第49話◆「聖女狙撃編・前編」◆
おはようございます!
今日もよろしくお願いします!('◇')ゞ
朝の光が森を照らす中、仲間たちは日常の作業に勤しんでいた。
しかし、微かな異変──森の奥で風が止まり、葉がざわめく音も消えた瞬間。
「……何か、嫌な予感がする」
リーアが言うより早く、グリスは魔術書を手に構えていた。
シロモフも小さく体を震わせる。
「モフ……動くモフ、奴はここにいるモフ」
その視線の先、黒いフードの影──レオニスが森の影から静かに姿を現す。
その瞳には冷たい計算が宿り、持つ黒い書簡が微かに光る。
「……始まったモフ」
グリスは呟き、魔術書を開きペンを握りしめる。
*******
レオニスは一歩踏み出す。
空気が震え、地面が微かに揺れる。
その瞬間、仲間たちの体が警戒の構えを取る。
「全員、構えろ!」
ストラウスが大剣を振り上げ、ディセルとマリィも双剣と長剣を抜く。
ライナーは少し遅れて後方に構えるが、目は真剣そのものだ。
セリカがレイピアを握り、前衛と後衛の位置を確認する。
「……グリス、警戒しろよ。あれ、ただの奇襲じゃない」
プルリ、ミミ、ルルカも身構え、森の中で光を反射する。
「今日は静かにしてたと思ったのに……」
ミミが小さくつぶやく。
ゴルドは荷物の向きを変え、仲間の後方を守る。
そして、レオニスは静かに黒い文様を空中に描く。
「――これで、奴らの未来を少しだけ塗り替える」
黒い光がゆらりと森を覆い、仲間たちの心に微かな圧迫感が走る。
「来るモフ!」
グリスがペン先を火の粉にかざす。
魔術の文字が空中に浮かび、白銀の光の矢となって飛び出す。
だが、レオニスも同時に黒き結界を構築。
光の矢は弾かれ、森の木々に衝突して火花を散らす。
「……ふっ、まだこれだけでは本気じゃないな」
低く笑うレオニス。
ストラウスが大剣を振り下ろし、木々の間を走る影を狙う。
「リーア、そっちも警戒!」
「任せて!」
銀閃の姫騎士、リーアが旋回しながら鋭い斬撃を繰り出す。
セフィーナは聖女としての加護を展開しつつ、トンファーで地面を叩き影の位置を探る。
「……危険、森全体に罠が張られているわ!」
シロモフは小さく回転しながら、仲間たちの位置を確認する。
「モフ……グリスの後ろに黒い影が迫っているモフ」
ライナーは少し距離を取りつつ、前衛に従う。
「先輩、俺も行きます!」
「無理はするな、ライナー!」
グリスはペンを高速で走らせる。
魔術書から浮かび上がる文字が光を放ち、次々と具現化される攻撃と防御の結界。
「……未来視、行くぞ」
意識を集中し、未来の動きを読み取ろうとするグリス。
森に漂う影の微かな揺れ、レオニスの指先の光、それぞれが次の行動を示唆する。
「まずは撹乱モフ!」
シロモフが焚火の上で小さく回転、光の反射でレオニスの視界を乱す。
「……うっ……!」
黒い影が一瞬動揺する隙をつき、グリスは文字を具現化。
「未来を制す!」
浮かび上がった文字が盾となり、仲間たちを包み込む。
******
ストラウスとディセル、マリィは森の中で連携攻撃。
「斬るモフ!」
リーアの銀閃の軌跡に合わせ、双剣と長剣が黒い影を追い詰める。
セフィーナも攻撃のタイミングを見計らい、トンファーで森を打ち払う。
「……もう少し、みんな!」
ライナーは後方から仲間たちを守るため、鋭い突きで敵の動きを牽制。
プルリは体を伸縮させ、スライム的特性を活かして攻撃と防御を同時に行う。
「やるモフ!」
ミミとルルカも隙間から斬撃と射撃を繰り出す。
ゴルドは大きく振るった棍棒で地面を叩き、衝撃波を生む。
「みんな、かかれ!」
森の空間が、光と影、魔術と剣戟で埋め尽くされる。
「……甘い」
レオニスは闇の結界を強化し、文字の具現化を次々と弾く。
「奴らの協力も、未来視も、この程度で止められる」
彼の手から黒い祈祷文が空間に広がり、仲間たちの視界を歪める。
グリスは魔術書を必死に操作するが、次第にモフ度が上昇する。
(……やばい……もう少しで限界……)
リーアが前に出て、グリスを庇う。
「……ここは私に任せて!」
その鋭い斬撃が、黒い文様を断ち切る。
セフィーナも後方から支援を送りつつ、視界を補助する。
「……リーアさん、気をつけて!」
仲間たちの連携とグリスの未来視によって、黒い影は一時的に退く。
しかし、レオニスは微笑み、まだ次の手を隠している。
「……面白い、もっと楽しませてもらおう」
低く響く声が森に残る。
グリスは息を整え、仲間たちと目を合わせる。
(……まだ終わらせない……次で必ず抑える……)
森に残るのは、煙と光と影。
戦いの序章は終わったが、まだ全ては終わっていない。
第50話「聖女狙撃編・後編」へつづく!
どうも、お世話様でございます!
焼豚の神でございます。
最後までお読みいただきありがとうございます。('◇')ゞ
物語が現在、狡猾と狡猾が交差しています!
今後も加速度的に物語が進行していきます!
それでは、引き続き物語をお楽しみください!('ω')ノ
また、次話でなんと!!
100話達成します!!!!
これもひとえに読者の皆様のおかげです!
次話から少々特別なエピソードを投稿予定です!!
お楽しみに♪('ω')ノ
◆グリスの「モフ度」と能力関連設定◆
グリスの能力:「クロニクルベアラー(物語を綴る者)」
→ 他者の記憶・感情・空間の“物語構造”を感知し、世界を“読み解く”力。
→ 使えば使うほど“内側の温度(感情)”が昂ぶり、モフ度が上昇する。
モフ度
- 0~19%:平常
- 20~29%:末端ふわ化
- 30~49%:耳/尻尾ふわ化
- 50%以上:ぬいぐるみ化進行、人格への影響(語尾に“ぷぅ”など)
- 75%以上:上半身下半身がぬいぐるみ化急行、人格への影響(発声が可愛くなるなど)
- 100%:完全ぬいぐるみ化(意識あり)=“魂を綴る最後の綴り”
良ければ、感想・ブクマ・お気に入り、おかわり自由でお待ちしてます!
また、良かったら筆者に別作品である『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』通称:【ナナクラ】も是非、この機会に知って頂けますと幸いです!
それでは、また次話でお会いしましょう~~~(^^♪




