第8話 「パンは語る、しかし腹も鳴る」
おはようございます!
よろしくお願いします!('◇')ゞ
牢屋の中。
机の上には山盛りのパンと、例の「パン暗号」。
取り調べ官は眉間に皺を寄せ、ペンでパンの焦げ目をなぞっていた。
「ふむ……どう見ても古代文字の断片だ……」
「どう見ても“焦げすぎた”ってだけだろ!!」
グリスの全力ツッコミが炸裂する。
「グリ坊! パンを侮るんじゃないよ!」
おばばが杖で机をコンコン叩く。
「昔から伝わるんじゃ、“大いなる物語はパンと共に焼かれる”ってな!」
「そんな言葉聞いたことねぇぇぇ!!!」
牢屋が笑いに包まれる。
だが、シロ=モッフは真剣な顔でパンを眺めていた。
「いや……これは本物かもしれないぞ。ほら、並べてみろ」
グリスはしぶしぶ、いくつかのパンを並べる。
すると――焦げ目の模様が繋がり、まるで一枚の地図のように浮かび上がった。
「……は?」
グリスは口を半開きにした。
「パン地図だとォォォォ!?!?」
取り調べ官は立ち上がり、目を見開く。
「やはり……“パン継承の預言”は実在したか!」
「パン継承!? 預言!? なんで俺、命がけで戦ってたのに……次の冒険のキーアイテムが“パン”なの!? もっとカッコいいのにしてくれよぉぉぉ!!!」
おばばは両腕を組み、胸を張った。
「パンほど尊いものはない。腹を満たし、心を癒やし、未来を導く……それがパンじゃ」
「言い切った!! なんか泣ける感じに言ったぁぁぁ!!!」
グリスがずっこける。
しかし――その時。
牢屋の外からコツ……コツ……と重い足音が近づいてきた。
取り調べ官とおばばが、一斉に表情を引き締める。
「……来たか」
「やっぱり動き出したかのぅ」
グリスは状況が飲み込めず、慌てて立ち上がった。
「ちょ、ちょっと!? 何? 今度は誰が来たの!? パンより強い奴とかいるの!?」
シロ=モッフが真顔で言い放つ。
「……いるかもしれない。バターロール王とか」
「いそうで嫌だぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
――笑いと謎が渦巻く牢屋劇場。
次なる“重要人物”の登場を前に、グリスの心臓はドキドキと高鳴っていた。
第9話「偉い人もパンには勝てない」へつづく!
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
これもひとえに読者の皆様のおかげです!
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】も是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




