第2話《荒野の再起とモッフへのツッコミ!》
おはようございます!
昨日から第二幕の投稿スタート!
よろしくお願いします!('◇')ゞ
――砂煙がようやく収まり、荒野の大地が姿を現す。
グリスは膝をつき、荒い息を整える。毛並みは逆立ち、体中の筋肉が震えていた。
「……ふぅ……生きてる……本当に、生きてるんだ……」
手のひらで土を触り、地面の冷たさと硬さを確認する。心臓の鼓動はまだ速く、頭の中は混乱と安堵が交錯していた。
「いや……もう、当分空の旅は御免だ……!」
大空から落とされ、地面にぶつかる寸前で魔術書とペンに助けられたことを思い出す。決意が体中に染み渡る。
――フラグが立った瞬間だった。
だが、休んでいる暇はない。仲間たちはヴァルツェルの奸計によって離ればなれになり、記憶すらも最初からやり直しになってしまった。
「……まずは、仲間を探さないと……」
グリスは立ち上がり、荒野の風を受けながら瞳を鋭く光らせる。
心の中でつぶやく。
「リーア……ライナー……セフィーナ……俺たちは必ずまた会えるはずだ。何か月経とうとも、再び会える日まで……みんな待っててくれ!」
その決意を胸に踏み出した瞬間――白く輝く毛玉の影がひらりと飛び込んできた。
「……シロ=モッフ!?!」
グリスの目の前に、相棒兼クロニクルベアラー【物語を綴る者】の眷属でもある小さな白毛の獣が駆け寄る。
毛並みはふわふわ、目は輝き、口元には何とも言えない愛嬌があった。
「……うわぁぁぁ、なんでお前ここに――って、早くない!? 俺、今、生きてる実感と葛藤の余韻を味わってたんだぞ!? 返せよ、その数秒の苦悩!!」
モッフはピョンピョン跳ねながら、耳をぴくぴくさせてツッコミを入れる。
「おいシロモフ!そりゃこっちも助けに来たくなるのはわかるけどさ、早すぎるっての!俺の葛藤も返せっての!それに、まだ地面から少し離れてるぞ!?」
「なんで、おいら怒られているモフ!?ここは感動の再開を喜ぶ場面なんじゃないモフか!?」
シロモフは思わず体がのけ反り、額に汗を滲ませながらツッコミ返す。
「ち、違うんだモッフ! 俺の葛藤とか生死の恐怖とか、全部吹き飛ばす勢いでここに現れやがったな!? でも……やっぱりお前がいると、ちょっと安心する……」
モッフは小さくクルクル回り、尻尾をブンブン振る。
「安心する?なら、オイラがついてるって証拠だ!もう少し落ち着けよ、クロニクルベアラー!」
荒野の風が二人を包む。
孤独な戦場、絶望の大空から生き延びたグリスにとって、モッフの存在は希望の証であり、仲間たちを探す勇気を改めて与えてくれるものだった。
グリスは深く息を吸い、魔術書 《クロノ・リカバリー》 とペン 《リベルトスクリーヴ》 を握り直す。
再び歩き出す準備を整えながら、内心で決意を固めた。
「よし……まずは手がかりを探すぞ。リーアもライナーも、セフィーナも……必ず、絶対に見つけ出す……!」
モッフも前を向き、ぴょんと小さくジャンプしながら叫ぶ。
「よーしグリス!オイラがついてる限り、何があっても諦めるなよ!さあ、冒険再開だ!!」
荒野に、一匹の獣とその眷属が再び立ち上がった――仲間との再会を信じ、未来を取り戻すための長い旅が、ここから始まるのだった。
第3話《現状確認からのお縄フラグ!?》へつづく!
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
また、次話でなんと!!
100話達成します!!!!
これもひとえに読者の皆様のおかげです!
次話から少々特別なエピソードを投稿予定です!!
お楽しみに♪('ω')ノ
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】も是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




