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第十六話 魔王と食事

うぅん。

目が覚めた。

知らない天井だ。

僕のお腹の上でクロモチが跳ねていた。

こんなに大きかっただろうか?

「ぐー。おきたー?ごはんほしいー。」

クロモチはお腹が減っているみたいだ。

あれ?クロモチは言葉を話せたのか?

聞いてみよう。

「クロモチって言葉を話せたの?」

クロモチは少しだけ考えた後に、

「なんかねー、めがさめたらはなせるようになってたのー。」

そうなのか。

まあいいか、ご飯をあげよう。

「クロモチ、ご飯だよ。」

そう言って僕はクロモチの前に手を出して魔力を出した。

「ぐー。ありがとー。」

クロモチは美味しそうに僕の手から出ている魔力を食べていた。

そういえば、僕はどうしてここで寝ているのだろうか?

たしか、僕は魔王に何かされて気絶したはずだ。

気絶した後にここに運ばれたのだろうか?

結構しっかりとした部屋で、まるで客室のような感じがする。

でも、ベッドは僕が作った物の方が寝心地がいい。

はぁ、僕は魔王に負けてしまったんだなぁ。

どこで暮らせばいいんだろか?

せっかく家も建てたのになぁ。

とりあえず、もう一度魔王にどうすればいいか聞いてみよう。

可能性はゼロではないだろう。

だって、僕に興味がないなら僕を気絶させた後に適当に置いておくか、森に捨てればいいんだから。

よし、まずはこの部屋から出よう。

そう思ったところで扉がノックされた。

「魔王様がお呼びです。付いて来てください。」

と言われた。

魔王と会えるらしい。

もう一度頼んでみようかな。

「分かりました。今行きます。」

そう言ってドアを開けて僕を呼びに来た人の後をついて行った。

結構な距離を歩いた気がする。

というか、このお城はとても複雑な構造をしているようだ。

さっきから上がったり下がったりたくさん曲がっている。

「この扉の先です。」

ようやくついたようだ。

とりあえず扉を開けた。

「元気そうだね。まぁ座ってよ。朝食でも食べながら話そう。」

目の前には椅子と机があり、机の上には美味しそうなご飯が置いてあった。

魔王は一番奥の椅子に座っていた。

お誕生日席みたいなところだ。

あと、魔王は女性だったみたいだ。

しかも、美人の部類に入るのではないかと思う。

魔王は僕と話す気があるみたいなので、座ることにした。

「じゃあ食べようか。」

そう言って魔王はご飯を食べ始めた。

僕も食べよう。

見た目通り、とても美味しい。

しばらくして、魔王が話しかけて来た。

「そういえば、君って名前はなんていうの?」

意外に普通の質問だった。

「ユウです。」

「かしこまらなくてもいいよ。話しづらいでしょ。」

かしこまらなくてもいいらしい。

なら、普通に話そう。

「分かった。普通に話す。そういえば、魔王の名前はなんなんだ?」

はっきり言って、魔王の名前を知らないと話しづらい。

「私の名前はわからないんだよね。あまりに長い年月を生きたせいで自分の名前を忘れちゃったんだ。」

少し暗い雰囲気になってしまった。

謝罪しよう。

「すまない。」

「ううん。気にしないで。別にそんなに悲しいわけじゃないから。」

そう言って魔王はこの話を終わらせて、次の話題に変えた。

「そういえば、ユウはどうしてわざわざ私のところまで来たの?」

戦う前に散々言ったのに聞いてなかったのだろうか?

「魔王の土地に住むために許可をもらいに来たんだ。一応ここら辺一帯は魔王の土地だからね。」

「そうだったんだね。でも、戦いで負けたら許可は出さないって言っちゃったからなぁ。」

「じゃあどこに住めばいいんだ。」

まさか、許可をもらえないとは。

どうしようか。どこに住もう。

「そうだ。ユウ、ここで住み込みで働かない?君すごい強いし。」

どうしよう?でも、たしかにいい話だと思う。

はっきり言ってまた移動するのは面倒くさい。

でも働くのかぁ、やだなぁ。

いや、食事は美味しかった。

これはとても重要だ。

よし決めた。

「分かった。ここで働くよ。どこに住めばいいの?」

「じゃあ、私の隣の部屋に住んで。一応ユウのことは私の護衛にするつもりだから。」

「分かった。じゃあ、僕の家から荷物を取ってくる。」

そう言って僕は残りのご飯を食べた後に、僕の家まで行った。

何を取りに戻ったのかというと、僕のベッドだ。

魔法で作れるが、せっかく作ったものなのでここに捨てていくのはもったいない。

だから、僕はこのベッドを持っていく。

魔王がいる場所はご飯は美味しいが、ベッドは僕の物の方が寝心地がいい。

そういえば、魔王は僕のことを魔王の護衛にすると言っていた。

でも、魔王に負けたのに護衛なんかにしていいのだろうか?

普通は自分より強い者を護衛にすると思うのだけれども。

まあいいか。

とりあえず、住む場所は確保出来たし、美味しいご飯もあるし、ベッドは僕のものがある。

そう思いながら僕は家に着いた。

そこで、僕は一つの問題に気づいた。

このベッドをどうやって持って行こうか、と。

何か、収納するような魔法を考えなければならないようだ。

どのようなイメージにしようか。

そうだ。パソコンなどがデータを保存しているようにデータとして保存してしまおう。

まず、どのような物体なのかを自動で調べてそれをデータとして保存するイメージをする。

きっと、僕がやっていたRPGの道具袋もこうなっていたに違いない。

そうじゃなきゃ、ただの袋から薬草や毒消し草が99個も出てくるわけがない。

よし、イメージが出来た。

名前はそうだなぁ、普通にアイテムボックスとでもしておくかな。

箱じゃないけど。


「アイテムボックス」


そう唱えて、僕のベッドをしまうようにイメージすると僕のベッドは目の前から消えた。

ちゃんと取り出せるかも調べよう。

うん。大丈夫そうだ。

じゃあ魔王のところに行こうかな。

そういえば、この家はもういらないのか。

壊しておこう。

前に使った魔法でいいか。


「絶対零度」


僕が住んでいた家はサラサラと崩れて無くなった。

よし、じゃあ魔王のところに戻ろう。

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