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崩壊した世界の放課後、〇〇をネタに会話をしてみた  作者: ラノ
放課後、二次元世界ネタで会話をしてみた
3/24

No.003 Let's play with the situation of the death flag.

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時三十分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「今日は一学年選抜だったな。ようこそ諸君、よく分からない集まりへ」

「――ハーシィーが逃げようとしてた」

「新作のえろげか?」

「なな、何の事かしらねぇっ! そんな事より来て上げたんだから、さっさと進めなさいよっ!」

「うーい」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時三十二分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「えーっと、僕達メンバー唯一の常識人、六条から受けた今回の指令は……死亡フラグシチュエーションで遊ぼう、だそうです」

「――ホラーでありがちな、とか?」

「ちょうどいいから、それにしましょうよ」

「リカさんや……あんた、ホラーダメだったよな……?」

「だ、誰が?! 余裕よ、余裕っ! 余裕なんだからっ!」

「…………この前、ホラー映画見てトイレ行けなくなった挙句、漏らし」

「――あ、ナオちゃん、それ」

「それ以上言ったらコロスわよっ!」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時三十五分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「くっ……僕とした事が、あっさり死亡フラグを立ててしまうとは。ツンデレお約束の、言ったら殴るわよ、と言いながらすでに殴るパターンをすっかり忘れてしまっていた」

「誰がツンデレですってぇっ?」

「――ナオちゃん、もう一回死にそう」

「露霧っ、ここは僕にまかせて先に行けっ! 心配するなっ、後から必ず行くっ!」

「あんたなんて、全くこれっぽっちも役に立たない状態で無駄死によ」

「くっならば……せ、先生ぇっ! 先生っ! お願いしますっ!」

「――いいだろう」

「それ、どっちにしても先生を呼んだ人間がやられるパターンじゃないのよ。似たようなので、雇っている側じゃなくて、雇われている下っ端が死ぬパターンもあるわね」

「あれか。報告申し上げますっ! か、館内に敵ぐあああああああっ!」

「――部屋へ入る前にノックするかしないかが、生死の分かれ目」

「し、しまったぁっ! 僕とした事がっ!」

「あんた、どれだけ死亡フラグに精通しているの……少し見直したわ」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時三十九分。

 放課後、空き教室。

 初口、緋内ハーシィーリカリッタ。

「悪いけれど、これ以上は話せないわ。詳しい事は会ってから話したいの」

「な、なんだと?! それってもしかして……告白っ?!」

「ミステリー系によくある死亡フラグを言ってあげたのよっ! だ、誰が、あんたみたいなのに、ここ、告白なんてするものですかっ! 勘違いしないでよねっ!」

「……なぁ、露霧。今回の指令、死亡フラグで遊ぼうじゃなくて、よくあるツンデレパターンで遊ぼうの方が良くないか?」

「――ハーシィーの一人勝ち。私達が何もしなくても、ハーシィーが全部やってくれる」

「後は頼んだぞっ、ツンデレ隊長っ!」

「あたしはツンデレじゃないって、何度言えば分かるのよっ!」

「う、うわっ、止めろっ! ツインテールでビシビシするんじゃねぇっ!」

「――テールの先端に毒が仕込んであるの」

「どうりで……身体がだんだんと……。くっ、もう少しだけ……もう少しだけ持ってくれよっ僕の身体っ!」

「本当に凄いわね……どの台詞を取っても、よくある死亡フラグじゃない」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時四十二分。

 放課後、空き教室。

 初口、露霧風華。

「――私、この戦いが終わったら、故郷に帰るんだ」

「なんて心に響く言葉なんだろうな……まぁ、死ぬんだけど」

「風華の場合、風華を相手にした方が帰れなくなるじゃないの」

「……露霧、リアルで強いもんな。お前ならどんな死亡フラグを発言したって、絶対死なないよ」

「やっぱり死亡フラグがお似合いなのは、あんたね。死亡キャラとしてオファー殺到じゃないかしら」

「嫌だよっ、そんなのっ! 僕だって最後まで生きたいんだよっ!」

「あーじゃあ、あれよ。呼び名がいかにもギャグ専で、ボンバーなんて名前を付けられてさ。大爆発をしても建物が倒壊しても、髪型がアフロになって最後まで生き残るお笑い担当キャラ」

