心霊写真
……ここは……どこだ?
白い天井……。
自分の家では無いな……。
確か俺は……山で遭難して……。
もしかして……ここは病院? 助かったのか?
無事に退院する事が出来て、自宅に帰って来た。
俺はとある山に登り、下山中に遭難したが、倒れている所を登山客に発見されて助かったようだ。
奇跡的過ぎる生還だ。
「N君……もう山はやめてね」
「ああ……」
俺の彼女のUにも、相当な心配をかけてしまった。
「あ、退院記念にさ、一枚写真撮ろうよ!」
「おう、そうだな」
Uが自撮りの要領で俺とのツーショットを撮る。
「良い感じかな?」
「……」
写真の確認をしているであろうUの様子が一変した。
目と口がやや開き気味になっている。
「どうした?」
「……もう一枚撮ろ? 私の顔の写りが悪くて」
「え? 分かった、あの、見せてはくれないんすか?」
「……良いでしょ別に見なくても! 撮るよ!」
先ほどと同じ要領で写真を撮る。
「……あ! これで良い」
そう言うとUは写真を俺に見せて来た。
その写真は二人とのツーショットで、俺もUもとても良い笑顔をしている。
「良いじゃん! やっぱU好きだな」
「……んあ? 何だよ! さらっと嬉しい事言うじゃないかN君!」
俺を発見してくれた登山客には本当に感謝する。
おかげで今、幸せを味わう事が出来ている。
あの時撮れた写真を忘れる事は、一生出来ない。
最初に撮った写真に、N君だけが写らなかった。
恐らく、心霊写真と言う物だと思う。
私には偶然、霊感のある友人がいた為、その人に写真を見せてみる事にした。
しかし……。
「うーん……これ心霊写真じゃない……」
「え? 嘘でしょ? じゃあ何で写ってないの?」
「……分からない、加工とかしてないよね?」
「してないって!」
「……不思議だね、二回目はちゃんと写ったんでしょ?」
「うん! ばっちり写ったよ! ほら!」
そう言って友人に二回目に撮った写真を見せた。
「……」
「どうした?」
「……こっちが……心霊写真だよ」