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第9話「偉い人もパンには勝てない」

おはようございます!

よろしくお願いします!('◇')ゞ

コツ……コツ……と響く重い足音。

 牢屋の扉がギギギと音を立て、ゆっくりと開かれる。


「……来たな」

 取り調べ官とおばばが緊張の面持ちで立つ。



 しかし――扉の影から現れたのは、見た目からして完全に 「権威の塊」 な人物。


 肩幅広く、長いマントを翻すその姿は、誰もが頭を下げる存在感。

 ――この街の重鎮、名高き“法の執行者”であり、裏では国政まで動かすと言われる 偉い人 であった。


 だが、その顔は少し青ざめている。


「……何だこれは……牢屋で……パン……?」


 グリスは両手を振り、焦りつつ説明する。

「えっと、違うんです! このパンが……いや、焦げ目が! 地図になってて――」


「……地図? パンで……?」

 偉い人は目を細め、机の上のパンを凝視する。

 そして、おもむろに一切れを手に取ると――かぶりついた。



「……うまい」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!」

 グリス、モッフ、おばばが一斉に吹き出す。


「ちょ、ちょっと待て! それ食うところかよ!!」

 取り調べ官も思わず笑いをこらえられず、机に顔を伏せる。


「……うぅ……パンを食べる偉い人……こんなシーン、誰も予想してねぇ……」

 モッフが目を回しながらつぶやく。


 グリスは、パンと偉い人を見比べ、頭を抱える。

「このままだと、俺たちの取り調べコントが、国家級の茶番になっちまうぞ……!」


 おばばはニコリと笑った。

「しかし、パンは嘘をつかぬ。あの焦げ目には、真実が隠されておる」


 偉い人はかぶりつきながらも、真剣な眼差しでパンを見つめる。

「……なるほど、この暗号は……国家の安全より重要かもしれぬ」


 グリスは心の中で叫ぶ。

(いやいや、ちょっと待て! パンで国家級!? 俺のギャグ要素が完全にシリアスに飲み込まれちまった!!)


 それでも、グリスは拳を握り直した。

「いいか、パンの焦げ目だろうが、誰が食おうが関係ねぇ! 俺は絶対に仲間を見つけるんだ! リーア、セフィーナ、ライナー……何があっても――」


 その決意の声に、偉い人はふと顔を上げる。

「……よかろう。ならば協力する。だが、くれぐれもパンは俺の分も残せ」


「いやぁぁぁぁぁ!!! 残せるかぁぁぁ!!!」

 グリスの叫び声と共に、牢屋のカオス劇は新たな幕を開けた。



第10話「パンで出るか、パンが導くか――風車のリボン」へつづく!


どうも、お世話様でございます!


焼豚の神でございます。


最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ


物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!

今後も加速度的に物語が進行していきます!


それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ


これもひとえに読者の皆様のおかげです!


◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆


グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」


 → 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。


 → 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。




モフ度


 - 0~19%:平常


 - 20~29%:末端ふわ化


 - 30~49%:耳/尻尾ふわ化


 - 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)


 - 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)


 - 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”



良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!



また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】も是非、この機会に知って頂けますと幸いです!


それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪


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