「それならカッコいい言葉残して死んだ方がマシじゃんっ?!」

「――ホラーだったら、チョコバーを両手に、その食欲から幾度と無く本人が気付かないまま、危険を回避して生き残るパターン」

「露霧後輩…………それ、死亡フラグって言うかさ、身体の健康状態に対して使う、脂肪フラグっす」

「ナオ……上手い事言うわね…………」

「リカだって、キャラ的に死亡フラグ立てているのを、理解しているのか?」

「……え、いや……知らないけど」

「金髪で女だと、スラッシャー映画ではだいたい一番初めに殺されるんだよ……」

「う、そう言われると確かにそうね……」

「――ハーシィー、大丈夫。ナオちゃんと恋仲に落ちれば助かるよ」

「それ、僕が主人公って前提があっての話だろ? 前提が無ければ、イチャツクカップル死亡フラグに成りかねないじゃないか」

「あ、あ、あ、あんたなんかと、だだ誰が恋仲になんてっ! いい、イチャツイたりもしないんだから! 絶対っ! 変な気、起こさないでよねっ!」

「何て言うか、リカの発言があまりにもベタ過ぎて、二次元好きとしては聞いてて、むしろ嬉しくなってくるわ」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時四十五分。

 放課後、空き教室。

 初口、露霧風華。

「――他には、天候が荒れて酷い日に田畑の様子を見に行ったり、屋根の補修をしたり」

「それ、現実の死亡フラグだよっ! ラノベとかアニメとかゲームでのシチュエーション区切りを忘れないでっ!」

「――スティーブンを敵に回す。無条件で死亡フラグ」

「あれかっ?! 沈黙の人かっ?! いや、ちょっと待って! だからね。ラノベとかアニメ、二次元で言ってくれるかなぁっ?!」

「あたし、何で沈黙って付くのか最初は分からなかったのよ。でもね、ふと気付いたの。ムービーが終わってみると、その船だったり要塞だったりの場所には、誰も応答する人がいなくなっているのねって」

「なっ、なるほどっ! 全く気付かなかった……そんな意味を含んでいたなんて……」

 コチ、コチ、コチ、コチ……十六時四十八分。

 放課後、空き教室。

 初口、紬ナオ。

「もう一度言う。二次元に有りがちなシチュエーションで、だからな?」

「――ペットの近くでゲームをプレイする」

「やめてやめてっ! そんな恐ろしいフラグ立てないでっ! 二次元じゃなくてリアルだけと、止めてっ!」

「間違えてセーブデーターを上書きしてしまう」

「いやぁっ! 恐ろしいっ!」

「――念願のアイスソードを手に入れたぞ」

「くっ! ゆ、許してくれ……許してくれよ、ガラハドっ……仕方無いんだ……」

「ナオ……殺してでも奪い取ったってわけね……鬼畜だわ」

「――ちなみに、リメイク版では、力ずくで奪おうとすると戦闘になるの」

「え? マジで?」

「――うん。1ターン目で使って来る吹雪ってのが異常に強くて、大抵返り討ちにあうんだよ」

「ナオみたいに奪い取る連中がたくさん過去にいたから、積年の恨みを晴らそうって事なんでしょう」

「――それで返り討ちに遭ったプレイヤーは、叫ぶの。はい、ナオちゃん、名台詞を」

「な、なにをする、きさまらー!」

「いつになく……とんでも無く楽しそうよね。やっぱりナオは死亡フラグキャラ決定よ」


次回予告 サンゲキ

「全ての終わりの始まりは、あの夜のサンゲキから。あなたは、その出来事から目を背けられますか?、と言う話では無くて、未定」

「それでは次回も、崩壊した世界の放課後に会いましょう」

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