第15話 「使命説明会、進まぬまま崩壊す」
おはようございます!
よろしくお願いします!('◇')ゞ
森の闇を切り裂くように、フードの人物は立っていた。
冷たい風が木々を揺らし、張りつめた空気の中――その声が低く響く。
フードの人物:「……我は“影の導き手”。
お前たちに課された運命を……今こそ語ろう」
グリスはごくりと唾を飲む。
――ついに、物語の核心が明かされる。
◆ ◆ ◆
が、そこで。
シロ=モッフ:「ご主人、今の聞いたか? “カゲの導き手”だって! 絶対方向音痴だぞ!」
グリス:「勝手に方向音痴認定すんな!!」
フードの人物:(ビクッ)「……黙れ。話を続けるぞ」
フードの人物:「お前たちの前に広がるのは……血と涙に染まる戦乱の未来……」
グリス:「え? ちょっと待て! 血と涙!? 俺まだ胃袋しか染めてねぇぞ!?」
シロ=モッフ:「ご主人の場合、“油と肉汁に染まる未来”ですな」
グリス:「焼肉定食かッ!!」
フードの人物:(ゴホッゴホッ!)「……し、真面目に聞けッ!」
フードの人物:「……やがて目覚めるは、真なる絶望の王――」
シロ=モッフ:「おぉ、“絶望の王”! 絶望を専門に販売してる王様ですな!」
グリス:「ディスカウントショップかよ!!」
フードの人物:(肩プルプル)「……王を、安売りするな……っ」
本気で怒るけど巻き込まれる
ついにフードの人物は声を荒げる。
フードの人物:「いい加減にしろ!!
我はお前たちに重大な使命を――」
グリス:「あ、もしかして俺たちに“選ばれし勇者の証”とか渡す系ですか? それとも“魔王を倒せ”みたいな? いやいや待てよ、そういうのは俺、だいたいフラグで失敗するんだって!」
シロ=モッフ:「ご主人の場合、“牢屋に入れ”が現実的使命ですな」
グリス:「やめろ縁起でもない!!」
フードの人物:(がっくり崩れ落ちる)「……なぜだ……なぜ私は……使命を告げるだけで……このような茶番に……」
張りつめていた空気は完全に吹き飛び、森に響くのは笑いとツッコミだけ。
グリス:「いやぁ~、でもなんか安心するな。こういうのが俺たちだって!」
シロ=モッフ:「そうですな! 使命とか未来とかはさておき、今日もご主人はボケまくり!」
フードの人物:「……お前たち、本当にこの先やっていけるのか……」
森の奥で、どこか“見えざる存在”が肩を震わせ笑っていた。
どうやら、この茶番も運命の一部らしい――。
◆ ◆ ◆
次回予告
フードの人物がついに「使命」を本格的に語ろうとする!
だが次話も、シロ=モッフの余計な合いの手とグリスの勘違いで説明が迷走する!?
第16話 「使命の真相、全然進まない件」へつづく!
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
これもひとえに読者の皆様のおかげです!
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】も是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




