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崩壊した世界の放課後、〇〇をネタに会話をしてみた  作者: ラノ
放課後、二次元世界ネタで会話をしてみた
6/24

No.006 Let's choose weapons when fighting zombies.

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時二十八分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「今回は六条とリカのペアか。んじゃ、早速今回の指令を」

「えーっと、今日は、ゾンビ映画における選択武器について、だよ」

「ほほー、なるほど。確かに選択する武器は重要だよな」

「あのー、六条先輩。普通じゃ手に入らないモノでもいいんですか?」

「んー、あまりにも荒唐無稽なのは無しかなぁ。実在しない物も含めて。とりあえず、手に入りそうな物からいってみよう」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時三十分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「僕の一押しは、金属バット。簡単に手に入るし、丈夫で強度も申し分無し。そして人間が握り易いように作られているのだから、これ程便利なのは無いと思う」

「でも、殺傷能力が低い気がしない?」

「…………なんだか一歩引いて聞いていると、物騒な会話よね」

「リカ、それを言うな……あくまでも、ゾンビ相手だから。リカだって、生き延びたいだろ?」

「……そりゃ、あんなのに襲われたく無いわよ」

「だろ? でも、いいよなぁ。リカは強力な武器を常に持ち歩いていてさ」

「は? あたし、何も持ち歩いていないけれど?」

「あるじゃないか、そのツインテールが。それでゾンビを締め上げるんだろ?」

「出来るわけ無いでしょっ!」

 ビシ、ビシ、コチ、コチ……十六時三十二分。

 放課後、空き教室。

 初口、六条茜。

「紬くん、ホント懲りないよねぇ」

「リカ…………ツインテール攻撃が上手くなったな…………鞭を凌駕してると思う」

「あんたを攻撃する時だけは、調子がいいのよっ」

「なんて迷惑な……」

「それで、緋内さんは、ツインテールでいい?」

「…………それだけは止めてください」

「そっかー、斬新だと思ったのに」

「…………」

「リカ、六条の事を真面目に常識人だと思ったらダメだぞ? 頭脳明晰なだけあって、その分、どっかやっぱり変だからな……」

「う、うん…………」

「えー、紬くんよりはマシだと思うけどなぁ?」

「そりゃ、こいつより酷い人間なんて、早々いませんから」

「僕をディスるのはいいからっ、武器を選択しようよっ!」

 ビシ、ビシ、コチ、コチ……十六時三十四分。

 放課後、空き教室。

 初口、六条茜。

「似たような感じで、木刀はどうかな?」

「悪く無いな。あれ、材質が木の癖にして、めっちゃくちゃ頑丈だし」

「……そう言えば、あんた。以前、あたしに木刀をおみやげとして買って来たわよね」

「やっぱり海外育ちだから、侍アイテム好きかなぁって思ってさ」

「紬くん、十代の女の子に買って来て上げる物じゃないと思うけどなぁ」

「しかも律儀にあたしの名前まで彫って貰って……」

「だって、木刀だぞ? 中学生男子はこぞって購入するあの木刀。盗まれたら大変だろ?」

「そのおかげで……捨てるに捨てられないじゃないのよっ!」

「いいじゃないか。ゾンビが出たら、存分に使い回してくれ、な?」

「な? じゃなないわよっ!」

 バチーン、コチ、コチ……十六時三十五分。

 放課後、空き教室。

 初口、緋内ハーシィーリカリッタ。

「あんた……ホント懲りないわよね」

「リカの場合、武器……必要無いんじゃないかって思い始めたよ……。で、そのリカさんが選ぶのは?」

「そうねぇ、んー、あっ、鉈なんてどお?」

「嘘だっ!」

「言うと思ったわよ…………」

「緋内さんが鉈を選んだ根拠は?」

「軽くて持ちやすいし、金属バットのように手に入れやすい、斬撃に殴打と使い道は多いと思うので」

「ちょっとリーチが心許無いけど、軽い分二刀持ちも出来るか……うーん、悪く無いな…………」

「何よ、何か言いたいなら言いなさいよ」

「……絶対怒るし」

「怒らせるような事を言う、ナオが悪いと思うんだけど?」

「んじゃあ、言わないでおこう」

「いいわよ、怒らないからいいなさいよ。気になるし」

「…………あれだろ? そのテールにも持たせて、四刀に」

 バチーン、コチ、コチ……十六時三十八分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「怒らないっていったじゃないかっ! これだからツンデレキャラは信用出来ないんだよっ!」

「紬くんも多少わざとやってるように見えるんだけど~?」

「期待を裏切らない辺りが、どうもこう、分かっていてもやってしまうんだ」

「もう一遍、死んでみる?」

「金髪の地獄から来た少女じゃ説得力に欠けるわっ!」

「地獄通信もまぁ、悪く無いけれど、他には何かある?」

「……地獄通信って不特定多数は有りなのか分からないけど、後は鉄パイプとか木製バット。丈夫で長い物なら、何でもってところじゃないか?」

「手に入れ難い物でもいいとしたら?」

「拳銃はどうかしら? 警察官なら持ってるじゃない? ゾンビ化した警察から奪えるし」

「拳銃はお薦め出来ない理由があるんだよ」

「ふーん、どうしてよ?」

「だいたい死亡フラグだから。バンバンバン、カチン。弾切ぐわあぁぁぁああっ! が定番」

「無限に使えれば強いけれど、案外ダメって事なんだね?」

「そう言う事。それにゾンビ相手だから、拳銃の弾丸程度じゃ仕留められない可能性も考えられる」

「なるほど。ナオの言う通りね。納得したわ」

 バチーン、コチ、コチ……十六時四十一分。

 放課後、空き教室。

 初口、六条茜。

「冷凍バナナはどうかな?」

「リーチが短いってっ! 解け始めたら弱いしっ!」

「じゃあ、大根は?」

「え、あ、んーっ、ダメだろ……? 持ち難いし、殺傷能力が低そう……」

「かぼちゃ」

「確かに強度はあるけど……わざわざ武器にする意味が分からん……」

「すいか」

「六条さん……お野菜から放れてください……」

「りんごや梨」

「果物も却下……」

「えー、我儘だなぁ、紬くんは」

「生死が掛かっているんだから我儘にもなりますよっ!」

「かぼちゃ…………悪く無いかもだわ」

「そこも納得しないのっ…………」

 バチーン、コチ、コチ……十六時四十四分。

 放課後、空き教室。

 初口、緋内ハーシィーリカリッタ。

「こんにゃく」

「のっけから意味が無いわっ!」

「ちくわ」

「同じようなもんだろっ!」

「はんぺん」

「ゾンビじゃなくて、こっちの武器が潰れるってっ!」

「たこ」

「どっから持って来たのっ?!」

「がんもどき」

「スーパーだってゾンビ騒ぎで仕入れないよっ!」

「たまご」

「…………」

「あ、緋内さん。もち巾着もお願いしていいかな?」

「先輩、ナイス選択ですっ」

「私はさっき大根を持って来たから、だいたいこれでいいよね?」

「そうですね。後は、ウィンナーくらいでしょうか」

「おーい、ゾンビが来てるってのに、おでんパーティしてる場合じゃないよー」

 バチーン、コチ、コチ……十六時四十七分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「…………二人がおでんを作り上げるから、食べたくなったじゃないか」

「美味しいもんね、おでん」

「野菜はそこそこあったはずよ?」

「みんなを集めておでん食べようか?」

「武器はっ?!」

「もういいじゃない、武器なんて。骨董品屋で刀の二、三本奪ってくればいいのよ」

「…………それ、いいかも」

「でしょ? さ、ほらほら、おでんの準備しましょ」

「そう言う事なら、僕はちょっと出かけて来るよっ! 厚揚げも探して来るからっ! ついでに刀もっ!」

「そこまでしなくても」

「いいのっ、必要なのっ! ちょっと行って来るから待っててくれっ! んじゃっ!」

「大丈夫なのかしら……」

「んー、露霧さんにも連絡しておいた方が良さそうだね」

「あ、それなら、あたしがしておきます」

「それじゃあ、今日はここまで、また次回、だね。さ、おでんの準備しよー」

「分かりましたっ」


次回予告 シンジツ

「あなたの知り合いが、あなたに笑顔で教えたその冗談が、本当はシンジツである事を理解していますか? 、と言う話では無いけれど、未定」

「それでは次回も、崩壊した世界の放課後に会いましょう」

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