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別の世界ではただの日常です

心霊写真

作者: 茅野榛人
掲載日:2023/09/09

 ……ここは……どこだ?

 白い天井……。

 自分の家では無いな……。

 確か俺は……山で遭難して……。

 もしかして……ここは病院? 助かったのか?


 無事に退院する事が出来て、自宅に帰って来た。

 俺はとある山に登り、下山中に遭難したが、倒れている所を登山客に発見されて助かったようだ。

 奇跡的過ぎる生還だ。

「N君……もう山はやめてね」

「ああ……」

 俺の彼女のUにも、相当な心配をかけてしまった。

「あ、退院記念にさ、一枚写真撮ろうよ!」

「おう、そうだな」

 Uが自撮りの要領で俺とのツーショットを撮る。

「良い感じかな?」

「……」

 写真の確認をしているであろうUの様子が一変した。

 目と口がやや開き気味になっている。

「どうした?」

「……もう一枚撮ろ? 私の顔の写りが悪くて」

「え? 分かった、あの、見せてはくれないんすか?」

「……良いでしょ別に見なくても! 撮るよ!」

 先ほどと同じ要領で写真を撮る。

「……あ! これで良い」

 そう言うとUは写真を俺に見せて来た。

 その写真は二人とのツーショットで、俺もUもとても良い笑顔をしている。

「良いじゃん! やっぱU好きだな」

「……んあ? 何だよ! さらっと嬉しい事言うじゃないかN君!」

 俺を発見してくれた登山客には本当に感謝する。

 おかげで今、幸せを味わう事が出来ている。


 あの時撮れた写真を忘れる事は、一生出来ない。

 最初に撮った写真に、N君だけが写らなかった。

 恐らく、心霊写真と言う物だと思う。

 私には偶然、霊感のある友人がいた為、その人に写真を見せてみる事にした。

 しかし……。

「うーん……これ心霊写真じゃない……」

「え? 嘘でしょ? じゃあ何で写ってないの?」

「……分からない、加工とかしてないよね?」

「してないって!」

「……不思議だね、二回目はちゃんと写ったんでしょ?」

「うん! ばっちり写ったよ! ほら!」

 そう言って友人に二回目に撮った写真を見せた。

「……」

「どうした?」

「……こっちが……心霊写真だよ」

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