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可愛い妹が出来たので愛でます  作者: Precious Heart
第1章ー可愛い妹が出来ましたー
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プロローグ

皆さん、妹物って好きですよね?

 



 昔から妹が欲しかった。


 弟でもいいけど、やっぱり妹の方がいい。


 それも可愛いならなお良し!




 ……待って、引かないで。


 冒頭からなんて話をしてるんだとブラウザを戻さないで。


 どうか最後まで聞いて欲しい。




 まず俺の簡単な自己紹介をすると、小鳥遊(たかなし) (ゆう)


 今年の春、地元の西高に入学した高校1年生だ。


 部活は帰宅部だが、友達付き合いが苦手とか運動が苦手とかそういう事はない。


 友達は普通にいるし、運動に至っては高校のスポーツテストでSランク判定を取れる自信はある。


 まあ、実際はAランクまでしか判定は出ないのでAランクなのだが、俺と同じ数値を出せるのは全校生徒を見ても10人に満たない。


 そんな訳で客観的に見ても人並み以上に運動は出来る。


 正確に言えば、出来るではなくスパルタな従姉(いとこ)から、そのレベルに()()()()()と言うのが正しい。


 詳しいことは思い出したくもないから割愛する。


 そんな俺が数多(あまた)ある運動部からのスカウトを全て断り帰宅部でいるのは、単純に家事やその他諸々(主に従姉関連)があり忙しいのだ。




 この辺りで、身の上話をすると、俺の家庭は所謂(いわゆる)父子家庭である。


 母さんは5年前に他界した。


 元々、病気がちな事もあり、俺を産んだ事自体が奇跡だと周りの人はよく話していた。


 息子の俺から見ても常に心配していた程病弱だったけど、産んでくれた事に感謝は尽きないし、仕草がおっとりとして可愛らしい母さんは癒やしでもあり、皆から愛されていた。


 無論、俺も愛していた。


 マザコンと言ってくれても構わない。


 むしろ、息子がマザコンで何が悪い?


 他所様に迷惑をかけている訳でもないのだから非難するんじゃねぇと声を大にして言いたい。


 だから、母さんが亡くなった当時は毎日泣いていた。


 仕事が忙しいはずの父はそれでも俺のために時間を作り、親戚一同が俺のために色々してくれた。


 中でも一際張り切っていたのは従姉であり、立ち直れたのも従姉のおかげと言っても過言ではないので、その点については感謝してしている。


 しかし、いかんせん愛の鞭が強すぎて、今のスパルタに繋がっていると思うと笑えない。




 身の上話はこの辺りにしといて、妹の話だ。


 癒しであった母は亡くなり、従姉はスパルタ。


 親戚も所謂(いわゆる)可愛い系というより綺麗系の血が通っており、俺より年下の親戚はいない。


 だからだろうか。


 幼い頃、母さんに「弟か妹が欲しい!」と言って困らせた事があった俺が、日に日にその思いを強くしていったのは。


 歳上の女性に夢は見ない。


 全ての女性がそうではないと分かってはいるが、従姉の印象が強すぎる。


 だからこその歳下。


 理想を言えば妹だが、母さんが亡くなった今、それは夢物語である。


 だけど、別にいいだろ?


 夢を見るのは人に許された権利であると俺は思う。








 この物語りはそんな俺に、


 普通なら出来るはずがない、


 可愛い妹が出来て愛でる話である。









皆さん、可愛い妹物って大好きですよね?

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