第三話 魔力について考える
あー。やっぱり寝るのは気持ちいいなぁ。
まだ周りが上手く見えないし、体を上手く動かせないが、それでも寝るのは気持ちがいい。
前世ではバイトや学校があったからあまり眠る時間がなかったが、今、自分は赤ん坊なので、どれだけ寝ていても目覚まし時計や携帯のアラームに起こされることはない。
まあ、せっかく起きたので、魔法などについて少し考えようと思う。
寝る前に見たステータスではスキルの欄に魔導の達人というものがあった。
このスキルを見る限り、僕は全ての魔法を使えるらしい。
この、体が動かないし、喋ることのできない赤ん坊の状態でも使えるのだろうか?
それ以前に、前世では魔法などというものは全くなかったので、どのようにすれば魔法が発動するのかすらわからない。
ただ、魔法を使うために必要な力、とりあえず略して「魔力」とでも言うことにしよう。が、どのようなものかは何となくだがわかるような気がする。
前世ではなかった何かが体の中を流れているような感覚がある。
おそらく、これが魔力というものだろうと思った。
だとしたら、これをどうにかして魔法を発動させるのだろう。
でも、やり方がわからない。
とりあえず、前世での気功のようにおへその辺りに魔力を集めて見ることにした。
凄い勢いで集まっているような感覚がある。
もう少し集めてみよう。
なぜか全く魔力がなくなる感覚がない。
全力でおへその辺りに集めているのに。
多分、もう学校のプール一杯分ぐらいの量があると思う。
そろそろ流すのをやめよう。
次は集まった魔力を圧縮でもしてみようかな。
ぎゅー。
量が多いせいなのか、少し難しい。
でも、一応少しづつは圧縮されていってるみたいだ。
もっと力を入れて圧縮してみよう。
ぎゅー。
結構圧縮されてきたみたいだ。
学校のプール一杯分ぐらいの量からビー玉ぐらいの大きさまで縮まったような感覚がする。
そろそろ圧縮するのをやめてみよう。
今度はどうしようかな。
形を変えてみようかな。
いや、疲れたから魔力を体に戻そうかな。
体に流れている魔力の流れを意識して、その流れに乗せるような感じで体に戻そう。
体に戻し始めたら魔力の流れが少し早くなり始めた気がする。
結構楽しいのでもっと加速させるイメージで魔力を体に戻そう。
ぐるぐる。
とても楽しい。
多分、速さは新幹線ぐらいになったのではないだろうか。
あ、そろそろ魔力が全部体に戻りそうだ。
遊ぶのはこれぐらいにしよう。
まず、魔力のようなものは一応自分で動かすことができるらしい。
そういえば、魔力には触ることができるのだろうか?
試してみよう。
とりあえず、また魔力をおへその辺りに集めて、その後に手の所まで変形させて触れるか確かめればいいだろう。
ふん!
一応手の所まで変形させてみたが、霧のようなものを触っているような感じがした。
圧縮して密度を高めたらもっとはっきりとした感触になるのだろうか?
ぎゅー。
おぉ。密度を高めたらしっかり触れるようになった。
これはもしかして、動かなくても、物を取れるようになるのではないだろうか。
今はまだ、長時間やると疲れてしまうが、将来的にはずっと出していられるくらいにはなりたいと思う。
ひとまず、それを目標にして毎日練習をしたいと思う。
まあ、今日は疲れたのでこれぐらいにして寝ようと思う。




