第21話:◆「覚醒と邂逅の刻」◆
おこんばんは!
本日4回目の投稿が本日最後の投稿です!
坑道の崩壊音が岩壁を揺らし、粉塵が舞い上がる中、グリスは剣ではなく、魔術書とペンを握りしめて立っていた。蒼き瞳の奥に揺れるのは、葛藤と決意が渦巻く覚醒の兆しだった。
「終わりじゃない……これは、俺の物語を自分の手で綴る戦いだ」
リーア・ヴァレンスタインは銀閃の姫騎士の二つ名を持ち、その圧倒的な剣技で知られているが、今は心配そうに彼に声をかけた。
「グリス、どうか無理はしないで。あなたの物語は、まだ誰にも終わらせられない」
シロモフが尻尾を振りながら跳ねて叫ぶ。
「モフ! グリス、己の心と向き合うモフ!」
——
◆幼き日の孤独と痛み
グリスの意識は幼少期へと引き戻される。
焼豚のような見た目を理由にオーク族から嘲笑され、煙たがられた日々。彼の心にぽっかりと空いた孤独の穴は、育ての親の死でさらに深まった。
(俺は……ここに居ていいのか?)
唯一心を許せたのは、リーアお嬢様だった。
彼女と過ごした日々はわずかな救い。だが、その信頼も、ある日彼が大切な手紙を紛失してしまったことで崩れかけた。
「ごめん……俺は……ダメだ……」
ペンが震え、魔術書が青白く光を放つ。心の闇が巨大な影となり、グリスを飲み込みそうになった。
「止めるんだ……これは俺の物語だ」
魔術書から光が溢れ出し、ペンと融合して新たな紋章が浮かび上がる。供犠剣の蒼炎とも共鳴し、異世界の神兄弟から授かった真の継承者として、グリスの内に眠る力が覚醒する。
——
◆グリスチームの決意
ライナーは真剣な瞳で言う。
「俺は約束した。グリスさんの舎弟になるって。だから、絶対に守る!」
セリカは冷静にツッコミを入れる。
「またその話?でもまあ、俺たちチームだし、全員で支え合わないとね」
ストラウスは重々しく剣を構えながら、
「護衛隊の誇りにかけて、お嬢様とグリスを絶対に守る」
ディセルとマリィもそれぞれの剣を握り締め、意志を固めた。
ゴルドは「忘れっぽいのが難点だけど……」と笑いながら、
「俺はタンクだ。前に出てみんなを守る!」
リーアは時折見せる小悪魔的な笑みを浮かべながらも、
「あなたが心折れることがあったら、その時は私が一番キツく叱ってあげるわ」
その言葉にグリスは少しだけ笑みを返した。
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◆聖女隊の加勢
坑道の入口付近では聖女セフィーナが静かに杖を構えていた。
「グリス様……私たちもあなたを信じています」
リゼットは背後からサポートの魔法詠唱を始め、
「負けるわけにはいきません、聖女隊の名にかけて」
破戒僧カイは咆哮しながら前へ踏み出す。
「敵の力を粉砕するのみ! 神の裁きを見せてやる!」
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◆王都クラン《白霧の鷹》の動揺
王都の冒険者クラン《白霧の鷹》、剣士長エルネアは険しい顔で指示を出す。
「敵の動きを封じる! ハイロ、魔眼で状況を監視。ヴォルカ、フィリオは援護射撃を頼む」
ハイロは眼帯越しに冷静に呟いた。
「不審な動きを察知した。まさかあいつとはな……。」
ヴォルカとフィリオは息を合わせて攻撃態勢を整える。
一方、裏切り者の影はどこか薄気味悪く、言葉は誰の声ともつかないまどろみのように響いた。
「――ヴァルツェルの意志は我が中に宿る……。クロニクルベアラーは……消さねばならぬ」
その正体は誰にも知られていなかった。暗殺者の仮面を被った聖職者の裏の顔が、いま静かに動き始める。
——
◆辺境クラン《無銘の牙》の奮闘
ナナシが切り込む。
「ここは俺たちが守る。黙って見ているわけにはいかない」
プルリが軽やかに魔弾を放つ。
「みんな、こっちに注目して!」
ミミとルルカは連携し、敵の隙を突く。
「無銘の牙、全力で援護するわ!」
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◆天に召された者たちの奇跡的復活
渇き村の村長が穏やかに現れる。
「時は満ちた。ここからが本番じゃ」
バルク・ムキムキは拳を握りしめ、
「俺の筋肉はまだまだ健在だ!」
ハイテンションオババは杖を振り回し、
「さあ、地獄のマッサージ、第二ラウンドよ!」
——
◆闇の波動と希望の光
闇が深まるなか、グリスの目の前に一筋の光が差し込む。
「グリス……待っていたわ」
記憶と未来の狭間で揺れる彼に、光の中の女性は微笑んだ。
「あなたは一人じゃないわ」
リーアが囁く。
「希望は、まだここにある!」
【第22話】へつづく!
タイトル:「闇裂く光の継承者」
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
今日はもうおしまいです!
また明日、日曜日に連続投稿するよ!
1回目の投稿は、朝6時10分に投稿予定!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】を是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




