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可愛い妹が出来たので愛でます  作者: Precious Heart
第3章ー池袋ラプソディー
19/35

15話〜朝から妹と従姉が修羅場です①〜

 



 お披露目会を終えた翌日の日曜日。


 スマホのアラーム音で俺は眼を覚ます。

 スマホを見れば時刻は午前5時。

 これはいつも通りの寝起きの時間である。

 俺はスマホのアラームを止めると、スマホの画面が待ち受けに戻る。

 なお、今の俺の待ち受け画面は昨日の香恋ちゃんの振袖姿である。

 お披露目会後に記念撮影をしており、その時データをもらった。

 もちろん、香恋ちゃんの了承済みである。


『お兄ちゃんがそうしたいなら』


 と、満更でもない顔をしていたのをよく覚えている。

 なお、その後に意味ありげに麗姉を見るのはやめて欲しかった。

 麗姉の視線がメッチャ痛かった。

 そんな出来事を思い出しつつ、俺は可愛い妹の振袖姿にホッコリしてから、ゆっくり起き上がる。

 今の俺の服は機能性Tシャツにハーフパンツ。

 面倒なのでパジャマは着たりしない。

 そのまま、部屋で入念に体をほぐし、ストレッチしてから朝のロードワークに出かける。

 大体10キロ程の距離をマイペースで走る。

 その時、タイムは意識していない。

 無理がかかり過ぎない程度の運動を意識している。

 ロードワークを終えた俺は庭で軽くクールダウンしてから朝シャンする。


 ここまでが平日でも行なっている俺の朝のルーチンワークだ。


 運動して汗をかくのは気持ちいいのだが、夏は暑過ぎるのがネックである。

 俺は脱衣所で汗をかいた服を青色の蓋つき洗濯カゴに入れる。

 これは父さんの配慮で父さんと俺は青色の蓋つき洗濯カゴ、香澄さんと香恋ちゃんは赤色の蓋つき洗濯カゴに入れる事になった。


 シャワーを浴び、着替え終わった俺がスマホを確認すると香恋ちゃんから『ライス』が来ていた。


 Ren♪→06:02


 おはよう、お兄ちゃん(^^)

 もう起きてる?


 スポッ


 Yuu→06:07

 おはよう(*´꒳`*)

 ごめん、シャワー浴びてた(>_<)

 準備出来てる?


 ピロン


 Ren♪→06:08

 うん、いつでも行けるよ♪


 スポッ


 Yuu→06:08

 じゃあ、リビングで待ってる(^^)/


 俺が『ライス』を打ち終わると、2階からタッタッタッと軽快な足音が聞こえて来る。


「お兄ちゃん、おはよう♪」


「うん、おはよう」


 降りてきた香恋ちゃんに俺は挨拶する。

 今日の香恋ちゃんの服装はこの前とは細部や色が違うけど、ワンピース姿だった。


 ワンピースが好きなのかな?


 俺がマジマジと見てると、


「へ、変かな……?」


 香恋ちゃんが自分の服装を見ながら俺に聞いてくる。


「似合っててすごい可愛いよ。

 だけど、下に何かズボンを履いた方がいいかも……」


 俺が語尾を濁してアドバイスすると、


「な、なんで?」


 香恋ちゃんがガーンって表情を浮かべる。

 別に似合ってない訳ではないんだから、そんなショックを受ける事でもないんだけど、何だか悪い事をした様な気になる。

「あー」と俺は頭をかきながら、


「下がひらひらしてると、ガキンチョがスカートをめくるんだよ」


 と、素直にそうアドバイスした。

 昔はよく麗姉が被害を受けてた。

 まあ、やられたら精神的に報復して、よくガキンチョを泣かしていた。

 それを俺が慰めるまでがテンプレだった。


「は、履いてくるっ!」


「行ってらっしゃい」


 顔を真っ赤にした香恋ちゃんが着替えに戻る。




 数分後。


「お、お待たせっ」


 慌てて戻ってきた香恋ちゃんはワンピースの下にハーフパンツを履いていた。


「お疲れ様。

 それと、ごめんね。

 ちゃんと伝えておけば良かった」


 俺はそう謝ると、香恋ちゃんは首を横に振って、


「ううん、お兄ちゃんは悪くないからっ!」


 と、フォローしてくれる。


「そう言えば、虫除けスプレーはかけた?」


「あっ、してない」


「じゃあ、手と足出して」


「はーい」


 俺は虫除けスプレーを取り出す。

 勿論、肌に優しい無香臭タイプのやつだ。


 と、その前に日焼け止めが先か。


 俺は虫除けスプレーを一旦置き、日焼け止めクリームを取り出す。

 俺は適量のクリームを手に取り、香恋ちゃんの手と足、それと顔にも塗ってあげる。

 海に行った時によく麗姉から日焼け止めクリームを塗らされていたから慣れたものである。

 麗姉と違う所は、何故か緊張でガチガチにしてる所か?

 俺はただ白い日焼け止めのクリームを塗ってあげてるだけなんだけな。

 可愛い妹の肌が紫外線にやられないように、しっかりと塗った後、ささっと虫除けスプレーをかけた。


「はい、終わったよ」


「…………」


「香恋ちゃん?」


「…………」


「おーい、帰っておいでー」


「…………」


 顔が完璧に茹だっていた香恋ちゃんは中々帰ってこない。





 これから神社で夏休みのラジオ体操の手伝いなんだけど、間に合うのか、これ?






 副題 <それ、ただのセクハラだからな>








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