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第28話:♥「愛情全開モフ度減少作戦と、迫る黒き影」◆

おはようございます!

お盆休みいかがお過ごしでしょうか♬

思い思いのひと時を過ごして頂ければと思います!


あと、皆さんも、夏バテに負けず、今日も乗り越えていきましょう!


さて、そんな微妙な天気をも吹き飛ばすほどの笑いとシリアスが入り混じった絶妙なストーリーはいかがでしょうか?


ではでは、ストーリーに、どれだけ脂が乗っているか…ぜひ読んで確かめてください(*'ω'*)!

「さぁ、今日から本格的に始めるわよ、モフ度減少作戦!」


リーアがそう宣言すると、坑道の一角に集まっていた仲間たちは一斉に顔を見合わせた。

机の上には、毛布、小さなマグカップ、そして――なぜかピンク色のクッション。


「おい、なんだその……やけに甘ったるい雰囲気は?」

セリカが眉をひそめると、リーアはさらりと答えた。

「回復には精神的安定が必要なの。グリスが安心できる環境を作るのよ」


「いや、環境っつーか……それ完全に“愛情巣作り”だろ」

「……お前、今そういうこと言う!?お前!!」

ライナーのツッコミが坑道に響いた。



当のグリスは、テーブルの上で小さなモフモフ人形姿のまま、両手――いや両前足?を小さくバタつかせていた。


(おいおいおい、なんで俺がこんな……ピンクのクッションの上で……)

だが、リーアが自分を抱き上げた瞬間、彼の理性はぐらつく。

「ほら、あったかいでしょ?」

優しく頬ずりしてくるリーア。

(あ、あかん……俺のHPが……いや理性ゲージが……!)






——

◆仲間たちの反応


「うわ、こいつ顔真っ赤になってないか?」とライナーが囁けば、

「モフだからって油断してたら、あれは心臓に悪いよなぁ」とセリカが頷く。


ストラウスは腕を組み、「……リーア様のやることに間違いはない。俺たちは見守るのみだ」と言いつつも、視線がやや険しい。


マリィとディセルは微笑みながら、「ふふ、あのリーア様がここまで献身的になるなんてね」とこそこそ話す。


シロモフはと言えば――

「モフモフ仲間が幸せそうで、なんか複雑モフ……」

どこか切ない声を漏らしていた。






——

◆リーアの“直接療法”


リーアは小さなスプーンを手に、温かいスープをふうっと冷ます。

「ほら、口を開けて」

(え、まさか……あーんってやつ……!?)

グリスは小さな前足で抵抗するも、リーアは容赦ない。


「ほら、食べなきゃモフ度下がらないわよ」

(物理的に下げるもんじゃないだろこれ!?)

しかし温かいスープが口の中に広がり、不思議と体の芯が楽になっていく。


リーアは満足げに微笑む。

「やっぱり、あなたは私が守るわ」

その言葉に、グリスの胸が不意に熱くなる。


(……やめろよ……そんな顔、反則だろ……)






——

◆影の介入


そんな和やかな時間の裏で――

坑道から離れた廃教会の地下、蝋燭の灯りの中でひとりの男が静かに座していた。


ヴァルツェル・エルン。

冷ややかな瞳、血の気を感じさせぬ蒼白な顔。

「……クロニクルベアラーの力が、限界に近づいている」


彼の前には、黒くひび割れた水晶球が置かれている。そこには、縮んだグリスの姿が映っていた。


「面白い。力を使い果たした獣など、ただの玩具だ」

指先で水晶球を撫で、口角を僅かに上げる。

「――だが、奴はまだ駒としては優秀だ。壊すのは惜しい」


背後の闇から、影のような声が響く。

「お望み通り、聖女の動きも封じましょうか?」

「いや……まだいい。獲物は、最後に美味しく頂くのが嗜みだ」


その声と共に、蝋燭の炎が揺らめき、部屋の温度が一瞬で下がった。







――

◆リーアの想いと決意


坑道に戻る。

リーアは毛布にくるまったグリスを膝に乗せながら、小さく呟いた。

「あなたがいなくなったら……私は……」


グリスはその声を聞き取り、胸の奥がざわつく。

(リーア……そんな顔するなよ……)


リーアは自分でも気づかぬうちに、モフモフの頭をそっと撫でていた。

その瞬間、術式カードの表示が――

モフ度 87% → 79%

ゆっくりと減少していく。


「……やっぱり、愛情よ」

リーアは小さく笑った。






――

◆迫る運命


その夜、グリスは毛布の中で眠りながらも、不穏な夢を見る。

黒い影が自分を覗き込み、氷のような声で囁く。

『お前の物語は、俺が終わらせる』


目を覚ますと、リーアがまだ膝の上で抱きかかえてくれていた。

「大丈夫よ、私がいる」

その声が、不安をかき消す。


(……俺は、絶対に負けない。こんな姿でも、仲間を守る――)


モフ度減少作戦は続く。

しかし、遠くでヴァルツェルの影が着実に迫っていることを、まだ誰も知らなかった――。




【第29話】へつづく!

タイトル:「愛情爆撃、そして迫る漆黒の手」





どうも、お世話様でございます!


焼豚の神でございます。


最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ


物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!

今後も加速度的に物語が進行していきます!


それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ


◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆


グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」


 → 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。


 → 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。




モフ度


 - 0~19%:平常


 - 20~29%:末端ふわ化


 - 30~49%:耳/尻尾ふわ化


 - 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)


 - 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)


 - 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”



良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!



また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】を是非、この機会に知って頂けますと幸いです!


それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪


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