第2話①「神様兄弟のブートキャンプ:サバイバル訓練と、運命の発見」
おはようございます♪
昨日すごく嬉しいことが起きました!
なんと、昨日「ぬいオク」に186名もの読者が
足を運びに来ていただきました!
ありがとうございます(*ノωノ)
これからも、「ぬいオク」をよろしくお願いします。('◇')ゞ!
さて、今日もストーリーに、どれだけ脂が乗っているか…
ぜひ読んで確かめてください(*'ω'*)!
朝――。
「おはよう、グリス! 今日は気合入れていくぞ!」
ツカサの声が、朝日よりまぶしいテンションで飛び込んできた。
(うわ、絶対ろくな日にならないやつだ……)
グリスは、まだ寝ぼけた頭を抱えながらうめいた。
昨日、奇跡的に“言葉”が本に浮かび上がって、ちょっと泣きそうになったばかりなのに。
その余韻、たった一晩で吹き飛ばされるとは思ってなかった。
しかも、今日はなぜか“訓練”だという。
「ブートキャンプって……なに、軍隊式なの……?」
「うん、神様式だよ☆」
「そっちのが怖いわ!!!」
ツカサに引っ張られ、たどり着いた先は、森の奥。
木々がうっそうと茂り、虫は飛び、ぬかるんだ足元が容赦なく靴を汚す。
「では本日より、心と体を鍛える“神様兄弟式サバイバル合宿”を開始する!!」
ツカサはなぜか頭にタオルを巻き、すでに汗だくのやる気満々スタイル。
隣では、レンジが無言でマキを割っていた。
その様子は、もはや“修行僧”か“山の番人”の風格だった。
(いや、怖……っていうか、なに始まるの?ボク、まだ自己紹介カードすら書いてないのに?)
そして、地獄は始まった。
■ 木登り
■ 腕立て100回
■ “ごはんをゲットするまで帰れません”川渡りチャレンジ
■ 謎の筋トレメニュー「神ツボ押しスクワット」
……などなど、神様兄弟の想像力(という名の暴力)により、グリスの肉体はどんどん削られていく。
「おい、息してるか?」
「……ギリです……ツカサさん……ボク……むり……」
「ナイス根性! それでこそ言葉の戦士!!」
(勝手に職業つけるのやめて!?)
とはいえ、次第にグリスは気づく。
汗をかき、倒れそうになりながらも、自分の足で立っていることに。
今まで、“自分はできない子”だと思っていた。
何をしても否定されてきたし、誰かの後ろに隠れていたほうが楽だった。
でも。
ツカサは、何度も「いいぞ!」と声をかけてくれて、
レンジは、口には出さないけれど、ちゃんと後ろで見守ってくれていた。
(……あれ? なんか、ちょっとだけ、うれしいかも)
そんなときだった。
森の中、転びそうになった拍子に、グリスはある“光る何か”に気づく。
木の根元に埋もれていたのは、古びた紙片。
触れた途端、文字がにじむように浮かび上がる。
《この世界は、君を待っていた》
「……なにこれ」
ツカサが横から顔をのぞき込む。
「おっ、出たか。おめでとう、グリス。それが“運命の断片”ってやつさ」
「運命の……?」
「君が“進みたい”って思ったときにだけ、見つかるんだよ」
レンジも、小さくうなずく。
「お前の中に、言葉が宿りはじめている証だ」
(そんな……カッコいいこと言われても、ボク、さっきまで川でこけてたんだけど……)
でも、なぜか――その言葉がすんなり心に入ってくる。
(ボクが、進みたいって思ったから……? だから、見つけられたの……?)
本当に、そんな気がした。
グリスは、見つけた紙をそっと抱きしめる。
それはたった一枚の紙だったけど、
まるで、自分の“これから”を少しだけ認めてもらえたような、そんな気がした。
(……がんばってみても、いいかもしれないな)
ボヤキながらも、グリスの背中が、ほんの少しだけしゃんと伸びた――。
第2話 ②「“キミは選ばれし者”って…言うの早くない?まだ川でコケてるだけなんだけど!?」へつづく
どうも、おこんばんはでございます!
焼豚の神でございます。
今回も読了しに来てくださった皆様ありがとうございます('◇')ゞ!
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