第23話 「族長の真の試練!? ……って結局キノコ採りかよ!?」
おはようございます!
よろしくお願いします!('◇')ゞ
オークの集落の大広間。
肉と酒と歌合戦の“胃袋試練”を何とか生き残ったグリスは、テーブルに突っ伏して荒い息を吐いていた。
「……も、もうダメ……胃袋が限界突破してる……。
このままじゃ“もふもふ丸焼き”で終わる……」
横でごろんと寝転がるシロ=モッフ。
「……ぷすぅ……ひっく……おかわり……」
「お前は勝手に寝酒で沈むなぁぁぁ!!!」
そんな二人に、オーク族長がドン!と立ち上がる。
背後には族の戦士たちがズラリ。
重厚な空気。
今度こそ“本物の試練”が下される雰囲気に、場が凍りついた。
族長が低い声で告げる。
「グリスよ。お前は胃袋試練を越えた。だが、それは序章にすぎん」
「……序章? ま、まさか今度は命懸けの戦――」
「次こそが真の試練。“森の魔獣退治”だ!」
オークたちが「おおおお!」とどよめき、グリスはごくりと唾を飲む。
(やっぱ来たか……! いよいよ戦闘イベント! 胃袋じゃなくて、俺のペンが火を噴く番だな……!)
しかし、族長は続ける。
「――ただし、退治するのは“魔獣”ではない」
「え?」
「“森の凶悪なキノコ”だ」
「………………」
「…………………………は?」
「ちょっと待てぇぇぇぇ!!! なんで“魔獣”から急に“キノコ”にランクダウンするんだよぉぉぉ!!!」
オーク戦士たちは真顔でうなずく。
「森に潜むキノコ……やつらは夜な夜な胞子を撒き散らし、我らの畑を荒らすのだ」
「胞子吸いすぎて笑いが止まらなくなった戦士もいたぞ……」
「この前なんて、族長の寝室に勝手に生えてきやがった!」
「それもうただのカビだろ!?!? 俺に何やらせようとしてんだこの民族!!」
シロ=モッフが口をもぐもぐしながら呟く。
「……キノコ鍋、食べたい……」
「お前はすぐ食材にするなぁぁぁ!!!」
族長は腕を組んで厳かに宣言する。
「グリスよ。この試練を果たせば、お前を“森渡りの勇者”として認めよう」
「いや肩書きどんどん増えてくな!? 胃袋勇者の次は森渡り勇者って、どんなRPG職業だよォォ!!!」
こうしてグリスは、望まぬまま“森のキノコ退治”へ向かう羽目になった。
だがその“森の奥”には――仲間のリーアが残した“かすかな足跡”が眠っているとも知らずに。
「……仕方ねぇ。どうせ進まなきゃ始まらねぇんだ。
よし、行くぞモッフ!」
「おー……でも腹いっぱいで歩けねぇ……」
「引きずってでも連れてくからな!!」
荒野から続く森の入り口。
そこに、カオスとシリアスを兼ね備えた新たな冒険が幕を開けた。
第24話 「胞子まみれの死闘!? 笑うな危険!森のキノコ軍団!」へ
つづく!
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
これもひとえに読者の皆様のおかげです!
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】も是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




