じゃあ、私とあんたは当然ペアね」

「お、おい、それは……!」

「文句ある?」銀髪の姫騎士が悪戯っぽく微笑む。

「……ないです」グリスは観念したように答えた。


「ちょ、ちょっと羨ましいです!」

セフィーナが叫んで、すぐに顔を真っ赤にする。

「い、いえ違います! むっつりじゃないですからぁあああ!」


夜空に笑い声が響き、しかしその奥に確かな決意があった。

彼らは今、バラバラではなく、一つの輪となっていた。


――そして、ヴァルツェルとの再戦が近づいていた。



第35話へつづく!

「漆黒の影、罠の牙」



どうも、お世話様でございます!


焼豚の神でございます。


最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ


物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!

今後も加速度的に物語が進行していきます!


それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ


◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆


グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」


 → 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。


 → 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。




モフ度


 - 0~19%:平常


 - 20~29%:末端ふわ化


 - 30~49%:耳/尻尾ふわ化


 - 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)


 - 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)


 - 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”



良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!



また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】を是非、この機会に知って頂けますと幸いです!


それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪


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