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【完結】変身時間のディフェンスフォース 〜ヒーローの変身途中が『隙だらけ』なので死ぬ気で護るしかないし、実は最強の俺が何故か裏方に!?〜  作者: 半袖高太郎
第1部 4章 〜プロミス・タッグバトル〜

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間章 異世にて

 激動の戦いのあと、ハイドアウターは目を覚ます。

 

 そこは、黒い空間だった。


果てしなく続く闇の世界。ここは飛彩たちの言う『異世』。


間違っても飛彩が言ったように観光ができる場所ではない。


あるのは闇だけ。黒に染まった世界では足を踏み出す先に地面があるのかも分からないほどだ。


そんな一寸先も見えないような闇でハイドアウターは目を覚ました。


「……どうしてここに?」


「やぁ、ハイドアウター。あちらの世界は楽しめたかな?」


低い声はどこから放たれたのかもわからない。

方向感覚を失う闇は、ここが故郷であるはずのハイドアウターをも狂わせた。


「ギャブラン?」


「あちらには私も久しく訪れていないからなぁ。羨ましいよ」


「よ、よく言うわ……貴方が追放したんじゃないのっ」


あたり一面闇のはずなのに、現れた人物はハイドアウターにはっきりと映る。


鎧に縁取られている黄金の部分など関係ない。より黒い闇として、黒より濃い黒が浮かび上がっていた。


「で、でも! 褒めたくなっちゃうと思うわ! たくさん情報を取ってきたの!」


「それは全て見させてもらった」


そこでハイドアウターは気づく、自分が微かな霊体のような状態で、ギャブランに固められていることを。


死にゆく魂を無理やり押さえ込んでなにもかもを奪い取ったのだ。


「ま、まさか生かしてくれるの?」


「有益な情報だった、お前を追放して正解だったよ」


ギャブランと呼ばれた黒いシルエットがくつくつと笑った。


一般人に敗北し、帰ってきた負け犬のことを考えると面白くて仕方ないらしい。


ハイドアウターは一瞬でも甘い想像にふけった自分を恥じた。


異世はそういう場所だったじゃないか、と死の淵でも懐かしむ。


「はっ……それよりもハイドアウターよ、礼はどうした?」


「礼?」


「——ここで死なせてやる礼、だよ」


「ちょ、ちょっと待って! いい情報だったでしょう? まだやれ——」


 何かが潰れた音がした。そこから一つの気配が消え、よりギャブランの濃さが際立ったようにも見えた。


「こんなにも愉快な話が続くのは久方ぶりだ。以前も同じように追放されたと言うのにな」


歩くたびに残る黄金の軌跡は悠々とその場を立ち去っていく。


「いやいやいや、あちらの世界展開も性能が上がってきたらしい。昔と違って楽しめそうだ」


特にハイドアウターの記憶から盗み見たホーリーフォーチュンの情報は、この闇の世界を照らす兆しのようにすら考えられていた。


「侵略者の芽は摘んでおこう……美しい世界は誰にも渡さん」


刹那、凄まじい数の影が黒い波濤のようにギャブランを襲うが、その全てを無傷で滅ぼした。


 これが異世の日常、黒に塗れた血に染まる修羅の世界。


強きものには何よりも享楽的な世界だが、弱い存在には、地獄でしかない。ギャブランは強者にとっての天国で血の海を泳ぐ。


「そういえばハイドアウターを殺したガキ……どこかで……」


そう言い残し、その場からギャブランは消えた。


周りから黒が引いていき、微弱な月明かりのような光が辺りを照らし始める。





 ——強き闇は、一切の光を寄せ付けないのだ。

ランクEのヴィランを打ち倒した飛彩はとうとうヒーローへ転向になるのか……?


よろしければ是非ともブックマーク&評価お願いします!

微妙だったり、面白くなかったらどうぞ遠慮なく★1をつけてください。

より面白いと思ってもらえるように尽力します。

※広告の下あたりにポイント評価欄があります!


—————————————————————

『次章予告』


ランクEヴィランとの激闘を制した飛彩は大怪我を負いながらも、無事に生還する。


この功績があれば間違いなくヒーローへと転向になるだろうと心ときめかせていたが……


想像を絶する悪が世界へと侵略を始めるのだった。


次回!

『『『挫折リヴェンジャー』』』



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