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第31話◆「占術の炎、冷笑の氷」◆

おはようございます!

お盆休みいかがお過ごしでしょうか♬

思い思いのひと時を過ごして頂ければと思います!


あと、皆さんも、夏バテに負けず、今日も乗り越えていきましょう!


さて、そんな微妙な天気をも吹き飛ばすほどの笑いとシリアスが入り混じった絶妙なストーリーはいかがでしょうか?


ではでは、ストーリーに、どれだけ脂が乗っているか…ぜひ読んで確かめてください(*'ω'*)!

グリスの剣先が凍り付く。

運命を書き換える万年筆剣《運命穿ち》が、漆黒の氷霜に覆われた。


「チッ……冷たいな」

グリスは力を込め、氷を砕く。

砕けた氷片はただの氷ではない。細かな棘を持つ「呪氷」であり、触れるものの動きを鈍らせる。


ヴァルツェルは片手を組み、盤上の駒を操るように笑った。

「記す前に凍らせる。……簡単な理屈だ」







◆占術の逆打ち


「なら――先に未来を滑らせるまでだ!」


グリスの足元に、再び金色の脂が流れ出す。

分岐する未来が、光の川のように地面を走る。


「“滑る未来”──選ばせてもらうよ。《脂流占、発動──フォーチュン・スライド》!」


目に見えぬ未来の糸をなぞり、筆剣を振るう。

次の瞬間、氷の蔦が迫った瞬間に側転でかわし、直後に蒼炎のカウンターを叩き込む。


青白い炎が蔦を焼き切り、空間が爆ぜる。

リーアが歓声を上げた。

「グリス、やった!」


だが、ヴァルツェルは微動だにせず。

「読み合いに応じるとは、少しは駒らしくなったか」






グリスは息を荒げる。未来を視るたびに精神を削られる。

「……くそ、数も魔力も、全部向こうが上かよ」


そのとき、影駒の背後に黒い煙がゆらめいた。

煙は形を変え、鎖のように絡みついていく。

それは“未来に抱く後悔の影”。


「その影……君に背負わせない。《燻影占、展開──リグレット・ディフューザー》!」


筆剣で影を払うように走らせると、煙が裂ける。

駒たちの動きが一瞬だけ鈍り、攻撃が遅れる。


「今だ!」

グリスは未来のルートに身を投じ、蒼炎をまとった剣を振るう。

影駒が数体、黒煙に呑まれ消滅した。


リーアが胸を押さえながら呟く。

「……グリス、相手の後悔まで背負うなんて……」




だが、消えた影の奥から新たな駒が現れる。

数が減らない。息を切らしたグリスは舌打ちをした。


「やれやれ……じゃあ一枚、盗ませてもらうぜ」

右手に黒インクがにじむ。

「悪いけど、それ……少し借りるね。《盗命の手──発動! デスティニー・スニッチャー》!」


インクの手が影兵に触れた瞬間、黒い記述の断片が引き剥がされ、グリスの魔術書に書き込まれる。

次の瞬間、影兵が振るうはずだった一撃が“奪われ”、逆にグリスの剣に流れ込む。


蒼炎の筆剣が、影駒ごと地面を貫いた。

「っはあ……重いなこれ」

体に鉛のような倦怠感が走る。だが確かに一撃は通った。




ヴァルツェルは退屈そうに指先を鳴らす。

盤上に並ぶ駒が一斉に黒光を放ち、再編される。

兵士、騎士、城……まるで本物のチェス盤のように整列し、迫ってくる。


「遊びは終わりだ。お前に残されたのは数手。詰みは近い」







◆追い詰められるグリス


グリスは膝をつきそうになりながらも、笑みを浮かべる。

「……上等だよ。俺は駒じゃねえ」


「脂がうずくんだよ……ヤバい運命のときはな!」


彼の目に再び金色の脂が流れ込む。

選択肢は少ない。だが、わずかな勝ち筋がある。


「セフィーナも、リーアも、ストラウスも……俺が守る!」


筆剣を振り上げ、未来を書き込む。

蒼炎が大きく燃え上がり、黒い駒たちの前に立ち塞がった。



第32話へつづく!

「迫る詰みと割り込む手」



どうも、お世話様でございます!


焼豚の神でございます。


最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ


物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!

今後も加速度的に物語が進行していきます!


それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ


◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆


グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」


 → 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。


 → 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。




モフ度


 - 0~19%:平常


 - 20~29%:末端ふわ化


 - 30~49%:耳/尻尾ふわ化


 - 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)


 - 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)


 - 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”



良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!



また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】を是非、この機会に知って頂けますと幸いです!


それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪


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