表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/101

第18話 閃光と重力使い

 相変わらず大きすぎる歓声が闘技場を包み込み、第2回戦第3試合が始まろうとしていた。

 対戦カードは【閃光】セルト対【重力(グラビティ)()魔術師(マジシャン)】ミカ。


 セルトは第1次元出身の青年で、EXエピック級の[閃光]スキルを持っている。

 とにかく速く移動できるらしい。


 どちらが勝つか予想している間に実況と両者の準備ができたようで、興奮した声が会場に響いた。

 「さあ! 第2回戦も後半戦だ! 対戦カードはこの2人だ!

 神話級をも超える速度で切りまくる!【閃光】セルト!! 対するは、重力魔法を駆使した優雅な戦い方で相手を一瞬で制圧してきた! 【重力(グラビティ)()魔術師(マジシャン)】ミカ・フィンダー!!」


 身軽な服装で、腰に短剣を数本差した青年が入場した。セルトだ。

 たいして反対からは真剣な目つきでセルトを睨むミカが入場した。

 両者の準備が整い、実況が試合開始を宣言する。


 「それではっ! 試合開始!」

 するとセルトは一瞬でそこから姿を消し、ミカの背後に現れた。そしてすぐにミカの首元に刃を入れる。

 あっという間の出来事だったが、ミカは瞬時に反応、判断し自分の重力を強めて地面にしゃがみ、セルトの攻撃を避けた。


 「あれを避けるか~ お前さんやるな~流石神話級や」

 セルトは苦笑いしながら口を開いた。


 「お前も、EXエピック級でありながら神話級をも超える速度を持っているとは……

 かなりきつい戦いになりそうだ」


 「それはお互い様やろっ!」

 その瞬間セルトは一瞬でミカに近づいた、しかし、ミカがギリギリで反応しあと数センチで届くという所で重力魔法で撃ち落とされた。

 この間0,03秒。


 「うっ……ぐっ……」


 「なんだ?! 何が起きたんだ?!」

 何も見えなかった観客達はざわつき、感嘆していた。


 だがそんな中、重力の強度は段々強くなりセルトは地面にめり込みかけていた。が持ち前の脚力で何とか立ち上がり、重力魔法の効果範囲から離れた。


 セルトは体力がかなり削られ、息が切れていた。


 「はぁはぁ……くっ……なら!」


 セルトは体力をすでにかなり消耗しているとは思えない驚異的なスピードでミカの周りを走り回り、光速に近いスピードに至った。それはつまり目で見えてもそこにはセルトはいない。ということになる。


 するとあまりの速さに闘技場内に衝撃波が走り、ソニックブームが起きた。

 その強風と衝撃波で立っていられなくなったミカは姿勢を低くし、自身にかかる重力を強化してその衝撃を耐え抜いた。だがそれは、セルトの恰好の的となった瞬間だった。


 「最終奥義!! [閃光の斬獄]!!」

 激しい衝撃波とともに無数の素早い斬撃が飛び交い、ミカを傷つけ体力を削っていった。

 それはまるで、その中にいるだけで切り刻まれる。地獄のような領域となっていた。


 しかしこれくらいでは負けないのが神話級だった。

 ミカは切りかかってくるセルトの短剣に、自分に接触する瞬間に自分と反対方向への重力をかけ、威力を弱めた。すかさずミカは反撃に出た。

 ミカはセルトを含む周囲のすべて物体の重力の上下を反転し、セルトを無限の宇宙へと放した。そして今度は通常よりはるかに強い重力で地面にたたきつけたのだ。


 セルトは受け身で何とか耐えていたが、ミカは無情に何度もその攻撃を繰り返した。


 「ドンッ!! ドンッ!! ドンッ!!」


 空と地面の往復が10回目になろうとした時、セルトはついに力尽き倒れた。


 「勝者は……! 【重力(グラビティ)()魔術師(マジシャン)】ミカ選手!!!」


 ミカは[閃光の斬獄]を除き、ほぼ無傷で第2回戦を突破した。次は準決勝だ。

 ミカはこの勝利に喜ぶことはなく、次の対戦に緊張していた。

 もし次にセイが勝てばミカと対戦するのは俺ということになるからだ。


 「第2回戦出場選手は準備と入り口へ移動をお願いします」

 控室をでたセイは、ミカとすれ違った。

 「お疲れ様。強くなったな」


 「ありがとうございます。では」

 ミカはすぐに控室に戻り、作戦を立てているようだった。


 すると治療を受けたセルトが急いだ様子でミカを追いかけていった。


 「……どうしたんだろ」


 かなり気になったが、次の試合はセイの出番。セイは準備をした方がいいと思った。

 セイは負ける事はないと思っていないが、スキルや応用能力の整理と新規取得を一応しておくのだ。

 「いままで、[永氷(アイシクル)()支配者(ドミネーター)]を主体にして戦ってきたが、やっぱ剣術が弱いな……」


 『剣術系スキルを検索します……』


 「普通のゴッドシステムはこんな事できないんだけどな……」


 『システムが特別なだけでなく、マスターの[神々の業]のおかげです』

 謙遜までしやがったなこいつ。


 『検索完了。2件のスキルがヒットしました。

EX神話級[永星の勇者]。大幅な身体強化を始め、思考速度や判断力など生物としてのスペックが大幅に強化されます。また、この強化の中には剣術も含まれています。

 神話級[究極者(きわめるもの)]。指定した技術の向上を補助し、その道の究極者となります。また、その道を究める際に関わる、もしくは必要な身体能力も強化します』


 「多分[永星の勇者]ってガチのファンタジーの魔王倒す系の勇者よな……

 じゃあ[究極者(きわめるもの)]を取得だ!」


 え?なぜ勇者にならないかって?

 これはリベル壊滅の、復讐でもあるからだ。魔王討伐なんてやっていられない。


 『神話級スキル[究極者(きわめるもの)]を取得しました。

 現在EX神話級スキルを3つ、神話級スキルを3つ保有しています。スキルの統合を推奨します』


 「え?スキルの統合とかできんの?」

 『はい。スキルの等級や効果はそのままに、統合することでスキルの使用が円滑になると思われます。ただし、完全な別系統のスキルもしくは[支配者(ドミネーター)]系スキルは統合不可能です』


 「いや、今はいい」

 セイは別に今のスキルの量なら、そこまで悪影響はないと思った。

 「なんか……スキルをいっぱい持ってるって、いいじゃん?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