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崩壊した世界の放課後、〇〇をネタに会話をしてみた  作者: ラノ
放課後、二次元世界ネタで会話をしてみた
8/24

No.008 Let's play with the situation of wax.

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時三十五分。

 放課後、空き教室。

 初口、六条茜。

「今回は露霧さんと私です」

「うーい」

「それでは指令です。液体のあの場面で遊んでみよー」

「――液体のあの場面?」

「なんだ、それ?」

「ワックス。これで分かったかな?」

「あぁ、なるほど……床掃除の時のあれかぁ」

「実際あんな事になったら、とっても大変だと思うんだよー。制服はクリーニングに出さないといけないでしょ? 身体だって、洗わないといけないし。その場面をよくあるシチュエーションにする、紬くんが大好きな二次元世界は女の子に酷な事をするよねぇ」

「あれがいいんだよっ! 夢と希望がぎっしり詰まってるシチュエーションなんだからっ!」

「――要するに白い液体をセイむぐぐぐ」

「そ、そう言う事を、いつもの表情のままさらっと言うんじゃない……いいか? あくまでもあれは、床掃除用のワックス、ワックスなんだよ。大事な事だから、もう一回言っておく。ワックス、だからな」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時三十八分。

 放課後、空き教室。

 初口、六条茜。

「白色なら何でもいいのかなぁ?」

「……だろうな」

「――カルピス」

「少し薄め?」

「意味深だなぁおいっ!」

「バニラのアイスとかも?」

「――その時は決まって、着ている物がスクール水着」

「だよなっ、それだよなっ! なっ?!」

「私に同意を求められても、ちょっと困るかも」

「――生クリームもあり?」

「少し濃いめ?」

「だからその言い方は止めろっ!」

「牛乳は?」

「……アリと言えばアリだろうけど、その後が大変そうでならない」

「牛乳は匂いが残っちゃうからねー」

「――ナオちゃんの言う、夢と希望も半減だね」

「ヨーグルトで夢と希望を復活させるっ!」

「飲むヨーグルトの液状感だったら、ホントにそれっぽいよね?」

「六条さんの言う事は真面目に意味が深過ぎるんですよぉっ!」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時四十分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「どろどろ液体最高」

「それは男の子からすればいいんだろうけど、逆の立場だったらどお? とっても嫌でしょ?」

「…………男キャラに白い液体シーンは無いわ。止めてくれ」

「――白濁液」

「言い直さなくていいからっ!」

「え? でも、女の子だって場合に寄っては、白く」

「優等生キャラなんだから、もっと言葉には気を遣ってっ!」

「えー、私、優等生キャラじゃないんだけどなぁ」

「成績優秀で品行方正、これでどこがどう優等生じゃないって?」

「外面が良い、って事なんだよ?」

「自分で認めちゃうのっ?!」

「そうだよー、私、紬くんが思ってるよりもずっと悪い子だよ? ねー、露霧さん」

「――うん」

「え? 何、どう言う事よっ?! 露霧は悪い部分の六条を知ってるって事っ?!」

「――うん、知ってる。誰も居ない教室の机の角とかで」

「とかでっ?!」

「はーい、それ以上は禁止です」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時四十三分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「くっ、良いところだったのに……」

「まぁまぁ、それはまた機会があったらって事でね。それにしたって、いったい誰が始めたんだろうね? ワックスだったりアイスクリームだったり」

「誰かは知らんが……そんなん思い付くだろ?」

「え、いやぁ、普通は思い付かないと思うよ」

「六条だって充分そのターゲットとして選ばれるかもしれないんだぞっ! もしもの場合に備えて、しっかり準備しておくがいい」

「おくがいいって言われてもなぁ」

「――ナオちゃんが六条先輩に、白濁液をぶっ掛ふぐぐ」

「だからお前はサラリとそう言う台詞を言うんじゃないっ!」

「んー、じゃあ、掛ける前は言ってよね?」

「えっ?! それってオッケーサインって事っ?! その台詞にドッキドキしたんだけどっ!」

「――じゃあ、私も。無色透明だけど六条先輩にぶっふぐぐぐ」

「露霧の発言は違う意味でドキドキするだろうが……」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時四十五分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「二人とも、何か新しいパターンは無い?」

「えっと、何をかけるのかって事?」

「そう言う事だ」

「――私は六条先輩へ、無色透明の液体をふぐぐぐ」

「そ、そんなに掛けたいのか……。それは、六条と交渉してくれ……僕にはどうして上げる事も出来ないからな。それはいいとして、新しいパターンだよっ!」

「布団を掛ける」

「そうそう、やっぱり布団は羽毛だよなぁ……すやぁ…………一瞬寝ちゃったけど、掛ける意味が違うでしょっ?!」

「――三かける五」

「十五……も意味が違うってのっ!」

「はい、これ」

「うん、白いご飯にはやっぱりのりたま、うんまぁ…………いやね、かけてるけど、そうじゃないんだって……」

「あ、もしもし、紬くんのお母さんでしょうか? 紬くんとお付き合いさせて頂いている六条茜と言います」

「僕の家に電話かけて、おかしな事実作らないでくれるかなぁっ?!」

「――ナオちゃん、この蓋がキツクて」

「ふぬっ、ぐぐっぐぐぬぬぬっああああああっ! 締め過ぎっ! もっと開けやすいようにしておいてよっ! って、かけるから開けるになってるんだけどっ?!」

「はい、紬くん。この文字を裏声使ってシャウトしてみてね」

「…………ポウッ! これ、マイケル! ケルしか合って無いっ!」

「猫の方かな?」

「それ、マイケル違いっ!」

「えっと、他のマイケルは」

「マイコゥから離れてっ!」

「無駄に発音がいいね」

「――ナオちゃん、これで元気が出るから飲んで」

「んぐんぐんぐぐっ! ぷはぁぁっ、これはユンケル!」

「紬くん、ちょっとだけ鬱陶しいくらい喜びを表現してみてくれないかな?」

「いやぁっはぁっ! これ、ハジケルっ!」

「――うちの庭、草木が凄い事になってるの」

「それは生い茂るっ! もう……原型留めて無いっての……」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時四十八分。

 放課後、空き教室。

 初口、六条茜。

「大丈夫?」

「……毎回毎回、ツッコミに疲れるんだけど」

「――頑張らなければいいのに」

「どうしても、反応しちゃうんだよ……」

「ユンケルの力も効果が無いみたいだね」

「勢いで飲んだけど、苦いだけだった……」

「後々効果は出て来るかもねっと」

「ん? 六条、どうした? どっか行くの?」

「あーうん、後は露霧さんに。じゃあ、ね。露霧さん」

「――うん」

「…………」

「――ナオちゃん、私、眠気が辛い」

「……もう、ダメなのか?」

「――うん。起きているのはやっと」

「そうか…………それで、どうするんだ?」

「――家に帰るよ」

「送って行こうか?」

「――ううん、ここでいいよ」

「…………そうか」

「彩瀬名とリカには?」

「――さっき言って来たから、大丈夫」

「…………そうか」

「――ナオちゃん」

「ん?」

「――楽しかった」

「だな。うん、それは僕も同じだよ」

「――うん」

「…………」

「――それじゃあ、私、行くね」

「……分かった。露霧、楽しかったよ」

「――うん。バイバイ、ナオちゃん」

「…………」


次回予告 ヘンイ

「もし自分の姿が変化すると知っていたら、あなたは、その姿を親しい人へ見せる事が出来ますか、、と言う話では無いけれど、未定」

「それでは次回も、崩壊した世界の放課後に会いましょう」

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